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働くことの原動力

私は中学のとき、不登校だった。

軽いいじめと学級崩壊気味だったのが嫌で嫌でしょうがなかったのが原因。

不登校になって家に引きこもりながら、あー私中卒になるのかな、私の人生これで終わりだな、と漠然とした不安と諦めが頭の中をグルグルと回っていた。

そんな私にも当時、CAになりたいという夢があった。従姉妹の綺麗なお姉ちゃんがCAを目指してると言うのを聞いて、私もなりたいな、ぐらいの軽めの気持ちではあったけど。

田舎の学校だったけど、成績はクラスで1、2ぐらいによかったから、都会の高校に進学して大学にも行って、CA目指して頑張るんだ!という夢は儚くも崩れ去りそうになっていた。

そんな悶々とした日々を過ごしていた時、母が、勉強ができて高校進学も目指せるという、フリースクールのようでフリースクールではない学校を見つけた。

当時不登校の子が行くフリースクールといえば、勉強したい子はしてしたくない子はしなくていいというスタンスのところがほとんどだったと思う。(今は違うかも)でも叔父が教えてくれたそこは、ちゃんと時間割があって塾の先生が教えてくれるという。

でもそこは実家から車で2時間近くかかる都会にあった。通うことは不可能。となると一人暮らしか下宿をしなければならない。当時中学2年生だった私は悩んだが、答えはすぐに出た気がする。

このチャンスを逃したら、CAになることはもとより人生が終わる。行く以外の選択肢はない。

人生のターニングポイントは確実にここだった。

その学校に通うようになってからは、まあ紆余曲折色々あったが、勉強を頑張って進学校に入り、浪人しつつも国立大に入ることができた。

大学生のうちにやりたいこと、なりたい職業はCAではなくなったのだが、私をそこまで押し上げてくれたのはCAになりたい、ちゃんと社会に出て働きたいという夢だった。

社会人になってからは、旦那の転勤先でも孤独にならないように、子育てしながら社会とつながっていられるようにと、結婚、出産とライフステージが変化しても、働くことへの原動力はいつもどこからか湧き上がってくる。

実を言えば、働くことはあまり好きではないのだが、いざ働かなくなると、働きたいと思うもので、不思議だ。

と、ここまで夢が原動力だったと書いてきたが、社会人になってから、中学生のときの担任の先生と会う機会があり、そのときに私がいかに今まで頑張ってきたかとお酒を飲みながら話したのだが、そのときにふと思ったのだ。

大学まで出てCAになって、地元の同級生を見返したかったからここまで頑張ってきたのだと。

CAにはならなかったが、みんなが知ってる一部上場企業に就職したところで、私の静かな逆襲は終わった。

#はたらくってなんだろう

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