男と話している。数字が全て。感情を失っている。頬が、悪い数字の話をするごとに少しずつ細っていく。ぼくがいい加減な相槌を打つうちに、頬骨まで目立つようになってきた。しまいにはぼくは骸骨と話している。腕時計に目をやると自分の手までミイラ化しているのに気づいて、目を覚ます。
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夜な夜な文字の海に漕ぎ出すための船賃に活用させていただきます。そしてきっと船旅で得たものを、またここにご披露いたしましょう。