ビルの屋上。二本足の異形がいる。怖いという感じはしない。ただ敵意だけが伝わってくる。争いは避けられない。こちらを睨んでいるらしい異形に、自分は駆け寄っていく。手にした錆びた刃物を力任せに突き立てると、うめき声をあげてのたうちまわる。うめき声?目を覚ますとそれはぼく自身の声だった。
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夜な夜な文字の海に漕ぎ出すための船賃に活用させていただきます。そしてきっと船旅で得たものを、またここにご披露いたしましょう。