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【映画】初めてのデートで映画館に行ってはいけない?問題

映画をたくさん観ます。

初デート。
という響きに甘酸っぱさを感じて、体をくねらせて、悶え苦しむ国分寺のオババ。小浜のオバマ。的な郷愁を覚えて久しい年かさに成り果ててしまいつつある僕です。

初デートなら映画。
というのは、いわゆるひとつのド定番。
果たしてそれが正解なのか否かについて、自身の極小な経験値を元に考えてみたいと思います。

ここで前提として、押さえておかなければならないのは、
映画館に行く。
という行動が、日常的かどうか?という点です。
僕のように、なんでもいいから映画館に行く。暇つぶしとか云うレベルを凌駕して、むしろ暇を作って映画館に行ってみる。話はそれからだ!みたいな態度で、生活している人間にとって映画館に行く/居るのは、ごくごく当たり前の状態です。

対して、初デートを決める/決めにいく相手が、“在映画館ユージュアル”かどうか?
おそらくは、ハレの日設定で映画館に行くような、“在映画館アンユージュアル”がその、お相手としては、一般的には設定されるのではないでしょうか?

もし、“在映画館ユージュアル”同士の初デートシュチュエーションならば、ここで争点となっている『初めてのデートで映画館に行ってはいけない?問題』は、問題となりません。
というか、もうそんな“在映画館ユージュアル”同士なら、出会っているのも映画館に違いないし、話す内容のほとんどがニコラス・ケイジの事に違いないので、初デートもなにも、揺りかごから墓場まで映画館スタイルで人生をサバイブしていって欲しいです。おめでとう!

しかし、仮に片方が“在映画館ユージュアル”
もう一方が、“在映画館アンユージュアル”
という2人の、初デートにおけるシュチュエーションの場合は
「映画館に行ってはいけない!」
と言いたいのです。

論旨は単純で、それで僕が失敗してきたからです。
まだ、甘酸っぱさを謳歌していた時代の話ですけれど、初デートで緊張してしまって、ロクにくだけた会話も出来ないまま、待ち合わせ場所からシネコンあたりに入ってしまって、2時間弱か強。一応、キャラメリゼされたポップコーンなんかをはさんで、隣に座ってはみて、ほとんど冷や汗と脂汗上等のコンディションで、映画館の暗闇に陣取っている時間は、もうムダ。無駄無駄無駄無駄。
隣の相手が気になってしまって、映画の内容は頭に入ってこないし、映画を観たあと、どうしようか?どうなるのか?という妄想と現実の膨らみを抑えきれず、膨らむ期待と非情な現実への飛翔する想いに苛まれながら過ごす時間は、ほとんど苦行でしかないです。

それで、映画館を後にして、晩飯でも食ってしまったらば、もうスッカリお相手は帰りの足を気にし始める頃合い。
結果、初デートでお互いを探り合い、知り合う機会は映画館に行ったことによって、無情に奪われて、もうひとつ分かり合うきっかけすら得られないまま、初デートを終える羽目になるのです。

距離を縮める。
という初デートにおける最大のミッションを、映画館に行くことによって失ってしまうのです。

なので、とにかく「お話に花を咲かせる」ことに初デートでは専心していただきたい。
スクリーンに投影されるニコラス・ケイジとか絶対に観せてはいけないのです。
ゴーストライダー2』とか観た後に、どんな話すればいいんですか?

という訳で、僕は自分の経験を踏まえて、初デートで映画館には行きません。
公園に行くなり、すぐ飯に行くなり、散歩するなり、商業施設に行くなり、焼くなり煮るなり、なんにせよ「会話をして距離を詰める」ようになりました。
ここぞという時にはパッキャオばりに詰めていきましょう。

そして、何より「初デート」というのは、「お試し」の要素も大きいわけですので、それだけ話して、距離を詰めた結果、
「この人とは、ちょっと合わないかも...」
という感覚を見出す場合もあるでしょう。
逆に言えば、初デートで映画館に赴いてしまった結果、その後お付き合いを始めない人と、無駄打ちをしてしまう恐れもあるのです。
互いを知り、さらけだす範囲もコントロールしながら、とにかく会話し、距離詰めすることで、その後の己の身の振り方も制御しやすくなるのです。

なので
『初めてのデートで映画館に行ってはいけない』

ちなみにこちらのデータによると、Q.初めてのデート(休日)でいきたい場所はどこですか?という設問に対して、27%の人が「映画」と答えています。
そうなのか...。
だったら、映画館行ってください。
ただ『ゴーストライダー2』はやめといてください。

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