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東野圭吾『虚ろな十字架』を読んで
こんばんは。今日は大晦日、もう今年もあと何時間かですね。
今回は、人の死について、そして人の生について考えさせられる小説。
東野圭吾さんの小説はとても楽しく読め、ラストもいつもあっといわせるので、今回も期待しながら読みはじめました。
読んだ感想
中々深く考えさせる小説。あっという間に、一気読みしました。
作品中にもありますが、死刑制度について極刑は死刑でいいのか。改めて考えました。
死刑制度廃止論者の本を以前読んだ際に、
▪冤罪の可能性がある事
▪死ぬ事によって、それ以上苦しまなくてすむ事
▪死刑制度に職業的に関わる人の心理的負担(死刑執行人や、裁判官、陪審員など)
▪人を殺すのは違法なのに、国が制度として人を殺す矛盾。
▪諸外国では死刑制度廃止の国が多くなっている事
私は特に極刑が死刑でいいのだろうか、という点に疑問を持っています。
本当に憎く苦しめたいなら、他に選択肢はあるのではないか。例えば重労働をさせるとか、心理的に辛い事に従事させる、など。
この小説の中で、殺人事件と絡ませながら、死刑制度について読者に問いかけています。
作品中、子供を殺された親は、命を奪った殺人者に死刑を望む。
子供を持つようになって、殺されたら私もそう思うようになるのだろうか、そうだろうな、としみじみ感じました。
大晦日の日にこの小説を読んでよかったです。
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