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会議ファシリテーションの技術(前編)

あなたは会議に参加して、または、会議を仕切っていて、こんなことはありませんか?
「お互い言いたいことを言うだけでまとまらない」
「議論が前に進まない」
「ただ空気が悪くなって終わった」

会社を良くしようとして行っているはずの会議がこのような結果に終わってしまうことはよくあります。

このような状況に陥らずに、会議を前に進める方法を2回に分けてご紹介します。

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会議が進まない原因

会議の場で上記のような事態に陥ってしまうのにはいくつか理由があります。

理由1:自分の意見が唯一の正しい答えと思っている。
人は自分の考えたことが正しく、自分と違う考えは間違っていると考えがちです。この思いから最初から自分の意見をどのように押し通すかしか考えられなくなってしまうため、会議が平行線になってしまいます。

理由2:議論には勝たないといけないという錯覚をもっている。
本来会議や議論はより良いものを作り上げるために行うものですが、いざ議論の場になると「勝ち負け」が重要視されてしまいます。なので、相手の考えがいかに間違っているかのみに焦点が当てられるため、建設的な議論にならなくなってしまいます。

理由3:いまある選択肢から答えを選ばなければならないと思っている。
多くの議論では2つの選択肢が出てきた場合、どちらか一方を選ばなければならないと思いがちです。ですが、実際に議論の場になると実際には選択肢は他にもたくさんあるということを忘れて、どちらかを選ばないといけないと思ってしまいます。

このような理由で議論が平行線になり進まないという事態が発生します。
反対にこのような理由を取り除いていけば、議論を前にすすめることができるということになります。

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会議において大切なのは、「話し合いの場」を作ること

会議を進める上で最も重要なことは、「話し合いの場を作る」ことです。

よい話し合いの場とは、以下の3つが満たされていることです。
・お互いの意見を(たとえ納得していなくても)一度受け止める。
・同じゴールに向かうための議論をしているということを心に留め続ける。
・話し合った結果、一人で考えたときよりもより良いものになっている。

以下ではこれら3つのことをどのようにすれば満たすことができるのかをご説明します。

Step1.お互いの意見をすべて言わせる。

最初の一歩は聞く姿勢からです。お互いの意見を聞かないと相手の意見を正しく理解することができず、その後の議論も論点がずれてしまいます。ですので、以下のことを守る・守らせるようにしてみてください。

1.相手の話は遮らずに聞く。
2.理解するための質問をするのはOK。
3.発言の趣旨はホワイトボードなどに書き留める。

1.の相手の話を遮らずに聞くというのには相手の話を理解できるということの他に、「あなたの話を聞いている」という意思表示にもなります。

相手の話を遮ってしまうと「話を聞いてもらえていない」と相手が思ってしまうため、相手は自分の論に意固地になってしまうことがあります。なので、参加者であれば相手の話を最後まで聞き、会議の進行者であれば最後まで聞かせるということがポイントになります。

ただし2.にあるように相手の話をより深く理解するための質問はOKです。最初は相手の話を理解することに意識を使い、議論の時間はその後に設ければいいのです。

3.については1.と同様に相手の話を理解しようとしているという姿勢を見せることができます。また、それ以上に大切なこととして、その後の議論を円滑にすすめることができます。

そもそも聞いたことすべてを覚えておくことはできないですし、抽象的な概念などを言葉だけで理解することは難しいです。そのため、できるだけ目に見える形にしていくことで参加者の理解も助けることができます

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次回に続く

今回は会議のファシリテーション技術の前編ということで、会議が進まない理由と会議を進めるための1つ目のステップについてご説明しました。

次回の記事で残りの2つのステップについても説明していきたいと思います。



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