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会議ファシリテーションの技術(後編)

今回は前回に引き続き、会議ファシリテーションの技術についてお伝えしていきます。前回の記事を読んでいない方はぜひ1度お読みください。

Step2.同じゴールを見据える

Step1.では相手の論を理解するための方法をお伝えしてきましたが、Step2.ではお互いの意見を聞いたあとにどうすべきかについてお伝えします。

本来の目的に立ち返ると、会議や打ち合わせは「一人で考えた以上の結果を得る」ために行っています。ですが、議論の場になるとそのことを忘れてしまい、議論に勝つことだけを考えてしまいます。

そのため、お互いの意見を聞いたあとすぐに議論をするのではなく、「同じゴールに向かっている」ということを思い出してもらう必要があります。

そのためにできることが、「共通点と相違点を明らかにする」ことです。これにより、「この部分については合意している」という感覚を得ることができ、共通のゴールに向かう一歩にすることができます。

ですが、正反対の主張であった場合には共通点を見つけることが難しいかもしれません。その時は「視点を高くする」ということを意識してみてください。

たとえば、「会社をよくしたいという点では同じであり、その方法が違うだけ」「プロジェクトを成功させたいという点では意見が一致しており、何からすべきかが違うだけ」といった感じです。

このように会議の参加者に「やり方は違うが、同じゴールを目指している仲間である」という共通認識をもたせることで、議論に勝ちたいという気持ちを抑えてより建設的な議論ができます。

Step2.までで会議の場の作り方を説明してきました。次のステップでようやく議論に入ります。

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Step3.第3の選択肢をみつける

議論に入るに当たり意識が必要なこととして、既存の選択肢や手法に拘る必要はないということです。

多くの場合、どちらの意見も一理あるといった場合が多く、どちらか一方が完全に正しいという事はありません。そこで無理にどちらか一方を選ぼうとすると、相手を蹴落とすだけの議論に戻ってしまいます。

つまり、仮に2つの相反する意見が出ているとしても、必ずどちらか一方の選択肢を選ばないといけないということはありません。

第3の選択肢を見つければよいのです。

第3の選択肢を見つけるためには、自分の意見に固執していては生まれにくく、柔軟に新しい視点を取り入れることが必要不可欠になります。(Step2.までは自分の意見に固執しないようにする工夫でもあります。)

そして、新しい視点を得るためには、「質問」が重要になってきます。

・相反する2つの案のいいとこ取りはできないか?
・この2つ以外にやり方はないか?
・いままで出てきた以外の議論の切り口はないか?

以上のような質問は「ちょっと違った視点からこの問題を見てみませんか?」という質問になります。

ここからブレストや意見を出し合うことで、一人で考えるよりもよりよい解決策が出てくることが多くなります。

Step3.においては、進行者はとにかくたくさんの質問を投げかけることが大切で、多くの参加者に質問を投げかけたほうが解決策にも幅が出てきます。

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最後に

今回は2つの記事に渡って会議のファシリテーションのやり方について説明しました。

今後も機会があれば仕事で使えそうな知識や考え方も記事にしていけたらなとおもいます。

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