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シカゴのボーカリスト変遷

前回のシカゴの記事を書いた際に書き足りないと思ってた部分を今日は書き綴ってみようと思います。

シカゴのメインボーカル3人体制についてデビュー時から現在までを振り返ってみたいと思います。

リーダーでもあるロバートラム、ギタリストのテリーキャス、ベーシストのピーターセテラの3人でスタートしました。
このうちリーダーのロバートラムだけが現在も在籍中なので、後の2人のポジションについて話していきます。

最初の交代劇は不幸な事故でした。
詳しくはwikiなどに任せて省きますが、それでテリーキャスの後釜に座ったのが、ドニーデイカスでした。
彼のボーカルは音域的には同じくらいですが、ソウルフルな野太い声のキャスとはまったく違う甘いソフトな歌声でルックスもアイドルっぽくて個人的には結構好きなボーカリストでした。
でもピーターセテラの持ち味がハイトーンのクリアヴォイス、ロバートラムは渋めだけど甘い面も持ち合わせたバリトンヴォイスということで、どちらともキャラが被る面があり、バランス的には良くなかったのかなぁと思います。結局2年くらいで解雇されてしまいます。

次は「素直になれなくて」の大ヒットにより再びシーンの中心に帰ってきた時に、空席になっていたドニーデイカスの後を引き継いだのがビルチャンプリンでした。既にソロでも実績のある彼は初代のキャスにも通じるソウルフルで且つ洗練されたヴォーカルスタイルで、この時期二枚看板となるピーターセテラとの声の相性も良く、デュエット曲の「忘れえぬ君へ」の大ヒットを生みました。

そんな順風満帆と思われた矢先にピーターセテラがソロ独立のため、脱退します。
彼だけは解雇ではなく、脱退だったと思います。
後釜にはジェイソンシェフ。ピーターほどの明快さに欠けるものの、その分まろやかで伸びやかな声質では見事ピーターセテラの後を引き継ぎ自身のボーカルでも「スティル・ラブ・ミー」などいくつかのヒット曲を出しました。

その後次第にチャートからは縁遠くなっていきますが、ライブバンドとしては非常に安定した活動を行なってた時期であり、個人的には来日公演も観にいってるので一番思い入れのある時期でもあります。

このままずっと安定した活動を行なってくれれば良かったのですが…

2009年に突如ビルチャンプリンが解雇されます。
「シカゴに来る客は自分を見に来ている」と発言したため、という信じられない理由なのですが、本当なんですかね…
言う方も言う方ですが、それで解雇する方もどうかと思うのですが…

後釜にはルーバルディーニが座ります。
しかしこの人普通に上手いボーカリストだとは思いますが、無理にハスキーにソウルフルに歌おうとしてる感じがして、いかにも役割を全うしよう感が漂っていて、ちょっとどうなのかなぁと思ってました。人がらが良さそうなルックスなので好感度はあったのですが…

この時期、僕以外に誰も気にしてない?ちょっとした変更があります。
ジェイソンシェフがピーターセテラの歌ってた楽曲は全てライブで歌うことになってたはずですが、この時期くらいから「愛ある別れ」「追憶の日々」といったヒット曲をギタリストのキースハウランドが歌うようになっていたのです。
キースの歌は申し訳ないですが、ジェイソンと比べたら素人のちょっと上手い人ののど自慢と言ったレベルで、とてもお金を払って聞きたいレベルではありません。
彼の名誉のために書いておきますがギタリストとしてはテリーキャスばりに泥臭いギターが弾ける人で素晴らしいです。
この頃から何となく嫌な予感が今考えればあったような気がします。

そして2016年、家族の事情でジェイソンシェフがついにバンドを離れることになりました。
長年応援してきたジェイソンが離脱したということで、シカゴに対する思い入れを保つのが難しくなってきました。

その後は短期間ジェフ・コーフィーが後を引き継ぎました。
正直彼のボーカルはあまり聴かないうちに脱退してしまったため、評価が出来ません。
ピーターやジェイソンの代わりをソツなくこなしてた印象です。

その後は今年の新作で全面的にフィーチャーされているニールドネルがバンド初の専任ボーカルとして加入しています。
彼については前回の記事に書いた通りです。
あとはライブでの彼を観てみたい気がしますが、正直ルックスが好みじゃないので、今後どうなんでしょう…

前回も書きましたが新作発表直前にルーバルディーニも脱退しました。
今のところ彼の後任は決まっていないようで、このまま空席になるのか、新しい人が加入するのかわからないです。

ここまで来たらイエスが分裂して2グループが並立した時期があったように、もう一つのシカゴが出来ないかなぁという妄想が膨らんでいます。
いや、実際、随分以前に解雇された初代ドラマーのダニーセラフィンが作ったCTAというグループがありますが、そのバンドのライブにビルチャンプリンやドニーデイカス、ジェイソンシェフがゲスト出演したことがあるのです!
彼らが本格的にバンドを組めば現行シカゴより人気が出るのでは?
なんて思ったりします。

最後は独りよがりな妄想で終わってしまいましたが、シカゴの音楽の素晴らしさ自体は揺るぎないものなので、過去の音楽中心になるとは思いますが、これからも聴き続けていくと思います。

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