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里見
2022年10月9日 22:11
なるべく死なないように生きてきた。 朝目覚めて、歯をみがいて、顔を洗って、化粧して、死なない程度にパンを胃に詰め込み、牛乳で流し込む。わたしの意志ではないので、ごく機械的なルーティーンだ。外に出ても恥ずかしくない程度の無難な洋服に袖を通し、誰も居ない部屋の中にいってきますを置いて出ていく。目を開けていなくても足さえ動けばきっと迷いなくたどり着ける程度に通いなれた道を歩き、喧騒の中電車に詰め込