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夜がこわい

毎日、夜が来るのがこわかった。

みんなが寝静まった時間でも私は全く眠れず…。

深夜1:00~2:00の間まで起きていて
数ヶ月睡眠不足が続いたと思う。


私は毎日「死」の恐怖を感じながら過ごしていた。


日中でも「自分は死ぬんじゃないか」と
考えていた。


だんだん笑うことも少なくなり学校や
施設でも無口になり…。


だけど頭の中の「死」に対するお喋りは
止まらなかった。


毎日がこわかった。


一体何がそんなにこわいのか
自分でもわからなかった。


そのうち、呼吸が苦しくなり…


ハァハァと苦しそうにしている私の様子に
そばに居た子が先生を呼びに行った。


先生に「救心」という薬をもらい飲んだ。


時々起こる私の息苦しさをまわりは
「発作」と呼び、私が苦しくなったら
近くに居る子が先生を呼びに行った。

だけど私は誰にも苦しいと言えなかった。


夜中まで眠れずにいる事も


頭の中が恐怖でいっぱいな事も


呼吸が苦しくなる事も…


誰にも言えずに過ごしていた。

それでもいつもそばに居る誰かが私の様子に
気づいて先生を呼びに行ってくれた。


ある夜、男の荒田先生が当直の時に
私の「発作」が起きた。


その時、私を見て荒田先生が面倒くさそうに
舌打ちをしながら泣きじゃくっている
私に「顔洗ってこい!」と言った。


悲しかった。

寝不足でボーッと過ごす日々が続き
それでも夜になると目が冴えて一人で
起きているという状態が数日続き
私の頭はだんだんとおかしくなっていった。


ある日、とうとう私の心は、壊れてしまった。

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