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ゲームレビュー:シロナガス島への帰還

コスパ最強の読み物ゲー

その価格、Steamセールでまさかの150円という安さ。ウォレットの端金で買ったため、実のところあまり期待はしていなかったんですよ。しかしこれがなかなか読ませるシナリオで良きであった。

まさかのフルボイス

開始早々にこれがおったまげた。しかもかなり声優陣も豪華で、普通にアニメ化しても成り立つんじゃね?
いやアニメ化というより、そのうち脚本のネタ切れに喘いでいる邦画界隈が若手俳優を神輿に担ぎ出すかもしれんなぁ。

くさそう系ヒロインがかわいい。

わたモテのもこっちかな?

主人公はキレモノ飄々系の野郎だが、若造ではなく、最終的に判明するボイスはまさかの「やったぜ。」

そんな主人公に何かと通ずるっ込んでしまわれるヒロインが、これまたくさそう(絶対くさい)なコミュ障陰キャヒロインで、登場人物はほぼアメリカ人(でもキャラ付けは和ゲーなノリ)な中、臭ロン毛セーラー服な容姿が個性を際立たせていた。フルボイスな為になかなか良い味を出してる。

テキストは読みやすいがシナリオは割と重い

本作は推理モノの王道とも言える、孤立環境型サスペンスドマラ♂で、ネタバレになるため詳細は書かないでおくが某エ○スタイン島事件のような、実際の闇深な事件がモチーフになっている…ように思う。

テキストも比較的ライトで読みやすく、あとから付いたらしい豪華声優陣の朗読も良かったが、声の演技に対し絵師の画力がどうにも負けている感が否めない感じがあった。が、その内容の重さから逆にこういう絵柄で良かったのかも…。

描き手の性癖がチラ見えするキャラクター達

安いから仕方ないといえば仕方ないが…

プレイ感としてはテキストログが見やすかったのは良かったが、オートセーブがなく、ゲームオーバーになった際に分岐前迄戻る機能がなかったのは割と致命的かもしれぬ。

おや?と思ったらこまめにセーブしておかないと、最初から読み直す羽目になってしまう為、心が折れてしまうかもしれぬ。また、テキストスキップもテンポが悪く、豪華声優陣を雇う予算があるならその辺改良したほうが良かったんではないかなぁ…。

レイジングループの経験からすると、それなりにテキスト量があると素人に毛が生えた程度の新人声優でも、最後の方は演技も形になってくるし、プレイヤーも慣れる。読み物系のゲームはテキストさえ優秀なら成り立つので、プレイヤーの心がへし折れる要素は極力摘んでおいてほしかったかな。

しかしまぁいずれにせよ破格の安さで遊べるため、読み物系が好きな方は是非遊んでみてほしいゲームでした。

ヒロインは絶対くさい。

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