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「断れない性格」とはこういうこと

断れない性格、というのはなかなか厄介だ。人から頼み事をされた時、何か提案をされた時、絶対に何が何でもあり得ない!!という場合を除き、不本意ながら了承してしまう。少なくとも頼み事をしてきた人に迷惑はかけていないでしょうから、自分でも憎むに憎めない性格です。

昨日、近所のドラッグストアへ行ってきました。たまに、外出した後で現金の持ち合わせが無い事実に気づくことがあります。昨日はその「たまに」の日だった。キャッシュレス決済が進んでいるとはいえ、まだまだ現金しか扱っていない店も多い。あるいは、現金以外を取り扱っていても一部モバイル決済のみ...とか。今は決済手段が多すぎるんだ。QUOカードとか図書カードとか使う人いるのかな。

で、現金が無いのでクレジットカードでの決済が可能かどうかを確かめる必要がある。店員に聞けばいいのでは?ごもっとも。しかし、できる限り店員に手間をかけさせたくない。自力で確かめられるのであれば、それに越したことはない。ではどうするか。レジ周りには、たいてい「この決済方法が使えますよ」的なポップがある。それを確認すればいいのだ!...しかし、まだ買うものも決まっていない状態でレジ周りをジロジロと眺めるのも変だ。変というか怪しい。なので、レジに最も近い商品棚の前で「どれにしようかなあ」と悩んでいるフリをして、遠巻きにレジのポップを確認するのだ。まあ、これでも十二分に怪しいのですが。

僕が今回、レジのポップを確認するために選んだポジションはドリンク剤売り場だった。そこからチラチラとレジの方を見ていると、1人の店員がこちらへやって来た。ぐ、まずい...怪しまれたか。「栄養ドリンクをお探しですか?」と一言。ドリンク剤売り場を徘徊しておきながら「違います」と答えるのも変だし「え、あぁ、えっとはい、まぁ、、」と新生児レベルの語彙で返答。探している商品があるのかを聞かれたので「いえ、特に」と答える。ドリンク剤を買いに来たわけではないですからね。すると「こちら、今ならポイントが8倍つくのでおすすめですよ!」と、ドリンクの効能とは全く関係のないセールストークを繰り出す店員様。正直、ここまで喋られてしまった時点で僕はほぼ断れない段階まできている。そんな僕の心を見抜いたのか、店員様はトドメを刺しにかかる。「よかったら試飲しますか?」もちろん断れないし、この試飲を受け入れることによって商品の購入が決定的なものになった。

ドリンク剤の瓶を受け取り、グビグビとひと思いに飲み干す。敗け確定の消化試合をしているような気分だ。まあ、地域の店の売上にほんの少しでも貢献できるならいい。

かくして僕は、予期せぬ形で買うつもりのなかったドリンク剤を買う運びとなった。もともとは酒を買うために来ていたので、酒と栄養ドリンクという矛盾塊セットをレジに持って行くことに...。どうか許しておくれ店員様。

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