見出し画像

1回の食事に1万円使えますか

友人から食事の誘いがあった。交友関係の少ない僕としては声をかけてもらえるだけでありがたく、脊髄反射の二つ返事をかました。後日、改めて友人から連絡があり「店の予約が完了した」という旨のメッセージ。僕はてっきり、軽く晩飯でも行こうぜ!くらいのノリだと思っていたので、予約をしなければならないような店なのかと、ちょっと面食らってしまった。いわく、寿司屋とのこと。100円寿司でも混雑による順番待ちを避けるためにアプリで予約をすることもあるが、今回は回らない寿司だ。Google先生が「だいたい1万円くらいやで」と、その店の予算目安を教えてくれたところで、思わず「まじか」と呟いてしまった。もちろん、大将が目の前で握ってくれるような寿司屋で、それもディナーとくれば1万円はリーズナブルなほうでしょう。しかし、僕はいま食事1回に1万円を投じるモチベーションがない。ちいせえ男だなあと思われるかもしれないが、それでかまわない。日記ではなりふり構わず自分の醜い部分も放出していくのだ。

僕は友人と会うのも喋るのも大好きだ。しかし、だからこそ食事にあまりウェイトを置きたくない。というか置けない。友人と会い、その場の空気や会話を楽しむ方に神経を使うので、食事を味わう余裕がないのだ。だから、店内環境が荒んでいたりゲテモノ料理が出てくるような店でない限り、僕は人と会う時の食事はなんだっていい。正直、後で振り返ったときに味をさほど覚えていない。であれば、ゆったりと喋れる空間でお手頃価格の食事をいただけるお店をチョイスしたいのだが、あくまでそれは僕の価値観。誘う側としては、せっかくだから旨いものを食おうぜという計らいなのでしょう。頻繁に会う機会があり、しょっちゅう一緒にご飯を食べているならともかく、久々にご飯に誘われたかと思えば行き先が牛丼屋、なんてことがあれば、確かに悲しい気持ちになるかもしれない。べつに牛丼屋を蔑んでいるわけではないですよ。となると、この度のお誘いは僕へのリスペクトがある、と捉えることもできる。僕は人生のレールから外れたアウトサイダーですが、どうやらまともな大人から対等な人間だと判断してもらえたようです。都合よく考えすぎかもしれませんが、ポジティブ思考は大切ですからね。せっかくなら楽しい気持ちで出かけたい。うおおお俺の1万円!!1万円あればアレもコレも買えるのに!それがたった1回の食事で!うおおお!と、いつまでも嘆いていたって仕方ないです。ちゃっかりと、こうして日記のネタにも使っていますしね。寿司だけに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?