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Afterコロナでベトナム法人の会社でフルリモートワーク導入した経緯とメリット・デメリット

ベトナムでLLL ASIAというIT会社を経営しています。来月から会社をフルリモート(全社在宅勤務)にすることにしました。よく分からないのですが、おそらくベトナム法人で一番早くフルリモートワークを導入した会社な気がしますw

フルリモートワークを導入するまでの経緯やメリット・デメリットを簡単にまとめました。リモートワークって本当にワークするのか、パフォーマンスが落ちるのではないか悩んでいる経営者やビジネスパーソンがいたら参考にしていただけると幸いです。

経緯

日本ですと株式会社キャスターが有名ですが、グローバルですと5月中旬 Twitter 社が希望する社員は永久に自宅勤務できることを発表したのは皆さんも記憶に新しいのではないでしょうか。

新型コロナウイルスの影響で広がった自宅勤務は、「成果をあげるためには、オフィスに行かなければならない」という長い間信じられてきた考えを壊し始めている。
「リモートでも働ける」と証明されたことで、多くの会社は人の混み合ったオフィスに従業員に集める価値がないと思うかもしれない。自宅で働く習慣は、パンデミック後も残るだろうと専門家たちは指摘している。

まさにその通りだと私も実際に自分の会社でリモートワークにしてみて思ったのです。であれば、比較的にチャレンジしやすいインターネットカンパニーである我々がもっと当たり前にリモートワークができるようチャレンジすることにしたのです。

3月上旬

ベトナムでコロナの陽性者が増え、感染を防ぐため陽性者がいるマンションや建物などを封鎖し、住居者は出入りができない状態が始めました。そして、自分が住んでいるマンション群の1つの棟に陽性者が出て、完全封鎖をものあたりにし意識し始めました。

3月中旬

住んでいるマンション群の10棟のうち3棟が封鎖され、一気に危機感が覚えました。「明日にでも自分が住んでいる棟が封鎖され、明日会社に行けないかもしれない」

その時はまだ政府からロックダウンの要請がなかったのですが、マンションがいきなり封鎖されるリスクと社員の健康を考慮し、すぐに簡単なリモートワークにおいてのルールだけ作って、コミュニケーションツールを整え、3月23日に全社通知しその日からコロナによる一時的なリモートワークを始めました。

4月上旬〜下旬

4月1日についにベトナム政府が4月1日からの15日間に全ての世帯および行政区を対象とした「全国隔離措置」、いわゆるロックダウン(都市封鎖)を発表しました。

幸いなことに当社が1週間前に既にリモートワークに入ったため特に特別な対応に覆われず良かったと思っています。

4月15日にベトナム政府は4月22日まで更に7日間延長することが発表されました。

フック首相は「社会的距離の政策延長を支持する意見と、経済活動を再活性化させるため解除を求める意見があり、難しい決定だ」と説明した。

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コロナによる一時的なリモートワークは、3月23日から4月24日まで特に問題なくできました。それによって、自宅のワークスペースをかなりアップグレードができました。ただし、4月に入社した社員は最初から約1ヶ月でリモートでしか接せなかったので、モチベーション維持に少し意識しました。

ベトナムの全国隔離措置が解禁されて、ほぼ新入社員と同じ場で働きたいという理由だけで4月27日からオフィス出勤に戻しました。

5月下旬

オフィス出勤に戻ってから約1ヶ月通常通り働きましたが、ちょうどオフィスの契約を検討する機会があり、先月問題なくリモートワークできるのであれば、またリモートワークに戻せば来月からオフィスがいらないんじゃないかという思い返しました。

それからすぐに社員全員にヒアリングし、メリットとデメリットを検討しました。全員がアグリーだったこともあり、デメリットも大したことではなかったので、6月からフルリモートワークを確定し全社周知しました。

そして、来月からのオフィスはシェアオフィスの固定席2席のみの契約に切り替える手続きを始めました。これを逆サテライトオフィスの役割として活用します。
※元々はシェアオフィスの個室を借りていた

2席残した理由は、以下の3点です。今後、増やすかもしくは更に減らすかなどは活用具合によって調整していく予定です。
・どうしても同じ場所で働きたい時の活用(プロジェクト立ち上げ時や新入社員が入社した時など)
・自宅勤務に疲れ、逆にリフレッシュのために出勤して働きたいニーズに応える
・現在利用しているシェアオフィスの住所で登記しているため、席を残すことで郵便物管理をしてくれる

メリット

・1人当たり1日で1~2時間、月間で20~40時間の通勤時間をなくせる
 →その時間を社員の学習の時間やプライベートに時間に当てていただける
・販管費のオフィス賃貸コストを大幅に下げられる
・物理的制限なく働ける組織になれる
・どこに住んでいるメンバーでも採用できる

デメリット

・自宅勤務に疲れる
 →対策:固定席2席だけ借りてオフィスに来てもOKにする
・コミュニケーションが取りづらい
 →対策:Zoom(ビデオ通話)、Wrike(タスク管理)などのツールをフル活用する。ビデオ通話で常にカメラをオンにする。(これについて以下の項目に書きます)
・家の働く環境がよくない
 →対策:オフィス代が浮いた分、会社からワークスペースの費用サポートする

なぜビデオ通話で常にカメラをオンにするのか

当社では勤務開始したら基本的にカメラを常にオンにしてもらっています。これについては賛否両論になることは知っており、正直悩みました。結果的にやって良かったと思っています。

否定的な意見としては、監視されていると感じることが嫌だからというものだと思います。ここに関しては伝え方と運用でなくすことができると思います。我々は付けっ放しにするのですが、不都合な時はカメラを自由にオフにすることを良しとしています。また、社員に対してカメラを常にオンにすることでいかにメリットがあるのかにフォーカスして伝えました。

では、何がメリットなのか。最大なメリットはコミュニケーションのスピードだと思います。オフィスと同じように話しかけられるのです。以下の写真のようにオフィスで同じ画面をしながらサクッと話して解決することはよくありませんか?この状態をすぐに作れるのです。

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また、なんともなく時にZoomでメンバーの顔を見ると何かが困っているということも表情で読み取れるので、声をかけて気づいてあげられます。これはオフィスでは普通にできるのですが、オンラインになるとできなくなっていたのです。

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カメラを常にオンにすることでオンラインで同じオフィス(バーチャルオフィス)で働いているかのようになります。結果的に半信半疑でこれを従ってくれた社員からは特に批判な意見がなく、むしろ必要だとさえ感じてくれています。(しかし、経営者/マネージャとメンバーの間で信頼関係ができていなければこれを実施することは難しいとも考えています)

最後に

コロナがきっかけでリモートワークを始め、Afterコロナでフルリモートワークになりました。おそらくそんな企業がこれからも増えてくると思います。

テクノロジーはAIや5Gができて、移動はついに民間宇宙旅行まで行けるようになりました。ワークスタイルももっとイノベーションを起こす時代に来てもいいんじゃないかと思います。1社が実施しているだけではイノベーションとは言いませんので、賛同してくれる経営者やビジネスパーソンが増えていくことを期待します。

また、フルリモートワークで働きたいソフトウェアエンジニア、Webディレクター(PM)、マーケッター、インターンなどぜひコーポレートサイトよりご連絡ください。どこの国にいてもOKです!


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