遊び心を取り戻そう


モノ作りには遊び心というものがとても大切な事です。
クルマや家電などのいわゆるハードと言われるモノも、音楽や映画、写真やデザインなどのソフトと言われるモノも同じです。
遊び心を失うと魅力が半減してしまいます。

最近のクルマはメーカーが違っても、殆ど同じ形で同じ顔になりましたが、たぶんメーカーサイドからすれば自社製品は他社製品とは違うという自負はあると思うのですが、その業種に長く関わっていると客観的に見えなくなってしまってることもあると思うんですね。
専門的な事をやっているが故の落とし穴みたいなね。
例えばテールランプの形がこんなに違うと言っても誰も気がつかないとか、同じ2,000ccの乗用車なら燃費が違うと言われても、それは数字の上の事であって、運転する人によっても大きく変わりますから、結局よくわからないですよね。

それくらいの微々たる差は大した差ではないという事なんです。
そこにこだわる事も大切だとは思うのですが、もっともっと遊び心を取り入れていったら、斬新な物が出来上がると思うんですけどね。
過去にはそういった遊び心満載のクルマもありました。


ちょっと脱線しますが、最近日産のGTRの歴史を遡って見ていたら、ハコスカと言われた頃のスカイラインGTRをフルレストアしている業者を発見しました。
他にも古いフェアレディZなんかも扱ってるんですけど、驚いたのは、そのハコスカで一番高い値段がついているのは2,000万円近くするんですね。
でもきっとその値段でも買う人がいるのでしょう。
憧れのこの一台っていうのは値段ではないのでしょうね。

話を戻しまして(笑)、日本車はレンタカーとしては最高の出来だと思うのですが、個性的なクルマは本当になくなってしまいました。
クルマ好きな友人たちからよく聞くのは「乗りたいクルマがない」という言葉ですが、今のモデルは性能的には良く出来ているが、面白みが無いということなんだと思います。

先ほど触れた日産のGTRは、フラッグシップモデルとしての地位を築きましたが、遊び心のあるモデルがもっと増えてほしいなぁと思いますね。
古いクルマを専門に扱う事業だってあってもいいと思うんですけどね。
メーカーというのは新車を作る事が目的なので、そこには手を付けないとは思いますが、やる気になれば旧車をフルレストアして2,000万円で売ることだってできると思うんですけど。


分かりやすいようにクルマで例えましたが、先に書いたようにこれは音楽でも同じです。
現代では誰もが簡単に音楽を創って発表できる環境になったことは素晴らしいことなんですが、正直パターンにはまっている作品が多いことは否めません。

構成もそうだし使用している楽器などもそうですね。
Aメロ〜Bメロ〜サビを繰り返して、大サビ〜落ちサビからのサビ繰り返しでなくてもいいですよ。
Aメロ〜サビでワンコーラスのメロディーをひたすら繰り返したっていいんですから。
8番まであるとかね(笑)

実際の楽器でなくてサンプリングでもいろんな音色が使えますから、自由な発想でやればいいんです。
リズムは必ずキックとスネアとハイハットとか、カホンが刻んでなくていいです。
ボイスパーカッションや、楽器じゃなくても叩けば面白い音が出るものでもいいし。

いろんなことを試しながら遊べばいいんです。
歌詞も「えっ!そんな言葉を歌詞にしていいの!?」みたいなのがあっていいんです。
正解はないし、放送禁止になるような言葉の使用を避ければ自由ですから。


どうしても最近活動している人の音楽を聴いて影響を受けると思いますので、発表するしないは置いといて、思い切って遊んじゃいました〜って曲を創ってみてください。
そこにはいろんは発見がありますよ。

またクルマの話に戻りますが、GTRみたいに世界でトップクラスのスポーツカーを開発することで、その技術は他のモデルにも適用できるんですね。

だから思い切ってチャレンジした曲や遊びながら創った曲が、他の作品にもいい影響を与えるし、アイデアも沸いてきます。
そういった意味で遊び心は必要なんです。
だから大いに遊んじゃってください。
そして出来上がったら親しい友だちに聴いてもらってください。
意外とウケるはずですから(笑)


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