無理してキャパを大きくしてはいけない理由


ライブ活動をしていく上で、キャパを大きくしていくのは重要なテーマの一つです。
大きい場所でやりたい気持ちは重々理解できますし、また上を目指していくのは成長していくためには不可欠なことですから。
ただそこで気をつけたいのは、無理は禁物です。
例えば今まで最高に集客できたのが100名なのに、1,500名のホールに挑戦というのは、いろんなところに負荷がかかります。
精神的にも経済的にも。
結果300名集めたとしても、スカスカな感じがしてしまいますし。

やはり一気にやろうとせずに、ちょっとずつ大きくしていくのがセオリーだろうと思いますね。
ライブハウスという形態のところは音響照明の機材やスタッフは常備されていて、機材の使用料や人件費は基本的に会場費に含まれています。

ところがコンサートホールになると、会場費は比較的安くても、使用機材の一つ一つに付帯設備使用料がかかるのと、機材がショボくて多少持ち込まざるを得なくなったり、音響や照明や舞台監督、受付などのスタッフもこちらで用意しなくてはなりません。
結局のところ機材費や人件費で経費はかなり膨らみます。

それからライブハウスはJASRACと包括契約をしているので、カバー曲を演奏するのも自由ですが、コンサートホールでの場合は主催者がJASRACに申請して使用許諾をとる必要があります。

それ以外にもあるのですが、こんなふうにライブハウスとコンサートホールではかなり勝手が違いますから、準備の段階から当日まで、打ち合わせやなんやとやることが増えます。
演者として歌うこと、演奏することに集中できる環境を作るには、経験者に手伝ってもらったほうがいいでしょう。
ちょっとしたトラブルでも処理に時間がかかる場合もありますから。


いずれにしても、先に書いたようにあまり一気に無理をせずに、少しずつキャパを大きくしてノウハウを構築していったほうがいいでしょう。
自分たちで何もかもやるというのは大変ですから、スタッフや手伝ってくれる仲間を増やしてチームを作ることが望まれます。
特にこのチーム作りは大事なことなので、これはまた別の機会に書きます。


それからこれは余談ですが、人間って面白いもので、300名のキャパで150名しか入っていないと、「空席が多かったな」という印象を受けるのですが、100名キャパのホールで超満員で入れなかった人もいるということになると、同じ150名の動員でもかなり印象が違います。
そしてみなさんそれを拡散しますから、「お客さんが入りきれなかったらしいよ」という情報が一人歩きします(笑)

キャパに関係なく、半分ぐらいしか入っていなかったよというのと、ソールドアウトで入りきれなかったというのでは、情報としても受け取る側の印象は違います。
明らかに無理をしているな〜というのはお客さんにも伝わりますから、少しずつ無理をせずにキャパを大きくしていってください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?