いつも何かに急かされてるあなたへ

目的地に着くことが目的ではないし、早く到着すればいいってものでもなくて、そのプロセスを楽しむことを忘れてはなりません。

列車で移動してる時に、時計ばかり眺めて「早く着かないかな」と焦ってる人を見かけたら、その人が降りる駅の到着時間を教えてあげたくなるし、また、トレッキングで山を歩いていて、ぬかるんでいる道で靴が汚れないか気になってしょうがない人を見つけたら、目の前に素晴らしい景色が広がっていますよと言いたくなりませんか。

やっぱりそれって「今」を感じること、楽しむことを忘れてしまっているんですよね。
そうやって客観的に言われると「そうだよな〜」と思えることも、自分が焦ってる当事者になっていることって多いんです。

父親が意味もなく焦るタイプだったので、こんなことがよくありました。
例えばクルマで動物園に行くとしましょう。
開園は朝10時と決まっていますが、ハンドルを握るとなぜか早く行こうとするんです。
前を走っているクルマにイライラしたり、追い越し車線があればアクセルを踏み込んでスピードを上げる。
で、到着したと思ったら開園の30分前でした、みたいなね(笑)

じゃあそんなに急いで行くことないじゃんってことなんですけど、これって結構やっちゃってることって多くないですか?
理由はわからないけど、「何か」に焦っている。
それは自分が決めた「締め切り」みたいなことかもしれないし、「ねばならない」かもしれないし、目に見えないルールがあって勝手に焦ってイライラしてる。

小さい子供に「早くしなさい!」って怒ってるおかぁさんをよく見かけますが、早くしたいのはおかぁさんであって、子供はその一瞬一瞬を楽しむ天才だし、もしかしたら虫を見つけて対話してるのかもしれない。

あえてのんびりする時間を作りましょうよ。
天気がいい日は外に出て、ぼや〜っと雲の流れを見るのもいいし、雨の日ならコーヒーを飲みながら、窓を打つ雨を眺めているのもいいものです。
なんとなくぼや〜っとする時間は無駄のように感じますが、そのゆったりした時間を過ごすことって本当に大事なことです。
要は頭の中を空っぽにするってこと。

そしたらね、いろんなイメージが降りてきます。
何年も前にあった出来事を思い出して、「あ〜。あれはこういうことに気づけということだったんだな」とか、誰かに言われた一言でカチンときたけど、「本当は思いやりから出た言葉だったのかも」とか、メッセージがやってくることってよくあります。

とにかく「焦る」とか「イライラする」というのは、百害あって一利なしですよ。その時間が長く続くと、胃が痛くなったりもするしね。

そういう時にめっちゃ効果があるのはやっぱり深呼吸です。
呼吸って普段は意識することないですが、実は生きてる間はずっと呼吸してるし、そのリズムによって大きな影響を受けます。
心配ごとや悩みがあって気持ちが落ちてる時は呼吸が浅いし、穏やかで落ち着いてる時は自然と呼吸が深くなります。

だから形から入ればいいんです。
深く呼吸をすれば穏やかになりますから。
3回目で落ち着きを取り戻し、10回目で肩が下ります。
緊張してる時は肩が上がりますからね。

STAY HOMEってありがたいことじゃないですか。
なかなかゆっくりした時間が取れなかったのに、たっぷり取れるいい機会に恵まれたわけだし、休むことに罪悪感を持つ必要もないし、誰を気にすることもない公認の時間なのですから、ここぞとばかりにボ〜ッとしてイメージの中で遊びましょう。
ボ〜ッとすることに飽きたら、歩いたり何か手を動かす作業をやってみたり、掃除したりすることで切り替えはいくらでもできます。

焦ったり緊張している時にはいいイメージがやってきません。
それはこちら側に受け取る準備が整ってないからです。
いいアイデアが浮かんだり、これをやろう!ってひらめく時は、必ず心が安定している時です。
だから今は意識して心が安定した状態を作りましょうね。


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