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ダメ出し世代は褒めることが苦手

日本の音楽や演劇の世界にはダメ出しという文化があります。
リハーサルや稽古の時に、できていないことやダメな部分を洗い出すのですが、もちろんそれは必要なことですが、そればかりやってると、表現がこじんまりまとまってしまい、勢いやエネルギーが落ちてしまうことがあります。

僕自身も昔は相当厳しい指導をしていたし、ダメ出しもよくしていました。
あるイベントの打ち上げで、ボーカリストの女性が僕のところにやってきて、正座をしながら「今日はどこがだめだったでしょうか?」って聞いてきたんです。
その時に僕のやり方が間違がっていることに気がついて、それ以降は指導方法を変えていきました。

本番前にできていないことを修正するのは大事なことです。
でもそればかりやっていると、粗探しになってしまい、よくできていることや格段にレベルアップしたことを見落としがちです。
要はバランスの問題なのですが、褒めて伸ばすことの重要性も取り入れながら、指導する必要があります。
指導する側が、今までのやり方をよく考え修正していくことも大事。

日本人は褒めて伸ばすことが苦手です。
どうしても自分が育った環境の影響を受けるし、それは避けられないことですが、主役はあくまでも指導される側だということを念頭において、まず指導する側が意識を高めていきたいですね。
ダメ出しばかり経験してきたことによって、粗探しをする癖がついていないかどうか、自分の思考パターンをチェックしてみてください。

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