マガジンのカバー画像

医療現場の清浄と滅菌

17
運営しているクリエイター

#バイオバーデン

14.滅菌の国際規格【最終章】

他の自然科学分野と同様、滅菌工程についての知識もかつてはとても限られていました。しかし、…

12. 管腔(ホロー)器材・ポーラス(多孔性)器材の滅菌

医療の実務では繊維製品を含んだ滅菌物が数多く用いられ、手術室で使われる手術着やドレープな…

11. ベーシックな蒸気滅菌器

近年の蒸気滅菌器は、ISOやCENに規定される多くの規格に準拠しなければなりません。しかし、そ…

10.滅菌剤としての蒸気

本章では、滅菌剤としての蒸気についてより詳しく学習します。蒸気滅菌工程を理解するには、「…

9. さまざまな滅菌法

医療機関では、多種多様な器材が治療や手術に使用されます。感染のリスクが高い部位で使用され…

8. 滅菌前の洗浄

8.1 序論 6.2では、なぜ滅菌前に洗浄を行うことが重要であるかを学びました。本章では、洗浄す…

7. バイオバーデン(生物学的負荷)を減少させる

医療機関で感染拡大を予防するためには清浄、洗浄、消毒、滅菌が必要なことをこれまで学んできました。医療器材が清潔、消毒済み、滅菌済みのいずれの状態かということは、その器材の清浄レベルの目安となります。 この章では、バイオバーデンを減らすために用いられる物理的、化学的手法について見ていきます。微生物の生存には何が必要なのか、死滅する際に何が生じているのかについても触れることにします。最後に「消毒済み」「滅菌済み」の必要条件についてより詳しく定義していきます。 7.1 バイオバー

医療現場の清浄と滅菌 もくじ

推薦のことば / 監修者序文 /著者序文 Part1 目に見えない生命体1.はじめに 2.病…

6.清浄(洗浄)、消毒、滅菌、衛生、無菌法による感染予防

PART1で、医療施設では、病気の蔓延を防ぐためにあらゆる手を尽くすべきことを学んできました…

1.はじめに

1.1 適正な感染管理を求める声が増している病院やクリニックで患者の治療に使用されるあらゆる…

「医療現場の清浄と滅菌」誕生の逸話

私が、「医療現場の清浄と滅菌」(原著名:Sterilization of medical supplies by steam)を知…

2.病気という「謎」(ミステール)

人類史の薄明から、人は幾たびとなく病に苦しめられてきました。得体のしれない力がどこからと…

3.細胞:生命の構成単位

どんな生物でもじっくり観察すると、しっかりと造り上げられた設計に基づいて、精緻に形づくら…

4. 微生物学:微生物の研究

前章で学んだとおり、世界には大きな生物だけでなく、数えきれないほど多くの種類の微生物が存在することがわかってきました。事実、目に見える大きな生物よりも、微生物の種類の方が多いのです。顕微鏡などを用いそれらをつぶさに調べると、微生物についてより多くのことがわかります。 微生物の研究は微生物学と呼ばれます。微生物は微小ですが、人間の生命に大きな影響を与え、中には人間の生存に欠かせないものも存在します。胃の中には食べ物の消化を助ける菌が数多く存在し、パンやビールの発酵には微生物の