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未来の買い物体験を創造!トライアルの挑戦と5553億円のリテールテック市場

5分で読める、最新の経営ヒントを毎朝お届け。日経新聞の記事の中から、マーケッター視点で「今、知っておくべきデータ」をピックアップ。ビジネスマンの「やりたい」の成功確率をアップしてもらいたい!そのために、必要な視点やマーケティング戦略立案のノウハウを紹介しています。

記事の要約

トライアルホールディングスは、無人店舗の実現に向け、新型ショッピングカートなどの開発を急いでおり、2022年10月に福岡市内の一部店舗で24時間いつでも顔認証によるセルフレジを導入しました。年齢確認が必要な商品も店員の立ち会いなしに売ることが可能です。また、総菜や弁当の売れ行きをAIカメラや売り上げデータで自動で値下げする実験も進めています。

福岡県宮若市の拠点では、取引先との共創が進展しており、企業秘密を守りつつも技術やノウハウの共有が重視されています。CEO永田洋幸氏は、失敗の共有にも意義があると強調し、以前のAIカメラでの失敗経験を共有することの重要性を説明しています。米小売り大手ウォルマートの事例も参考にしており、トライアルは「リモートワークタウン ムスブ宮若」と称した街づくりにも協力しています。

富士経済によると、リテールテックの国内市場規模は2030年に2021年と比べて2.2倍の5553億円に達すると予想されており、トライアルはこの競争激化の中で技術開発に注力しています。永田氏は、企業が集う場を用意し、同じ目標を設定して解決に取り組むことで、関係はより強固になると語り、トライアルの事例は様々な企業にとって共創のヒントになると強調しています。



トライアルの挑戦 - 無人店舗への一歩

トライアルホールディングスが無人店舗の実現に向けて進めている取り組みは、まさにTTPの好例ではないでしょうか。福岡市内の一部店舗での顔認証による24時間セルフレジの導入や、AIカメラを用いた自動値下げの実験など、社名通り「トライアル」を繰り返しています。米国流通最大手ウォルマートの事例を参考に、取引先と共創できる環境を自らが整備する姿勢は素晴らしいと感じます。


顧客体験と地域性 - 九州・福岡市の絶妙なエリア

先日、滋賀県草津市のトライアルでスマートカートなどの新しい買い物体験をしてきました。事前の期待とは裏腹に、一度のお買い物だけではそこまでインパクトのある体験ではありませんでした。ですが、きっと何度もトライアルを利用することで、個人情報がたまり、素敵なレコメンドがされるようになる可能性を感じました。

この「トライアル(実験的な取り組み)」は、大規模な店舗面積とある一定の来店客数が必要だと思います。消費の中心、東京エリアでの実施も始まるかもしれません。が、土地代が高すぎてトライアルのような共創施設は作りづらいかもしれません。九州・福岡市という絶妙なエリアでの先行事例に、今後も注目していきたいと思います。

それと、何より、多くの企業が集まりたくなるような「場づくり」も重要です。エリア内に、宿泊施設や飲食店も運営しているとは、素晴らしい!!!行ってみたい。

リテールテックの未来 - 新しい買い物体験の創造

リテールテックの可能性は計画購入以外での購買が多いスーパーマーケットこそ、リーセンシー効果が生まれる場所です。棚のディスプレイやスマートカート、値札の自動変更など、AIを駆使した「新しい買い物体験」はやってみないとわからないもの。

今後も、定期的に「トライアルチェック」、実行していきたいと思います!

共同作業の「取り組み」 - 新しい事業の創出

トライアルのIT子会社、リテールAI(東京・港)のCEOである永田氏が「取引」関係ではなく共同作業の「取り組み」だと強調する言葉。この言葉こそ、VUCA時代における新しい事業創出の鍵を握っていると思います。

業種を超え、距離を超え、規模を超えた「取り組み」の姿勢。これこそが、新しい事業を生み出す力となるのです。トライアルの挑戦は、他の様々な企業にとっても、「共創」のヒントとなるでしょう。


今日の問い

  1. あなたの経営している事業において、新しい技術や取り組みをどのように導入していますか?トライアルのように、失敗を共有し、共創の精神で挑戦している部分はありますか?

  2. 地域性をどう活かしていますか?トライアルが福岡市での先行事例を展開しているように、あなたの事業が展開している地域の特性を最大限に活用しているでしょうか?

  3. 未来のリテールテックにどう取り組んでいますか?顧客体験の変革やAIの活用など、新しい買い物体験の創造に向けた戦略はありますか?


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