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米国Boarding School(高校) 生活

米国・California州での寮生活についてお伝えしようと思います!

ボーディングスクールを卒業してはや2年ほど経ちますが、寮生活をしていたことが昨日のことのように覚えています。私は9年生から12年生と4年間寮生活を送り、中学は現地校、小学校は日本のインターに通っていました。

なお、私は中学の3年目と高校は同じ学校に行ったので、残念ながらボーディングスクール受験については書くことはできません。

中学に編入するときはSSAT(私は1800点前半でした)、成績表、インタビュー、半日Shadowing(入学希望者が在学生と同じ授業を受けたりすること)及びShadowingの午後の時間に行われた小テストを受けた記憶はあります。

通っていた学校(9-12th grade) 情報:
・小中高一貫校。K-8は別キャンパスで寮なし。9-12のみ寮に住むことができる。
・進学校(大学進学率ほぼ100%)毎年数人は名門美術や音楽大学に進学
・Weighted GPA でHonorsとAPは0.3 grade points加点される
・体育の授業がない代わりにSports・課外活動のRequirement あり
・生徒のランキングなし
・AP 試験(IBなし)2020年度はAPを受けた生徒の6割が4・5(5点満点)を取得
・コロナ前の情報ですが、卒業年度の平均SAT 1370-90でした
・Student/Teacher ratio 10 to 1 
・ 全生徒500人ぐらい、1学年120人前後
  ・Day Student(通学生)とBoarding Student(寮生)に分かれる
  ・寮生は計300人ほど、15の州、17ヵ国から来ている

全寮制の学校とはまた違うと思いますが、寮生活を中心的にお話ししたいと思います。私自身、SATとAP試験(5つ受けました)経験してきた身ですので、何かご質問やご相談等がありましたらツイッターのdmもしくはnoteでコメントお願いします!

ルームメイトや友達

ルームメイト(同性):
9年生〜11年生までは基本的に2人部屋で12年生は個室の場合が多いです。学校が始まる前の夏に高校側からアンケートがきます。アンケートには自分の生活習慣についての質問がいくつかあります。私はあまり内容は覚えていませんが、朝型・夜型、個人スペースの活用方法、内向的・外交的か、などなど。

私は初めて高校・寮生活を始めたときにルームメイトは真面目で優しい中国人留学生の方でして、ルームメイトは毎年違いましたが、とても良くしていただきました。ルームメイトが合わない場合はPrefect(寮生をまとめるリーダーである11年生や12年生の生徒)やDorm Faculty(一緒に寮に住んでいる先生方)に相談することを強くお勧めします。なお、ルームメイトの人種や宗教的価値観等は選べません。

入学初年度以降はルームメイト・寮は個人の希望によって決まる場合が多いですし、ルームメイトは学年問わず選ぶ事できて学校側もルームメイトに関してはお互いの第一志望が合うようにマッチングを行なっています。私としては生活習慣の合う方を選ぶことをお勧めします。

ルームメイト=仲が良いということも限らないです。あまり親しくなくても普通にお互い日常生活を送れて問題なく過ごせている、のと問題が起きた際に話し合いや必要なコミュニケーションをとっているのであればルームメイトと親しくなくてもあまり気にする必要はないと思います。

同性の寮生同士のお泊まり(別の寮生が自分の部屋に泊まる)ことはできますが、お互いのルームメイト及びその日の夜のDutyからの許可が必要です。ほとんどの場合はOKされます。

また、LGBTQ+の方々の寮及びその他のAccommodationsに関してはDeans of Studentsに連絡などStudent Handbookに詳細が示されている可能性が高いです。

友達

親元離れて初めての寮生活を送るとき、どうしても友達できるかなぁ、、と心配になりますよね。私もとても内気な性格で人との接し方がわからず、友達ができるかものすごい不安でした。

ルームメイトはもちろん、Prefectや部活・授業で色々な人と知り合うので友達を作る機会はたくさんあります。実際に私も3年目(Grade 11)の時のルームメイトは昨年同じテニス部に所属していた学年が一つ下のベトナム人の方でした。

自分に合う友達を見つけるのは時間はかかることですが、色んな人に話して出来るだけ素の自分で接すると会う友達ができやすいと個人的に感じます。また、毎週末は学校側が数多くにイベント(先生方と6-7人のグループで水族館とかお買い物とか)あるので学年関係なく友達や知り合いができやすいのがボーディングスクールのメリットだと思います。

日常的な学習サポート

Study Hall と呼ばれる毎週日曜〜木曜の7:30-9:30pmに各寮で行われます。(全学年共通)7:25pmごろになったら各自部屋のドアを開け、スマホを通知オフにして部屋の外に置きます。Study Hallが終わる9:30pmまではスマホの通話は控えます。

 PC使用:9年生・10年生は7:30-7:40pmは課題確認のため、PCを使用できますが、そのあとは寮の先生の許可なしに使用できません。11年生・12年生は特に制限なく、Study Hall中は自由にPCを使うことができます。

また、Study hall は Individual Study (7:30-8:50pm)とCollaborative Study (8:50-9:30pm)に分けられます。Collaborative Studyが可能な8:50pm以降は自分の部屋もしくは寮の共同スペースで勉強することができます。分からない質問などを担当科目の先生方に聞きに行くために他の寮に行くことはできます。また、8:50pmからは9年生・10年生はPCを使うことができます。

Advisor と呼ばれる学校の先生方も毎年アサインされます。毎月何度か学年関係なく少人数のグループ(10~15人)で会うことができて友達を作るいい機会でもあります。Advisorは寮や学校生活のことをなんでも相談することができ、私は何度もアドバイスをいただきました。何か特定の科目で困っているけど、担当の先生に直接話すのは気まずいと感じている方はAdvisorにアドバイスをもらうのもいいと思います。

高校側の大学受験サポート

11年生の春学期初めにCollege Counselorとの初面談が行われます。志望校を具体的に決めるなどはありませんが、進学したい大学の種類(Academic, Arts, Musicなど)や大雑把な大学出願プロセスの説明を受けます。College Counselorとは大学進学をサポートする方でして、専門でCollege Counselingのお仕事をなさっている方や同じ高校で教師を務めている傍ら、大学進学に関する相談等・サポートをなさっている方々もいます。

College Counselorとより頻繁に話すようになるのは12年生(最終学年)の秋学期ですね。学びたい専攻や大学の規模、地域、現在の成績・学力レベルから条件に合う大学をリストアップしてくれたり、受験期に出願用のエッセイの添削なども行ってくれます。

その他にも、学校側が主催するCollege Tour(大学見学ツアー)を年に2回、南カリフォルニアと東海岸に参加することも可能です。100以上の大学担当者の方がCollege Centerと呼ばれる大学進学サポートを目的とした学校内の施設に来ており、直接担当者とお話しする機会があることで大学のことを詳しく知ることができます。

AP科目の授業内容・個人の感想


私の高校では文系分野・理系分野に関わらず幅広いAP科目を受けることができます。私はUS History, Macroeconomics, Microeconomics, Chinese, Calculus ABの試験をうけ無事に全て合格(3以上)、中国語以外はオール5でした。

APの勉強に関する感想ですが、APで最高得点の5を取る場合、多くの科目は正答率6-7割ぐらいなので、早くから過去問演習を始めること、また常に成績トップを取ることを目標とする事で過去問を始めるのが遅くても十分4・5を取ることができます。

私の高校では春学期が始まる3月以降は一年の総合復習を行うことが多く、定期テストも過去に学んだトピックの復習が多いです。高校側がちゃんとAP試験に向けて授業中に時間を作ってくれるので他の科目の勉強と両立しながらAPの勉強ができるのが心強いです。

学校が提供しているAPリスト(リストにないAP科目は学校側は受けることはできません)
・English
・U.S. History
・Art History
・Macroeconomics
・Microeconomics
・Spanish Language 
・French Language 
・Japanese
・Chinese (現在はなし)
・Calculus AB・BC
・Biology
・Physics C
・Environmental Science
・Chemistry
・Art: Drawing: 2D Design
・Digital and Film Photography 
・Music Theory

食事

食事は朝・昼・夜は食堂にてお代わりし放題でいただけます。メインの料理以外にも、常時スープバー、サラダバー、パン・ベーグル系、とシリアルがあるので大抵食べるものに困ることはありません。ただ、ビーガン用やアレルギーの方へのお食事種類が少ないと友達から聞いたことがあります。
また、飽きてきたら外食や出前も頼むことができます。週末は学校側が1時間おきにバスを近くの街や大型のショッピングモールまで送ってくれるので便利です。

医療面

Study Hallの途中にナースが各部屋を回るので、少しでも体調が悪ければ咳止めなどのお薬をもらうことができます。また、後日学校がある場合はHealth Centre (保健室)が空いているので、授業の合間や授業が始まる前に行くことができます。近くの病院や歯医者の予約もHealth Centreで行うことができるので便利です。

また、万が一病院で診察等を受けないといけないときには診察時間に合わせた送り迎えもしてくれるので、とても便利です。留学生向けの健康保険もそこで管理されているので必要であれば印刷して渡してくれますが、念のため海外保険に入ったほうがいいと思います。(アメリカは特に医療費が高いので)

メンタルヘルス

メンタルヘルスに関しては、スクールカウンセラーが数人いますので何か困っていればいつでも相談できます。必要であらば外部の心理士さんなどとカウンセリングも可能で私も11年生のときに大変お世話になりました。カウンセラーは守秘義務がありますので話したことを他の方に自分の許可なしに話すことはできません。

思春期という多感な時期ですので、気づかないうちにひどく精神的に追い詰められたりする時がありますし私も一年ほど中度のうつ病経験者ですので、精神的に辛い時こそカウンセラーやルームメイトなど外部に頼るということが重要ですし一人で抱え込むと余計にひどくなることがあります。

人に相談する事や何かで悩む、泣く、愚痴を言うなどは自分が甘えている・弱い人ではありませんし、むしろ人にアドバイスや助けを求めることも重要だと思います。

安全面

(夕食・週末のCheck-in、外出の際に専用アプリの使用など)

私の学校がある地域は富裕層の方が多く、学校内での治安はいいほうだと思います。学校には警察官がいますし基本的には安全です。ですが、学校内の生徒により窃盗は時々あるのでPCやスマホを含む貴重品を放置しないことをお勧めします。

Check-in制度: 
 寮生は平日は決まった時間(夕食が提供されている1時間の間)までにCheck-inをしなければなりません。食堂の一角にその日Dutyの先生方5-6人が同じテーブルに座っていて、そのうち一人がpc片手にCheck-inを行っています。そのCheck-in担当の方に自分の名前を伝えるだけでCheck-inは終了となります。

週末も当然ながらCheck-inはあり、週末は各寮にておこないます。週末のCheck-inは少し遅めの夜10時以降から始まりますが、時間は生徒の学年によりけりでして学年が上がるほどCheck-inの時間も少し遅くなります。

Check-inを怠ると寮の共同スペースの掃除などの罰が下され、何度もCheck-inを忘れてしまうとより罰が厳しくなり金曜日の強制的なStudy Hall、7-7と呼ばれる午前7時から午後7時は外出禁止、や日曜の強制ボランティアなどの罰が与えられます。

アプリで現在地を管理(主に週末):
 週末はReachというアプリを使って生徒の現在地を把握することができます。学校がある平日は特に現在地を寮から変更する必要はありません。週末になると毎度外出するたびにLeave Requestというのをスマホのアプリ上に提出し、目的地、時間等を記入します。寮の共同スペース、または学校のフロントデスクに置かれているiPadで自分の名前を選択し(各寮は色ごとに分けられています)、Leave Requestが受理されて自分のプロフィールの色が外出用のへ変わったのを確認できたら外出できます。

また、外出・他の寮への移動から帰ってきた際はiPadで現在地を自分の寮へと変更しないと、後々Check-inの際にDorm Facultyに問い詰められるという少し面倒なことになります。


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