休むことで強くなる

勉強でもゲームでもなんでも脳を使うことにおける個人的な成長の極意。是非読んでいただきたい。大体ウメハラ氏と同じ事を言ってるのでそっち知ってれば読まなくても良い。氏は非常に良いこと言ってるが言葉が若干足りない事も多いので、僕の言葉の方が伝わる人間がいるかもしれないのでここで書くことにする。

大事なことは脳をニュートラルに戻す。何もしていない間に無意識下において脳が働き続け、情報の取捨選択をし、ニュートラルにしている時に突如閃きや関連付けが始まる。逆に言えば脳が一生ニュートラルにならなければ一生成長しない。

「頑張れば強くなる」は嘘である。頑張れば頑張るほどパフォーマンスが落ちるが、その後休むことによって頑張った時の経験が長期記憶に昇華され、無意識において取捨選択され、閃き、成長する。なので答えは「頑張れば一定まで成長による上限値が上がり、パフォーマンスが一時的に下がる。その後休む中で成長が行われる」ということだ。大事なのは活動することによって落ちるパフォーマンスのサインをどこで見極め、どこで従うかということだ。自分は4年前重篤な鬱にかかり、割と寛解した現在でも格闘ゲームを長時間プレイすることができない。脳の疲れというサインが明確に見えるからだ。ウメハラ氏は「少しでも飽きたら」やめると言っている。

なので休む事は非常に大切だ。休む方法は様々ある。僕は明確に脳が疲労に対して非常にデリケートなので何もしないをする。音楽を聴き、動画を見、煙草を吸う。一方で「他の活動をする」事によってサイクルを回す人間もいる。他の教科に移る、他のゲームをする事、まぁなんでもいい。それによって元やっていたゲームや教科の脳を止め、休ませ、他の脳を活動させる。ときど氏はトレーニングや空手もするし、ウメハラ氏は散歩をする。

僕が言いたい事はたしかに甘いが、同時に厳しい言葉でもあることに気づいてほしい。「とても頑張ったところで成果を出せるほど現実は甘くない」という現実の受容だ。とても頑張れば報われる、なんて嘘だと僕は思っている。たまに脳がおかしいのではないかと思うほど強度の高い頑張りを受容出来るほど脳の成長のスペックが高く、なんやかんや休んでいた人間がそれなりに成長しただけだ。そういう人もいる。だがそうじゃない人間もいる。しっかり休み、成長する中でそこそこの結果に終わったならそこまでの人間だっただけのことだ。僕個人としてはそういった人も「よくやった。人生は豊かになったか」と言いたい。大事なことはトップになることではなく、自分の人生を充実させることにすぎない。それを満たしたのであれば僕は最大限の祝福と賛美の言葉を送りたいと思っている。

このように甘く厳しい言葉を使う僕としても避けるべき事はわかっている。それは「嫌いになる事」だ。無理をおして頑張れば頑張るほど嫌いになっていく。無理を押して成果を出したのであれば、その成功という麻薬によって脳を騙しているという現実から目をそむけてはならない。昔は学業に打ち込んでいたが最終的に自分は勉強が嫌いになり、本を読む事に恐怖を覚えるようになってしまった。嫌いになった者に未来はない。どのような成長も、充実も、決して得られる事ができない呪いだ。

「成長し、素晴らしい存在となりたい」という夢や物語に対して「頑張る事もいるかもしれないが休め。頑張り、休んでもできないのであればそれ以上は何をしようがどのみち行くことのできないものだった」という現実は非常に残酷だ。それを受け入れるしかない。夢や物語の世界に我々は生きてはいない。だが同時に「その人なりの豊かな人生を送る事」への祝福でもある。別に成長できなかったとしても良い。その人生の一瞬が豊かに感じるものであれば。

僕は他のプレイヤーより遥かに怠けている。努力もしたがその分しっかりと休んでいる。結果僕はEVOJのサムライスピリッツで上位20%層に入った。これが僕の限界で事切れる場所であり、だが同時にここまでこれたという矜持でもある。間違いなく自分自身のサムライスピリッツでのプレイ、休み、成長、それらは充実していて自分の人生を豊かにしてくれたものだと思っている。僕は誰よりも休んだ。それがこの成果だ。

僕個人としてはこの文章を読んだ人がしっかり休み、そして成長し、人生が実りあるものとなる事を祈っている。

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