R・I・S・K⑬ 〜エピローグ〜

竜次が退院する日、文人だけでなく、好美と忍、洋次も病院に来ていた。
その際、文人以外の3人は、ニヤニヤと笑みを浮かべていた。
「何? どうしたんだ?」
竜次が不思議そうに首をかしげると、洋次はカバンの中から写真を取り出した。
その写真は、病室のベッドで竜次と文人が抱き合って眠っている時に、洋次がこっそり撮ったものだった。
竜次と文人は写真を見て、顔を真っ赤にした。
「洋次〜っ、お前な〜っ!」
「ゲッ! ヤバいっ!」
竜次が顔を真っ赤にして怒りまくったので、洋次は逃げ回り、竜次は松葉杖を放り投げて追いかけた。文人は、慌てて松葉杖を拾うと、竜次の後を追った。
その時…、
竜次は階段から足を踏み外した。
「危ないっ…!」
文人は、思わず手を伸ばし、竜次の服を掴んだが…、
バランスを崩し、竜次と一緒に勢いよく階段から転げ落ちてしまった。
「ちょっと、大丈夫っ…?」
好美が竜次を起こした際、竜次は、脚に激痛が走ったのか、かなり痛がっていた。文人も、左腕を押さえながら起き上がっていた。
急いで2人を検査した結果、竜次は治りかけていた脚の骨が骨折してしまい、文人も左腕の骨にヒビが入っていたので、2人とも同じ病室に入院する事になってしまった…。


2人が退院する頃、札幌にもようやく春が訪れていた…。


To be continued,to the next story…

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