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ツィゴイネルワイゼン★★★★★

「もう後戻りは出来ませんわね」

邦画で一番好きな映画は「ツィゴイネルワイゼン」です。
もう好きすぎて、何度観た事か。

同人出す気満々だったので、台詞を全部書き写したりしました。
内田百閒の「サラサーテの盤」の映画化ですが、原作にはない色気があって本当たまらないです。
死んだ親友の奥さんが毎晩生前親友が貸した物を返して貰いにくるという筋の短編で、レコードに声を残してしまった故人サラサーテのように死んだ親友の声が残るという少し怖い話。最後に持って行かれた物は原作では親友の娘でしたが(あれ?今気づいたけれど、もしかして娘って本当は誰の子供??)映画はもっととんでもない感じでした。
OL(おっさんラブ…笑)映画の最高峰だと思っております。

舞台も鎌倉で、いや!本当!是非観て!
おっさんが親友に「死んだら、骨を呉れないか」って、あかんですよ。
原田芳雄が演じる破天荒な親友と生真面目な大学教授、お互いの妻は生真面目で面白みのない女と自由奔放な女という正反対な組み合わせ。
どうしようもない親友は主人公の奥さんにも手を出していたかもしれなかったり(ここらが事実なのか、妄想なのかは不明)めっちゃくちゃですが、女にだらしない親友の本心は別なところにある感じがね、いや本当に。

こんな素敵な映画を作られた鈴木清順監督が鬼籍に入られました。
93歳だというから天寿を全うされたのですね。
ご冥福をお祈り申し上げます。

ハイテンションっぽいですが、1日沈んでおりました。
(2017年2月23日鈴木清順監督の訃報を知った日のブログより転載)


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