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【大人】バイオグラフィーワーク④21歳~42歳は「交流する時期」

バイオグラフィーを学ぶことは、自分の人生の課題に向き合うこと。
人生を大きく3つにわけたら、子ども時代から21歳くらいまでは、与えてもらっていた時代。そして大人になり、世間に揉まれ、社会の中でアタフタしながら鍛えられる21歳~42歳。やがて、それ以降は少しずつ自分から与えて行ける年齢になっていく。

今回は人生の中でも最も大変な時期、21歳~42歳について、その時期の特徴や課題を7年ごと×3つに分けて見て行きます。

前回まではこちら
自分に学ぼう
人生を3段階に分けると
21歳までは「与えられる時期」

第4~第6七年期(21歳~42歳)の特徴と課題

21歳までの21年間が「与えられる時期」、42歳以降が「与える時期」だとしたら、その間の21歳~42歳は与えられたり与えたりの「交流する時期」と位置づけられます。身体が完全に出来上がり、今度は心を育てていく時期に入ります。

【第4 七年期(21歳~28歳)】「世界との出会い、理想の壁」

学校を卒業して社会に出る人が多く、自分と周りの社会とのすれ違いや矛盾、理想と現実などの間でもがく、不安定な時期です。家庭を作ろうとしたり、定職についたりして、社会人としてのスタートを切ります。まだ経験が浅いので、割り当てられた役割に縛られがちな時期とも言えるでしょう。

【第5 七年期(28歳~35歳)】「地上に最も深く根付く」

社会生活にも慣れ、社会で働く中心的な存在として経験を積んでいきます。仕事に関しても合理的な判断ができるようになり、社会の仕組みの中で自分の役割を作り上げていきます。社会から受け取ったものと、社会に働きかけていくものとが、互いに自分の中で交流する時期。精神から最も遠く、最も地上に根付く時期です。

【第6 七年期(35歳~42歳)】「意識的に本質に向かう」

人生の後半戦に入り、体力の衰えを実感し始めます。それは同時に精神的な充実を図り始める時期でもあります。職業や役割という意味ではなく、自分の生き方を根源から問い直し、人生の意味や課題についても考えます。本質に向かって意識的になっていく時期です。

実際にクラスで活動してみて

バイオグラフィー・ワークでは、毎月1回、ひとつの七年期を取り上げて、その七年期の概要の説明、アートワーク、シェア、という順番でワークに取り組んでいきます。「クラスで聞いた話は口外しない」という約束があるので、ここでは差支えない範囲で、自分の感想など書き止めておきます。

「交流する時期(21歳~42歳)」の中では、個人的に21歳~28歳が、世に揉まれて振り回されすぎて、向き合うのが怖い時期でした。「志だけは高くて、実力はまるで伴わず、独りよがりな時期だったなぁ…」などと、あれこれ当時の事を思い浮かべます。まるで自分ひとりだけ深い穴の底に落ちて、誰にも気づかれない、みたいな絵を描きました。

その次の28歳~35歳は、暮らしの基盤が出来たこともあり、比較的安心して粘土を作った記憶があります。そして、次の35歳~42歳の時。 前のワークの時に作ったものを見て、「それ、本当に私のですか??」っていうくらい自分の作ったものを見事に忘れ去っていました。その年頃にもっといっぱい大きなことがあったのに、なんでソレだったんだろう???って今でも不思議です。そんなこともあるんですね。

学び始めて半年が経って

ここまで、半年かけて第6七年期までのワークに取り組んで来ました。学んでいくうちに、自分が過去をどう位置付けるかによって、過去の意味は変えていけるし、そこからいくらでも学べるのだと実感しています。過去と向き合うにはまだ生々しすぎること、忘れ去っていることもいっぱいあるけど、年を重ねるごとに、無理せず見直していけるといいな。

いつかの帰り道、一人の方が「ここで出会った人とは、お互いにこういう話もするけど、普段身近にいてそういう話をしない人だって、みんなそれぞれに、歴史やドラマがあるんですよね」としみじみおっしゃいました。

次回は、42歳以降についてお話しします。お楽しみに。

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▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
書く人、聴く人、考える人、作る人、遊ぶ人。小さな勉強会や仕事、普段の暮らしの中で、ちょっと立ち止まって考え、言葉にし、行動してみる。少しずつ、みんなで幸せになっていけたらいいな。
ブログ毎日更新中。「自由の哲学を読む」~日々の暮らしから~
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参考:
サイト:
(社)バイオグラフィーワーク・ジャパン
ジュピター(バイオグラフィワーカーのサイト)
書籍:
バイオグラフィー・ワーク入門(グードルン・ブルクハルト著、樋原裕子訳)
昨日に聞けば明日が見える(大村祐子著)
おうちでできるシュタイナーの子育て(クレヨンハウス刊)
シュタイナーの人生学~生きることの意味 丹羽敏雄著

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