【大人】気質を使いこなす②なりきりごっこ
前回は、気質を整理した図を作って知的に理解した後、“気質劇場”で、感情面でも楽しみました。1か月後の今回は、身体から気質に迫ってみます。
まず前回整理した気質の特徴を思い出すために、気質ごとに異なるであろう歩き方を考え、実際に部屋の中を歩いてみました。ヘンな集まりだと思われないようにカーテンを閉めて(^^)。
さて今日は、身体から何を教えてもらえるでしょうか。
▼4つの気質になりきって歩いてみる
前回整理した紙を見ながら、それぞれの気質がどんな歩き方をするのか、考えてみます。
■粘液
公平で根気強いんだけど、今いる場所に安住して眠ってしまいそうな、水のような性質だから、同じ速さ、同じリズムで、いつまでものんびり歩き続ける。
■多血
明るくゴキゲンだけど、いいかげんな風さんだから、振り向いたりよそ見したり行列から外れたりしながら、チョウチョのようにつま先でヒラヒラ歩く。
■胆汁
活動的で、イノシシみたいにまっすぐ目標に向かって歩くけど、火山みたいに怒りん坊さんだから、カカトを使って大股でガンガン足早に歩く。
■憂鬱
理論的で生真面目だけど、すごく傷つきやすくて土の中にもぐって自分を閉じてしまいそうな気質なので、足を引きずるように重く辛そうに歩く。
というような整理になりました。
そして一通り、気質を意識しながら一緒に歩いてみました。狭い部屋だから、机の周りをぐるぐる歩いているうちに目が回りそうになりましたが…。
▼身体が共感を連れてきた!
おもしろいことに、実際に歩いてみたら、自分にない気質の歩き方をすると、とても疲れるのです。だけど、みんなにつられて歩き続けていると、そのうち、その気質のいい部分が自分の中でクローズアップされてきました。何でしょう、この不思議な作用は???
具体的には、
「自分に怒りん坊の要素はないけど、火山気質的にガンガン歩いていると、なんかムクムクと活力に満ちて来ました」とか、「移り気で当てにならない風気質の人に振り回されて困ってるんですが、ヒラヒラ歩いてたら、なんか明るく楽しい気持ちになって来ますね ♪」とか。
頭で考えているだけだと、怒りん坊だったり、気まぐれだったり、自分と違う気質の人は“困った人”でした。でも実際に歩いてみたら、「あれあれ?? あの人はこういう感じなのね? へ~、それもアリかも!」…みたいな実感が湧いてきたという不思議な体験でした。
身体を動かしてみることで、理解できなくて困った人に、ちょっとだけ近づけたのかもしれません。“困った人認定”をしていたのは、その人のことがわからなかったから、だったのでしょうか。
気質に上下はないし、「周囲と一緒にシアワセになりたいな」と思っているのに、アタマで「この気質はダメ」って拒否してたという矛盾。身体ってそれを一瞬で塗り替えるんだから、天才ですね!
次回のテーマは「気質を子育てに生かす」です。お楽しみに!
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▼オキツ 神戸シュタイナーハウス代表 大人クラス担当
小さな勉強会や書くことに関する仕事、普段の暮らしなどを通して自分の考えを深め、表現する。その結果、自由で愛のある社会に近づけるといいな。
ブログ毎日更新中。https://blog.goo.ne.jp/oneby1
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