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LEGO Education−コーディングエクスプレス 世界最大の幼児教育会議3@Washingon DC

NAEYCのカンファレンスでは1つの時間帯に40以上、会期を通して何百もの講演・ワークショップなどが開催されるため、事前に分厚いカンファレンスプログラムを読み込んで行きたいセッションを決めて挑みます。参加人数が早々に定員オーバーとなり入場制限がかかったLego educationの「Bring Early Coding Skills to Life in a Playful Way」というセッションに参加してきました。

LEGO educationのセッションでは、まず始めに参加者全員に、LEGO(下の写真で赤い丸で囲ったもの)でアヒルを作らせるというものでした。普段は生徒を持っっている先生達が試行錯誤して作ったアヒルたちは、同じものは一つもないそれぞれが個性を持ったアヒルになっていました。LEGOの先生曰く、「同じ問題設定でも解き方は人それぞれ。それぞれの解き方・解をお互いに見ていくことで、より、良いものを作れるようになる。」 

「予めLEGOで作られたアヒルがテーブルの中央に置かれていたら、みんなそれを真似して作る。そうすると創意工夫も何もなく、新しいものは生まれない。」
このアヒルの課題一つで、身を以って体験させてくれたLEGOチームはさすがだと思いました。
2020年日本でも戦後最大と言われる教育改革が始まりますが、世界のどこにいてもこれからは知識や技能を習得するだけでなく、それをもとに自分で考え、表現し、判断する力が求められてきます。個人がそれぞれ自分で考え、表現したものをチーム全体でブラッシュアップすることができれば、その組織の生産性は格段に向上します。自分で考え表現する力を子供達につけさせてあげる、教育業界でも課題の一つとなりそうです。

アヒルの次の課題は、CODING EXPRESSを用いて、街を作るというもの。ただ街を作ればいいと言うものではなく、その街のコンセプトとそこにあるストーリーを設定しながら、街づくりをしてください。というものでした。どのテーブルに座っている先生達も皆真剣にあぁではない、こうではないと話しながら街づくりをして、最後はテーブル毎に街のコンセプトとストーリーをプレゼン。アメリカ人は子供の時から自分の意見を発表することに慣れているのもあって急にプレゼンを振られても動じないあたりは、どの先生方も流石でした。

先に出てきたCODING EXPRESS(コーディングエクスプレス)ですが、何それ?と思われる方もいるかもしれません。アメリカと中国で2018年10月に新発売された、日本未発売のLEGOの最新おもちゃなのです。LEGOのホームページによると、アメリカ・中国以外の国では2019年春に発売予定なっています。

https://education.lego.com/en-us/preschool/intro

ここで、エッ?!アメリカと中国だけ先行発売?!と思われる方もいるかもしれません。中国はEarly Educationに注力しているようで、このNAEYCの年次会議の分厚いカンファレンスプログラムブックも、英語版だけではなく中国語版もあり、中国の教育事情を発信するセッションもありました。たまたまかもしれませんが、会期中に見かけたアジア人はほぼ中国人、若干の韓国人で、日本人には一人も遭遇しませんでした。ここで改めて中国の影響力を感じました。

話が逸れたので元に戻すと、コードエクスプレスにはアクションブリックスという5色のパーツが入っていて、それぞれを線路内に置くことによって「クラクション」「電気をつける、消す」「一時停止」「給油」「方向転換」などの指示ができるようになっています。このパーツは子供達が好きなところに置いて組み立てていくことができ、子供達にSequencing、Looping、Conditional codingなどのコーディングのコンセプトをわかりやすく教えるための教師用教材も入っています。

LEGO Educationの先生が仰っていたコーディングとは以下です。
「コーディングとは、英語、フランス語、スペイン語のような言語のひとつ。これからの時代を生き抜くためには必ず知っておくべき言語です。」

あなたはコーディングをお子さんに身につけさせますか?


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