川に転覆したら吹っ切れた

かの有名な朝ドラ「あまちゃん」
あきちゃんが自転車で爆走して、そのまま自転車もろとも海にジャボンする。(確かおばあちゃんがわざと海に落したんだったような)
服も何もビチョビチョの状態で、あきちゃんは満面の笑みで「私は海女さんになる!」と決意表明をする。

海に落ちて、彼女の中で何かが吹っ切れたのだ。

そのシーンで思い出すこと。

2010年8月 28歳の私。
当時、とにかくアクティブだった。

ハマっていたマラソンは、自分への自信となり、やればできるんだ、やってみよう!という感覚を与えてくれていた。私は、いろんな事に挑戦し始めた。

そのひとつ、川下りボートレース。

2人1組でオールでえっちらおっちら漕いで、
ゴムボートで川を下る、というもの。

パッションのみで参加エントリー。

どうやって漕ぐのかな〜?
練習した方が良くない?

なんて、友人と話していた。
が、練習しようにも、ゴムボートは気軽に練習などできない。練習できないのは不安だが、しょうがない。動画を探しては、イメトレに励んだ。

レース当日。
レンタルのゴムボートと初対面。
想像以上にデカイ。。。オモイ。。。
それを陸では女性2人で引っ張るなり、持ち上げながら移動するのだ。しかも、片手にはオール2本を持って。

ライフジャケットも初着用。
まず着方がわからない。見様見真似。

スタート前から、初めてだらけ。新鮮。珍道中。ワクワクMAX。

友人との目標は、「転覆しないこと」

スタッフに聞いた「転覆スポット」を頭に叩きこんでスタート!

初めて濃くボートは、難しかっあ。
真っ直ぐ進むのにもコツがいる。
油断すると、クルクル回るコーヒーカップ状態。
ふたりで息を合わせてオールを濃く。
自然と「イッチ、ニッ」という掛け声が出る。

川の流れとの一体感も重要。
オールでコントロールしないと、有らぬ方向へ進む。段々と川の流れが読めるようになった。

どうしてもオールの力だけでは方向転換できないときは、大きな石(岩?)にわざとぶつかり、足で石を蹴ったりもした。そのアイディアは、ボート上で思いついた。我ながら名案。

えっちらおっちら漕いで、ついに「転覆スポット」だ。手に汗握るとは正にこのこと。
「ボートを真っ直ぐにする」事が転覆を防ぐポイントだと聞いていたので、万全の体制でリアルスプラッシュマウンテンに挑んだ。

できた!転覆しなかった!やったーーー!

大喜び!!!
も、つかの間。
その数秒後、私達は見事転覆した。
ひっくり返るボート。
私はボートをビート板のようにして、しがみついていた。

びっくりしたのは、数10メートル先で友人がプカプカ浮いていたことだ。
ライフジャケット様様だ。

その後、何とか、転覆からリカバリーし、無事にゴール。

転覆スポットは2回連続であったよう。
ああ、油断大敵。

友人とは大爆笑。
楽しくてしょうかなかった。
夏の思い出。

転覆で、何かが吹っ切れたような気がした。

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