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スター・ウォーズ コミックの手引き

現行の正史スター・ウォーズ シリーズに追いつくためのガイドです。
さすがに全部読むのはクローンウォーズを全作品5週するより時間がかかるのでストーリーを理解するために最低限必要な作品だけ載せています。

レジェンズも紹介しています。
今からレジェンズを読もうという勇者はご参照ください。

スター・ウォーズ コミックの特徴

これはスターウォーズというよりマーベルコミックの特徴ですが、各キャラクターの単独シリーズが何冊か出版された後にそれぞれが合流する「クロスオーバーイベント」が描かれます。MCUで言えばアイアンマン、ハルク、キャップ、ソーを経てアベンジャーズで合流、みたいな感じです。
そのアベンジャーズにあたる作品がスターウォーズでいう「Crimson Reign」や「Hidden Empire」だったりするわけですね。
一方、本筋ストーリーから外れた1巻完結の読み切りも多く出版されています。
日本でも「プリンセス・レイア」「ダース・モール」「ハン・ソロ」「オビ=ワン&アナキン」「ダース・モール ダソミアの後継者」「ランド」などが邦訳版として発売されました。

2020年シリーズを読む前に

ヴィレッジブックスの撤退で翻訳が手に入りにくい状況なので、この項目では邦訳・未邦訳通して最低限読んでおくべき2015年シリーズのコミックのみを紹介します。全部追いたい人は「Star Wars comic reading order」でググればいくらでも出てきます。
収録作品も記載しているので邦訳を買う余裕が無い人はMARVEL UnlimitedとかKindleでも使って読んでください(適当)

・①スカイウォーカーの衝撃

ヴィレッジブックス邦訳

重要度:★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
他作品との繋がり:★★★★☆
収録:Star Wars(2015)1-6
今まさに続くスター・ウォーズのコミックシリーズの第一作。EP4の後、デス・スターを破壊したルークは執拗にベイダーの追跡を受ける。物語自体はそこまで重要ではないが、単純に面白いのとこの作品初登場のサナ・スタロスを知っておく必要があるため紹介。ちなみに終盤でボバ・フェットが登場するが、ドラマとは違いめちゃくちゃ冷酷なヴィランとして描かれている。次回作「ナー・シャッダの決斗」も出来れば読んでおきたいが、サナ・スタロスがこの後反乱軍と仲良くなる設定を抑えておけば問題ない。

・②ダース・ベイダー

ヴィレッジブックス邦訳

重要度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★★
収録:Darth Vader(2015)1-6
「スカイウォーカーの衝撃」とのクロスオーバー作品。ダース・ベイダーやボバ・フェットなどヴィランたちの魅力を詰め込んだ名作で、今では欠かせない存在となったドクター・アフラクルルサンタンの初登場作品なため必須。ベイダーとドクター・アフラのヒヤヒヤする関係性が見どころ。
巻末資料の解説は本編より読み込みましょう。

・③ダース・ベイダー 絶たれた絆

ヴィレッジブックス邦訳

重要度:★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
他作品との繋がり:★★★☆☆
収録:Darth Vader(2015)20-25
最初のダース・ベイダーシリーズの完結編。この作品の前に「偽りの忠誠」「ベイダー・ダウン」「シュー=トラン戦役」があるが、まあ余裕がある人は読んで欲しい。この話自体はドクター・アフラがベイダーを欺いて逃げ出す話なので、最低そこを抑えておけば読む必要もない...気もするけど...
こちらも巻末資料をよく読み込んでおきましょう。

2020年シリーズ

時系列はEP5の後。クロスオーバーは「War of the Bounty Hunters」「Crimson Reign」「Hidden Empire」の三部作構成。このシリーズのペーパーバックを全部買うのはさすがにしんどいと思うので、最低限ストーリーを楽しむために必要な作品だけピックアップしました。MARVEL Unlimitedに入ってる勝ち組は無料で全部読んじゃいましょう。回し者ではないです。

・①The Destiny Path

未邦訳

重要度:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
他作品との繋がり:★★★★★
収録:Star Wars(2020)1-6
「帝国の逆襲」でライトセーバーを失ったあと、ルーク・スカイウォーカーが黄色のセーバーを手に入れるお話。途中で出てくる女性は「シスの暗黒卿 燃える海原(ヴィレッジブックス邦訳)」に登場するキャラクターだが、そこは別に押さえなくてもたぶん問題ない。

・②Darth Vader Vol.1: Dark Heart of the Sith

未邦訳

重要度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★☆
収録:Darth Vader(2020)1-5
クロスオーバーイベントまでの最重要作品。めちゃくちゃ面白いし全てがネタバレになるのであまり言いたくは無いけど、パドメが関わってきます。というか今まで紹介したの全部読まなくてもいいからこれだけは押さえておきたい。

・③Darth Vader Vol.2: Into the Fire

未邦訳

重要度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★★
収録:Darth Vader(2020)6-11
ダース・ベイダー誌の個人的最高傑作。内容は伏せるが、前作でやらかしてしまったベイダーは皇帝からガチなお叱りを受けてムスタファーに置き去りにされてしまう。皇帝から解き放たれな刺客はシスの暗殺者、「ベストゥーンのオーチ」だった...
という、「スカイウォーカーの夜明け」要素がふんだんに関わってくるためシークエルの見方が変わったりする。そういう意味ではThe Rise of Kylo Renに近いですね。

・④Bounty Hunters: Galaxy's Deadliest

未邦訳

重要度:★★☆☆☆
ストーリー:★★★★☆
他作品との繋がり:★★☆☆☆
収録:Bounty Hunters(2020)1-5
賞金稼ぎがガチで好きな人には刺さるんじゃないでしょうか。レジェンズでもほぼ誰も知らんぐらいマイナーなヴァランスというキャラクターが正史入り。ダース・ベイダーが深く関わってくるためそっちが好きな人もぜひ読みましょう。

・⑤War of the Bounty Hunters

未邦訳

重要度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★★
収録:War of the Bounty Hunters Alpha 1, War of the Bounty Hunters1-5
三部作のクロスオーバーイベント第一弾。ということで全ての項目がMAX。2015年から続くコミックのいろんなキャラクターが関わってくる大作です。炭素冷凍されたハン・ソロを運ぶボバ・フェットは、ハンの体から怪しげな液体が染み出ているのを発見する。わざわざ自費でドクターに診せている間に、ハンは何者かに盗まれてしまう...
この物語自体は2020年シリーズ①〜④それぞれの続編であることに加え、「ハン・ソロ/スター・ウォーズ ストーリー」のその後を描くコミックであるとも言える。2015年シリーズに登場したドクター・アフラサナ・スタロス、前述の「Galaxy's Deadliest」登場のヴァランスを知っておけば難なく楽しめる。他のキャラは大体映画本編の方々です。

・⑥Darth Vader Vol.3: War of the Bounty Hunters

未邦訳

重要度:★★★★☆
ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★☆
収録:Darth Vader 12-16
基本的にDarth Vaderシリーズは全作読みましょう。今作は主人公のベイダーや相棒(?)ポジのベストゥーンのオーチに加え、こんなコミックを追うほどのファンなら知ってるであろうスライ・ムーアが登場する。ネタバレになるので伏せるが、このクロスオーバー三部作で帝国と全面的に対立する「あの組織」がいつの間にか銀河の覇権を握っているという謎の実情が描かれている。

・⑦Star Wars: War of the Bounty Hunters

未邦訳

重要度:★★☆☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
他作品との繋がり:★★★☆☆
収録:Star Wars(2020)13-18
最初の3話は読まなくていいです(炎上)。16〜18は「War of the Bounty Hunters」でちょっとだけ見せたルークとダース・ベイダーのチェイスシーンががっつり描いているのでそこは面白い。

・⑧Crimson Reign

未邦訳

重要度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★★
収録:Crimson Reign1-5
クロスオーバーイベント第二弾。前作「War of the Bounty Hunters」から始まった某組織と帝国の戦争がついに本格化。表紙でなんの組織か分かってると思うけど一応伏せておきます。前述のコミックを追っているだけでは分からない「デススティック」という忍者のキャラががっつり出てきますが、ストーリーを理解するのに支障はないです。気になる方はBounty Hunters誌の13-16号を予習しておきましょう。
最初に登場するスローンみたいなキャラクターはこの作品の3号で掘り下げられるのであんまわかんなくて大丈夫です。ちなみに某組織のメンバー大集合のシーンでチャナス・チャというキャラが登場します。これは「シスの暗黒卿シリーズ(邦訳済み)」を通ってる方なら見たらわかると思います。そう、ダース・ベイダー暗殺しようとしてた一家の娘ですね。残念ながらあの後両親は殺されてしまったようです。

・⑨Star Wars Vol.4: Crimson Reign

未邦訳

重要度:★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
他作品との繋がり:★★★★★
収録:Star Wars(2020)19-24
このコミック、メインストーリーを追う上での重要度はそんなに高くないんですが、コア層の中では第20号がスター・ウォーズ コミックの史上傑作と名高いみたいです。という話を聞いてから読むとそんなに面白くはなかったです。
第20号にはハイ・リパブリックのキャラクターが登場します。しかも一昨年邦訳された「ジェダイの光」のメインキャラクター!ただエモい話というだけで作品として面白いかは別ですね。「ジェダイの光」を読んでない方は多分何も分からないのでこの巻は飛ばしましょう。

・⑩Darth Vader Vol.4: Crimson Reign

未邦訳

重要度:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
他作品との繋がり:★★★★☆
収録:Darth Vader(2020)18-22
ぶっちゃけDarth VaderシリーズってStar Warsシリーズより面白いんですよね。外れがない。Star Warsシリーズはポーダメロンの父親とランドがガチな喧嘩してるクソつまらん回とかもあるんで、当たり外れが大きい気がします。
ということでVaderシリーズ第四巻。ダース・ベイダーがヒーローになっちゃう話です。そしてパドメ関連であのキャラクターが再登場。

・⑪Darth Vader Vol.5: Shadow's Shadow

未邦訳

重要度:★★★★☆
ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★★
収録:Darth Vader(2020)23-27
⑩で登場したパドメ関連のキャラはサーベですね。表紙でネタバレしてるんだから隠しようないでしょ。このコミックはまじで面白いです。顔が似てるからって理由でサーベに取り乱すダース・ベイダーの空気感が見どころ。エピソード1のキャラクターも再登場します。

この先のクロスオーバー最終章「Hidden Empire」は完結してから加筆します。

レジェンズのコミック

レジェンズのコミックに正史ほどの絵のクオリティと面白いストーリーを期待すると拍子抜けします。ここで紹介するのはかなり面白い方なので、「手当り次第読んだけどクソつまらなかった」という方はご参照ください。確か昔レイアたちが数千年後にタイムトラベルするレジェンズのコミックを読んだ記憶あるんだけど知ってる人いるのかな()

・Tales of the Jedi シリーズ

未邦訳

ストーリー:★★★★☆
他作品との繋がり:★★★★☆
レジェンズコミックと言えばここから入る人が多いような気がします。気がするだけです。これは4,500 BBY頃のシスの黄金期〜エグザ・キューンの戦争、テレンタテク掃討作戦とウリック・ケル=ドローマの贖罪までを描く長編シリーズです。面白いのか?と言われると微妙です。邦訳されたコミックの「ダーク・エンパイア」とか小説「ジェダイ・アカデミー三部作」の雰囲気が好きな人には刺さると思います。ただ、とにかく英語が読みにくい。絵も「90年代のマーベルコミック!!」って感じで読みにくいですね。そう考えると最近のマーベルコミックってほんと絵が綺麗ですよね

目痛くなるわこんなん

読む順番は「Tales of the Jedi reading order」でググってください。書くのがめんどい。

・Jedi vs. Sith

未邦訳

ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★☆☆☆
シスが滅びた原因となる戦いを描いたコミック。ってことは1,000 BBYとかそこらですね。この作品、キャラクターの心理描写がアメコミとは思えないほど上手い。ジャンプ漫画ぐらい没入感あります。トムキャット少年のジェダイの理想像が一瞬で崩壊する瞬間は読んでて胸が痛くなりました。この作品は単純にアメコミとしての読む楽しさはもちろん、いろいろと考えさせられるテーマをふんだんに盛り込んだハイブリットでハイスペックなコミックです。かなりオススメ。

・余談:オールドリパブリックシリーズ

未邦訳

ストーリー:★★★★★
他作品との繋がり:★★★★★
どっちかというとTales of the Jediとかよりこっちの方が気になるって人多いと思います。このコミック、説明は入れてくれてるけどある程度の予備知識が必要です。なんなら別冊子の解説が出版されてるぐらいです。つまりゲーム「The Old Republic」シリーズをプレイしておいた方がいいですね。まぁでもさすがにレジェンズの未邦訳コミック読む人は英語版ウーキーペディアもばんばん見てると思うので前後関係を調べればいくらでも保管出来ます。ストーリー自体は面白いです。

・うるせぇ!オススメコミックを教えろ

The Star Wars Devilworlds

ストーリー:★☆☆☆☆
他作品との繋がり:★☆☆☆☆
終始意味不明なコミック。ベッドラム・スピリッツとかいう時間と質量を操作する全能の種族が出てくる。かなり難解です。マーベルコミックの「リビングトリビューナル」とか「ワン・アボブ・オール」みたいなキャラをそのままスター・ウォーズの世界に落とし込んだ感じ。黒歴史だろこんなん
頭のおかしいオタクは積極的に頭のおかしいコミックを読みましょう。以上!閉廷!

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