そうこうしているうちに

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「男性中心企業の終焉」(浜田敬子)発刊前イベント

 浜田敬子さんが「男性中心企業の終焉」を来週出版されるということで、ポリタスTVで浜田さんと津田さんの対談があった。  すごくおもしろかったので、まだ本は読めてないけれど(発売前なので)備忘録としてメモしておきたい。 男性中心企業・男性中心社会を支えているもの  浜田さんが取材した内閣府で男女共同参画を担当されていた方の話によれば、男性中心社会が変わらない原因は3つある。 意識:性別役割分担に象徴される意識(アンコンシャスバイアス含め) 制度:選択的夫婦別姓を認めない

    • 【映画感想など】「ビリーブ」と「スキャンダル」

      先週末がんばってしまったこともあって疲れていた。この週末はだらだらするんだと意気込む。久々にアマプラを開いて自分がどの気分かを探る。「LALALAND」ね、好きだよ、大好き。でもちょっと今日はこれじゃないみたい。今はこれかなぁと思って「ビリーブ」を鑑賞。そしたら、これだった。今必要だったもの。RBG最強。エンパワーされました。RBGとはこんな人↓。 ビリーブRBGの半生を描いた映画。かっこいいんだ。16歳の時に亡くなってしまった尊敬する母親。そして妬み嫉みなんか微塵も交えず

      • 「海をあげる」(上間陽子)

        本屋大賞ノンフィクション本大賞のインタビューがツイッター上で話題になっていた。 これを言える強さ。いや、上間さんは強いとかえらいということではなくて、まず尊敬するし、それを受け取った側(私含めて)がきちんと受け止めて行動に移さなければならないなと思った。 第1章の入口だけ軽く読んで何の本なのかわからずに購入し、離婚した女性の日々のエッセイかな、、くらいの気持ちで読みはじめたのだけど、全然そんなものではなく、大変な本だった。 ひとびとの毎日の生活や関係性がいとも簡単に、壊

        • 「夏物語」(川上未映子)を読んで

          大好きな村上春樹と仲が良さそうなのが羨ましくて、なんとなく気になっていた川上さん。「おめかしの引力」というエッセイ的なものは読んでいて、それは面白かったけれど小説には手を出せずにいた。数年前に「夏物語」が出版され本屋でも割と全面に押し出されていたし、黄色の表紙も素敵で気になってはいたけれど、ハードカバーで買う勇気まではなかった。このたび文庫を見つけて即購入。 いろんな女性の人生と生きづらさ、子どもを産むこと産まないこと、そして子どもにとって生まれてくるということ、について。

        「男性中心企業の終焉」(浜田敬子)発刊前イベント

          「ぜんぶ運命だったんかい -おじさん社会と女子の一生」(笛美)

          笛美さんを知ったのは、「笛美」が「フェミ」からきているなんてことにも気づけないくらいフェミニズムも何も知らなかったとき。検察庁法改正法案に対して民主主義存亡の危機感をびしびしと感じていたけれど、どうしたらいいのか分からなかったとき。さすがに動かなければ、これは政治的な手腕の巧拙の問題という裁量レベルの話ではなくて、人事権を掌握して三権分立を脅かす憲法レベルの問題だという危機感から、ツイッターを始めたり、Choose Life Projectを視聴したり、一市民としてどうにかし

          「ぜんぶ運命だったんかい -おじさん社会と女子の一生」(笛美)

          「正欲」(朝井リョウ)を読んで

          生ぬるい多様性を許さない。綺麗事を言わないで。ただそっと生きていたいだけなのに。マジョリティはいいよね、考えずに生きていける。過去のマジョリティによって設定された既存の枠があってそれに沿って生きてることが自然と自分の価値観にもなるしそれに違和感も不都合もない。多少ズレることがあっても、多様性だ、なんておめでたい言葉を纏わせておけばそれで済む。 既存の社会のルール(マジョリティ用)の中で生きることが苦しい人がいる。苦しいのレベルは「そういう人もいるよね」っていうぬるい多様性で

          「正欲」(朝井リョウ)を読んで

          「フェミニストってわけじゃないけど、どこか感じる違和感について」(パク・ウンジ)を読んで

          おもしろかった。日常に埋め込まれすぎてあたかも「常識」のようになってしまっていることが、実は常識でもなんでもないことに気づいてしまったら、それを気にせずに生きることはけっこう難しいと思う。常識やそれを当然としている相手に合わせることはできるけど、もやもやしながら生きるのはつらいから、大事な人にはちゃんと伝えて対話できる言葉を身に着けたい。 本書は「言葉にならないモヤモヤを1つ1つ「全部」整理してみた」とあるとおり、淡々と違和感やモヤモヤを言語化していて、そして著者が日々の生

          「フェミニストってわけじゃないけど、どこか感じる違和感について」(パク・ウンジ)を読んで

          はたらく女性が縛られているもの

          かっこいい女性たち好きな映画TOP3は長らく「プラダを着た悪魔」、「最後の恋のはじめ方」「ホリデー」(その後これに「はじまりのうた」が加わった)。そして「プラダを着た悪魔」のモデルが実在のVOGUE編集長アナ・ウィンターと知ってから、アナのインタビューとか密着とか「メットガラ」とかみるのも楽しい。テレビ番組では「セブンルール」が好き。また高校生のとき「小さな巨人」といわれたUNHCRの緒方貞子さんの姿をみてかっこいいと思い、あこがれた。そして2012年頃知ったメリンダ・フレン

          はたらく女性が縛られているもの

          夫婦同姓の合憲判断から考えるダイバーシティの必要性

          2021年6月23日、夫婦同姓に関する最高裁決定が出た。2015年に合憲判決が出ているからたぶん違憲は期待できないだろうな。でも世論の変化も凄まじいし、何からの光が射せばいいなと思って少しだけ期待していた。結論としては、進んでいないどころか違憲だという裁判官の人数は5人から4人に減少した。がっかりしてしまった。 経験しないことに想像力を働かせることは難しい1973年のロー対ウェードというアメリカ連邦最高裁判所の判決がある。これは女性の人工妊娠中絶の権利を認めた歴史上極めて重

          夫婦同姓の合憲判断から考えるダイバーシティの必要性

          アンコンシャス・バイアスへの気づき

          いったいどういうこと?父親と息子が交通事故に遭った。父親は死亡、息子は重症で救急車で病院に搬送された。運び込まれた男の子を見た瞬間、外科医は思わず叫んだ。「この子の手術なんてできない、この子は私の息子だから!」 え。。。 と一瞬思ったでしょうか。私は思ってしまいました。事故にあった父親が病院で白衣を着て外科医として甦った?と。親心が奇跡を起こすの?とか。 正解は簡単、外科医は母親なんですね(似たようなものが太田上田でもクイズになってたなぁ。。)。 女性外科医の割合は男

          アンコンシャス・バイアスへの気づき

          「余力のある側」が相手の立場に立ってみる

          仁藤夢乃さんのSNS投稿について語る機会があった。シューイチという番組が男性だけで開発した生理用ショーツを紹介したり生理の貧困について話したりした模様。これに関連した投稿だった。以下少し長めに引用。 日テレのシューイチ、生理の貧困に絡めて何故か男性4人が女性を入れずに開発した生理用ショーツを紹介。(画像、最後の2枚は私のオススメの) 女の痛みも、アイディアも、努力も成果も、男たちに一瞬で奪われる。よくある光景だ。 女の体や生理、女性の貧困も男たちのビジネスに利用される。「女

          「余力のある側」が相手の立場に立ってみる

          これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン(太田啓子)を読んで

          日本のジェンダー指数は世界で120位だということが話題にはなるし、報道ステーションのウェブCMが女性蔑視だと話題になって炎上するようにもなっているけれど、でもやっぱりなかなか簡単には変化しない。それは社会に埋め込まれた構造的な文化的な性差別が避けがたく存在しているにもかかわらず、大半がそれに気づかずに過ごしてしまっているからなのかもしれない(自戒の意味も込めて)。 「男らしさ」ってほんとに必要なのか?無意識に社会にインストールされているシステムが男性も女性も生きづらくしてい

          これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン(太田啓子)を読んで

          リーダーの仮面(安藤広大)を読んで

          リーダーの役割は、部下を成長させ、チームの成果を最大化させること 個人がやるよりも集団で行う方が利益が大きくなる。そこに組織で仕事をする意味がある。だから、リーダーの役割は自分がプレイヤーとして成果をあげることではなく、組織としての利益を最大化することにある。 そのためには自分でやっては意味がなく、部下に経験させ成長させ、能力を育てることが必須、かつ、唯一の目的なのである。 そのためにいい人であろうとか、寄り添うとか、そういった感情を使う必要はなく、むしろ自分のためにも

          リーダーの仮面(安藤広大)を読んで

          ダナンとホイアン 一人旅(2019年9月)

          1  旅支度:行き先去年のスリランカで直前になりすぎると航空券が高くなるという傾向があるような気がしていたので2週間前くらいにその時の相場をつかみつつ、10日前くらいにえいやーっと購入。これでようやく夏休みを取ります、休みます!ということが自分の中でも決まる。この感覚って結構いいものなので、もう少し早く決めて、楽しみを抱えながら仕事するという時間を長くしてもいいなと思った。 ミャンマーのバガン遺跡と迷ったんだけど、だんだんとすり減る日々のによりいろんなバランスが変化していき

          ダナンとホイアン 一人旅(2019年9月)