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都合の良い女は楽しかった

前回の自己紹介の内容では、全く触れてこなかった色恋沙汰。
凄く語弊を生むようなタイトルだな・・・。
人の体験談を楽しく読める人には向いているし、失礼ながら、とっても心が綺麗な人には向いていないと思うのだけど。
不快に思う人もいるかもしれないので、ご了承くださいませ。
では本編・・・

事の経緯

学園祭の朝は早い。6:30集合とか無理すぎる。家からじゃ通えない。
そんな時の強い味方は
一人暮らしの知り合い!
女子寮はあったけど、男子は基本的に一人暮らし。
とはいえ、男子か・・・
なんて思わず、いつもお家に遊びに行く先輩に交渉。
二つ返事で「いいよ」なんて。今思うと軽い。軽すぎる。
始まった2泊3日。日頃からお邪魔していたから慣れたもので、男女とか気にもならないし、同じベッドで寝るのとか当たり前。
この当たり前が、まさかの沼だった・・・

沼の始まり

沼の元凶である先輩は当時、一人暮らし歴3年、生活力0。彼女なし。
私はといえば、掃除、洗濯、料理と、家に置いてもらっている恩返しのつもりで、せっせと働いていた。
家事という家事が何1つ出来ない人。(今も出来ないままらしい)
「なんか、奥さんみたいじゃん?」
ただ泊めてもらっているだけ、という意識はあったし、そんな一言で浮き足立ったりはしなかったのだけれど。
その時には既に、沼に片足突っ込んでいたとは。

電気を消して、明日に備えましょうか、とベッドに体を滑り込ませる。
違和感。待ってくれ、これはもしかして
誘われている
今まで一度も、そういう事無かったじゃないですか。
しかしながら、男女が同じベッドで寝るということは、そうなる事も止むを得ないのか・・・

ま、いっか!

今フリーだし!遊べるうちに遊んじゃえば!
みたいなノリで、あっさり体を許したけど、今思うと当時の自分を殴りたい。揃いも揃って軽いな!
いろんな意味で充実?したお泊まり週間。
これで終わると思ってたんだけど・・・

通い妻と呼ばれて

それから数週間。謎に続いた、所謂セフレという関係。
ちょろかった私は、呼び出しがあればすぐに飛んでいく都合のいい女に育成されていた。
深夜に「明日来る?」と言われれば
「始発で行きます!!」
って答えてた。ルンルンで。
2日おきに家に帰るような生活だったし、前途の通り生活力0の先輩のために、家事もしっかりやっていたし。
そんな時の先輩の一言
「通い妻じゃん」
通い妻・・・都合の良い通い妻か・・・!
この頃には、都合の良い女って、割り切れば楽しい!とさえ思っていた。
愚かすぎる。
家事もするし、夜にはシーツを濡らした。
先輩の育成の賜物ですね!

年越し一緒にしようか

年末。まさかの一緒に年越しを御所望。
「親戚から蟹が届いたんだけど。一緒に食べようよ。」
蟹ですか。もちろんです!
珍しく外でデート?をして、通い慣れたマンションに帰宅。
年越し蕎麦を食べて、呑気にコタツでガキ使見てた。

冷蔵庫で解凍中の蟹の事なんか、すっかり忘れていた。(ごめんね蟹・・・)

年越しに何をしていたか、ですって?
そりゃぁもう、ね。そういう関係ですから。

事後。
「りなちゃんさぁ、自分では気づいてないと思うけど、僕に依存してると思うんだよね。僕と一緒にいたら、ダメになっちゃうよ。」
まさかのこのタイミングで。
簡単に言うと、もう終わりにしましょう。と言う事ですよね?
「だからさ、都合の良い通い妻みたいな関係は、もう終わりにしよう」

あー、蟹。忘れてたな。

思ったよりもガッカリした自分がいて、依存と言う言葉がしっくりきてしまった。

沼からの脱却

何だかんだ落ち込んだ自分に驚きつつ、実は割り切ったつもりに過ぎなかった事を痛感。

それからは普通の生活に戻って、お互い普通の大学生をして。
でも、周りの人は知らない。
私と先輩が寝ていた事を。
それと同じで、知らないうちに関係を持っていたり、朝までお盛んだったりする人たちが、平然と生活してるってことに気づいた。

そんな卑しい行為はしません。汚ない人間じゃありません。

みたいな顔して。平然と日常に紛れてるんだ。
気持ち悪いな。
でも、私も同じだ。

都合の良い女は楽しかった

二度と都合の良い女になる気はないけど、あの感覚は楽しかった。
私は先輩を主軸に行動してしまったけれど、もっと自由に、本当の都合の良い関係になれたなら、きっともっと楽しかった。
し、悲しかったり寂しい思いもいなかったんだろうな。

とは言え、都合の良い女は楽しかった。

蟹、食べたかったな。

この話

この話、実は初出しではなくてですね。
佐伯ポインティさんの「純隈談」に投稿させて頂いたものです。
何か記事を書きたいけれど、なかなか人に話すような面白い人生でもないもので。
唯一の濃い思い出話で、数ある黒歴史の1つ。
投稿先のテイストが違うので、一部表現変更・割愛していますが、おおよそ同じです。

佐伯ポインティさん:@saekipointy

純隈談:https://junwaidan.me/posts/a_sides



最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
次はもっと明るい、楽しめな投稿をします!