小説の書き方2

では、具体的なお話の作り方に移ります。

・タイトルを作ろう

まずインパクトあるパワーワードを単語でも文章でもいいので思いつく限りメモ帳とかに書き出してください。
 それらを組み合わせてもっともインパクトがあるな……と思う作品タイトルを考えてください。
 キャラの属性を並べ立ててもいいですし、事件の属性を並べてもいいです。
 キャラの属性だと拙作から言うなら「反政府ゴリラ」とか「ゴスロリサイボーグおじさん」とかですね。

 事件の属性だと「武装かなまら祭りINホワイティ梅田」とかです。
 他には「誰が」「何をするのか」という組み合わせもアリです。
「キノの旅」とか「涼宮ハルヒの憂鬱」など「(主人公名)の(なにをするのか)」という形式は基本的に無難です。
「〇〇VS××」とかも解りやすいですね。

ジャンルそのものを名前にしちゃうのもアリです。
「なんとかかんとか猛レース」とか「どこそこのガンマン」とか「だれそれの復讐譚」とか。これなら内容が一目でわかります。

ここがもっとも重要な所です。ぶっちゃけていえば題名をパワーワードで彩り、その中にあらすじを入れ、一つの作品と化す……そのくらいの気合いで30文字程度のタイトルに取捨選択して全てをぶつけましょう。
なぜなら、タイトルこそ確実に読者が目にするあなたの作品なんですから。

・タイトルからお話を作るやり方

何があってそんな状況になった!?とかそのパワーワード感あふれるキャラはどういう奴なんだ?とか、そのパワーワードある存在がいるなら何をするだろう?とかから妄想を膨らませていきます。
事件の発端かクライマックスが思い浮かべばしめたものです。

そのクライマックスシーンにあなたがもっとも相応しい、こうなったら面白いな!と思えるエンディングをつけましょう。
バトルシーンが思い浮かんだなら、まずはどちらが勝利したのかという所からですね。そしてその結果どうなったのか。
これがエンディングです。

いわゆる「そして彼等は幸せに暮らしましたとさ」というものがもっとも無難でしょう。

そしてクライマックスと終わりが見えたのならば、切っ掛けを作りましょう。
どうしてその戦いになったのか?なぜその事件は起ったのか?
それを考えた上でどの時点で主人公は関わるきっかけがあったのか?
これを考えればオープニングが出来ますね。

さあこれでオープニング、クライマックス、エンディングが出来るわけです。
「こうして主人公は戦うことを決めました」
「それはすさまじい戦いでした」
「そして主人公は幸せに暮らしましたとさ」
これが出来てれば何の問題も無いです。さあ書きましょう。
キャラが出来ない!と言う場合は下のやり方をどうぞ。

・キャラクターから作るやり方

ある程度先ほどの繰り返しになります。
まず「こんなキャラはかっこいい!」と言うところから始めます。
かっこいい要素を書き出してください。
ではそれにパワーワードから何かぶち込みましょう。
よくある「キャラには欠点を作れ」です。
欠点が生々しさを出し、あるいはその欠点を解決することを物語の軸にもできます。
これは好みにもよりますが、私はできるだけ生々しさを出したいのでだいたいは致命的な変態性癖をぶち込みます。悪役の場合には致命的な犯罪歴を入れます。
下世話な方がよりいいです。生々しくなるので。モラルや恥じらいは捨てましょう。
たとえば……「ただしロリコンである」とか「ただしドMである」とかですね。
拙作でいえば「ゴスロリサイボーグガンマン」という要素に「ただし中身はおじさんである」と足す感じです。

2.舞台を作る
ではそいつがどんな舞台でどんなキャラに囲まれていれば、あるいはどんな状況ならもっとも輝くか?と言うところを考えます。
例にすればこうなります。
ガンマンなら銃撃戦の中がもっとも輝くな、じゃあ銃撃戦をしたらかっこいい場所は?
燃え落ちる教会だな!じゃあなんで燃え落ちた?敵が火炎瓶もってたからだ!
……と妄想を広げていきます。役立つのでメモしましょう。

3.対立する状況とキャラを作る
さあ舞台は整いました。
あとはそいつと対立するキャラを作ればいいだけです。
主人公と逆の属性を持つキャラを考えましょう。
思想的に逆にするなら「女装子の逆は?」と考えると「ホモ嫌い」だな……となるわけです。
立場的に逆なら「騎士の逆は?」「卑怯上等で貧民の盗賊だな」とか。
戦闘スタイルはあえて同じにしてもいいですし、部分的に同じだけどなんか違う、とかあるいは全く逆の属性というのもありです。
全く同じなら同じ武器を持たせて同じ戦闘スタイルにすればいいだけです。
部分的に違うなら同じ武器だけどこだわりが微妙に違う!という感じです。
たとえば「同じガンマンだけど方や最新鋭でゴテゴテした奴が好きVS古いけどシンプルな奴が好き」とかですね。
全く逆の場合は「剣の逆は銃!」とか「炎使いの逆は氷使い!」とかです。
これらの属性はすべて逆にすると統一感が出て楽です。
部分的に逆にすると違う立場や心情でありながらも、どこか解るところはある、と情緒感を出せます。

3.仕上げ
主人公と敵が決まればあとはなぜそいつらが出会うのか、なぜ戦うことになったのか、を考えればいいです。だいたいは依頼されたとか知り合いが被害に遭ったとか偶然出くわして会話したらこいつは正反対だ!不倶戴天の敵だ!とかでいいです。
これで発端ができましたね。
では、勝たせたい方を決め、どんな勝ち方ならいいかも決めましょう。
はい、これでエンディングができます。
次にさきほど作った「舞台」と「もっとも盛り上がる状況」で決戦させましょう。
これでクライマックスまでできました。
オープニング、クライマックス、エンディングの順に並べてよりインパクトと勢いがあるように微調整します。
これでプロットを書き、本文を執筆するのです。

おわりに
いかがでしたでしょうか。
このやり方で出来るのはおそらく3000字くらいのごく短い短編になると思います。
ですが、長編にいきなり漕ぎ出すよりもまずは短編で経験値を積むのも悪くないと私は思います。
つまりは準備体操のようなものです。いきなり遠泳したら溺れますから。
あるいは短編の続きを書き連ねてオムニバス形式や群像劇、連作長編に仕上げても良いかと思います。
何度ボツにして書き直してもいいのです。
果てしない作業に思えますが、書いていたらいつか書き終わります。
では、楽しい創作ライフを!

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