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世界の建築物の企画に携わるリゾート建築家、唯一無二のリゾートを沖縄の地で(前編) #MOKULEA magazin

はじめまして。
スターリゾート株式会社の代表の佐々木です!
このたび、スターリゾートの公式noteを立ち上げしました!

note第一弾企画として、昨年に発表したリゾートホテルの新ブランド『MOKULEA(モクレア)』をつくる人にインタビューを行う「MOKULEA magazine」の連載を本日より開始してまいります。

「MOKULEA magazine」を通じて、MOKULEAをつくる人たちの思想やビジョン、人柄を少しでも知っていただく機会になれば嬉しく思います。

第一回目の連載ではリゾート建築家であり、執行役員兼クリエイティブブティック代表の大出真裕(Masahiro Ohide)に話を聞いていきます。

大出真裕(Masahiro Ohide)

世界の建築物の企画に関わった建築家が、ベースを築くまで

世界の様々な場所に訪れ、スイス、モンゴル、中国、フィリピンなど世界各地の建築物の企画に関わった経験のある大出さんと私(佐々木)の出逢いは、お互いにちょうど沖縄に移住してきた約5年前。

Mandapa, A Ritz-Carlton Reserve(インドネシア バリ島に訪れた際の写真)

同世代である大出真裕という建築家を知っていくにつれ彼の人間性や仕事対する姿勢・思想に惚れ込み、一緒に世界を代表するリゾートをつくりたいと思うようになった。

イタリア人から「デザイナーはモテる」と言われたことが後押しに

彼のルーツを辿っていくと意外にも建築家・設計士は、子供の頃から目指していた将来像ではなかったと彼は言う。

「イタリア人のプロダクトデザイナーの方から、こういう仕事もあるよと教えてもらった中で、建築学は学問としてある程度確立された道があり、その後の選択肢が多いように感じたのがきっかけでした。というのは建前で、彼曰くデザイナーはモテるよ、というのが決定打でした(笑)」 

大学で建築学科に入学し、入部したアメリカンフットボール部。しかし、文武両道を目指した結果、設計課題と学外活動をこなすには圧倒的に時間が必要で、両立出来ず、退部時に改めて建築家としての将来を歩むことに意思決定をした。その結果、大学の卒業製作では最優秀賞に選ばる結果となり、卒業後に建築士になるための就職先を探した。

想定を超える災害とはいえ住まいが命を守れなかった事実

2011年3月11日。

横浜で展示会に参加していたところを大地震に襲われた。
大出はこう思った。

「想定を超える災害とはいえ住まいが命を守れなかった事実は、自分も含め多くの建築人が向き合った。」

そして、震災復興にも関わる建築家・連健夫のもとに入所し、いわき市や東松島市での活動へ参画した。建築家として存在意義や役割と向き合っている根底にあるものだ。

その後、大学在学中にも伺っていた建築家・中村拓志氏のもとへ進み、素材研究や空間スケール、ディテール、コンセプトメイキングなどを実践で学んできた。 

建ててからようやく始まるのが建築物

建物が完成したあとの体験までを責任を持つ

私が大出さんを尊敬しているところ、いいなと思うところの一つが「建物が完成したあとの体験までを責任を持ってやり切りたい」と言っているところだ。

当たり前といえば当たり前。

しかし、ホテル業界では「つくる人」と「運営する人」が切り離れているケースがほとんどあり、実現されているホテルは希少であるのが実情。

つくる人はホテルを運営したことはないし、運営する人はホテルをつくったことがない。

これでは滞在するゲストの方々の体験を最大化することができないことを懸念していて、同じビジョンを持つ建築家と一緒にリゾートをつくりたい想いがずっとあった。

これまでの話と少し矛盾してしまうのですが、実は建築家を志し歩む中で、別に設計士で無くても良いなと思う時期もあって、自分が笑顔でいることを大事にしているし、人を笑顔にさせたいので、人がふっと笑顔になれる景色や環境、空間を創れればいいなと思ってきました。その観点から考えた時に、「建ててようやく始まる建築」というのをテーマに掲げています。

例えば、不特定多数の人が利用する建物の場合、優れたデザインや個性的なデザインを施したとしても、訪れるゲストが笑顔にならない、愛さない、とすれば経営が続けられず、結果大量廃棄を産みます。これは良くない、じゃあどうする?って考えると、建てたあとから始まるのが建築物だと必然に思えますよね。

実体験でもそう思う機会がたくさんあったと彼は笑顔で話を続ける。

スペインで学んだソフトデザインの大切さ

スペイン語は話せないが、数ヶ月スペイン語しか通じないようなエリアに滞在していた事があった。毎夜、様々な宿を点々とするような旅だったそうだ。

振り返って記憶に残っているのは、良い雰囲気をもったおもてなしをしてくれる宿主のふるまいだった。「あぁ...ハードのデザインだけではこういう雰囲気を創り出せないなんだよな。でも素敵な宿主が素敵な場所にいてくれる嬉しいな」と考え、素敵な場所にはハードとソフトを両面を輝せたいと思ったと言う。

「旧知、日本の旅館がそうであった様に、本当は日本人が得意にしてきた文化の様に思います。そういった想いの積み重ねがあるので、建てたあとから始まるのが建築物とシンプルに思うことができています」

MOKULEAで実現したい、唯一無二のリゾートを

MOKULEAとは?

MOKULEAは、ハワイ語のMOKU(島、土地)とLEA(喜び、幸福)を組合せた造語から生まれた。

その土地の条件から産まれてくる、ここでしか見られない景色や体験によって得られるしあわせを記憶して、帰って頂こうという我々のリゾートブランドのひとつです。

リゾートホテル新ブランド「MOKULEA(モクレア)」

私たちは計画地に何度も足を運ぶことを大切にしている。

その土地で見える景色、聞こえる音、感じる風、触れる水や木...様々の要素からインスピレーションを得る。

現地調査の際に海に入って眺めなどを自ら体験する

自然との共存し、自然の魅力を引き出すデザイン

そして、もう一つ大切にしていることは「自然との共存

昨今沖縄ではリゾート開発が進み、元々あった自然が無理に破壊され環境に悪影響をもたらすケースも見受けられる。私たちが目指すものは地球・土地にやさしい、共存するリゾートである。

「自然の魅力を残し、むしろ魅力を最大化させるデザインをしていきたい」

第一弾に予定している沖縄県北部のエリアには、崖の上でなだらかに海に向かって下がる斜面地から美ら海を見下ろすロケーション。

ここは本当に日本なのか?

と目を疑う景色や情景は言葉にならないほどに美しい。

「ゲストが体験して感動するような美ら海の表情を存分に楽しんで頂く為の仕掛けを、ホテルの特徴のひとつとしてデザインしています」と大出はいつも少年のように目を輝かせながら話す。

唯一無二の真のリゾートをここ沖縄でつくる。
実現したい未来に向けて、着実に前へと進んでいきたい。

スターリゾートで一緒にリゾートホテルをつくる建築士を募集しております。ご興味がございましたら、コーポレートサイトの採用ページよりご連絡ください。

大出真裕(Masahiro Ohide)

大出真裕(Masahiro Ohide)
リゾート建築家/執行役員チーフアーキテクトオフィサー/二児のパパ/1988年 神奈川県生まれ/幼少期をハワイ(アメリカ)で過ごす。

連健夫建築研究室、NAP建築設計事務所、KoikeDesignWorksを経て、スターリゾートへ入社、クリエイティブ部門を主宰。リゾート、ホテル、ショップビル、ブリュワリー、オフィスなど大小様々なプロジェクトを手掛ける。土地や習わし等がもたらす土着性に着目し、人がふっと笑顔で居られる視点や体験、価値観を大切に活動している。