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打牌を観察する


すっかり寒くなりましたねー。

気がつくと、私のnoteも始めて約1年が経過しました。

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◉ 昨年11月~今年3月:記事数32
→ 10000PV(閲覧数)

◉ 今年4月~11月:記事数10
→ 30000PV増えて、現在40000PV

ちなみに、先日わせりんさんが1つの記事で40000超えをマークしたとおっしゃっていました。世界が違い過ぎますねw。

しかし、4月以降の記事数が10といっても最近はダイエット系の内容とかもありましたので、麻雀戦術に関する記事はこの半年で6個くらいしか書いていません。

ということは、過去の記事を地味~に読んでくれている方がいるということなので、私程度の知名度のnoteであればそこそこ健闘している方だと思いたいところです。嬉しいことにフォロワーさんも継続的に増えており、有り難い限りです。


さて、今回は麻雀のベーシックな話をしてみたいと思います。 (zeRoさんの表記を拝借するとレベル★〜★★くらい)。

内容的に当たり前過ぎて、あまり語られない系の話になると思いますが、初中級者の方を中心に刺さる人には刺さるかもしれません。

逆に、打牌の観察が人並み以上に出来る方にとっては「逆上がりが出来る人に前回りを教えるような話」になりますので、ここで回れ右でお願いします。


では本題に移ります。

この1年くらいで色々な方と出会いがあり、そこで直接話をしてみて分かったことなのですが

それは「麻雀は観察ゲー」の側面がかなり強いのではないか、ということです。

そして結果を出している実力者ほど、場の見落としが非常に少なく、観察眼に優れる傾向が強いというのが私の結論です(インタビューによる調べ)。

上記の記事は当時の自分の課題も含めて書いたので、自分の状態や考えが変わったところで適宜更新していますが、今回と関連する内容ですのでもしよろしければご参照ください。

ここにも書かれていることなのですが、対局中に相手が「どの程度場を見ているか?」というのは自分からは分かりづらいものです。例えば上級者が初級者に麻雀を教える際に、打牌選択の優劣を指摘することはできても、その人がどこまで見えているのかは分からないのと同じです。

したがって、「他の人が当然出来ていることが自分にはできていない」ということが発生し得るわけです。

観戦等で「なんでその打牌?」というシーンがあるかと思いますが、その人の手組みや押し引きの能力が高ければ高いほど、何らかの見落としが発生している可能性が高いと私は思っています。

麻雀は、数理を詰めて考える左脳的な部分を必要とする一方で、空間認識やマルチタスクを処理する右脳的な役割も大きいと考えられます。この両者のバランスの良い人が「実戦的で強い人」というのが私の印象です。

では、打牌や場の観察に関して、面白いと思ったことが最近3つほどありましたのでご紹介していきたいと思います。

◉Case1
師匠と呼ばれる方との出会い

私の友人が師匠と呼んでいる方(Aさん)と三人麻雀を打ったときのこと。

Aさんは同卓者のほぼ全ての打牌のトーンを観察していて、師弟関係にある私の友人に対しては、改善すべきトーンの変化があれば教育的な観点でその都度指摘をしていました。もちろん初見の私も全て見透かされておりました(笑)。

端的に言うと「視野がとても広く、場が凄く良く見えている方」というのが第一感で、自分とは大差だなと思ったのが印象的でした。

というのも

他家が打牌した瞬間において

(1)切られた牌が何かを確認する
(2)手出しかどうかを確認する
(3)打牌のトーンがどうだったかを確認する

という感じで観察できている範囲が広がるからです。手出しかどうかも当然見ている訳ですが、彼はあまり読みを重視しないタイプなので、それを記憶することにあまりリソースを割かないようですが、視野の広さには驚かされたものです。

◉Case2
ゆうせーさんの動画を見て

私は普段、牌譜検討などの動画を見る時間はあまりないのですが、ゆうせーさんの動画は分かりやすくて面白いので、最近見るようになりました。

そこで感じたことですが

彼は他家が一打切るごとに、例えば

「イーピン(手出し)」

といった感じで声に出してトレースしているんですね。

解説しながらだと他のことも沢山話さなければいけないので、不要ならば真っ先に省きたいプロセスのはず。(あるいは解説で集中力が落ちる分、それで補っている可能性もあります)。

目視した打牌を声に出すことにより、確実に視認し脳にイメージを刻んでいるのではないか、と私は推測しました。

Case3
とある強者のホンネ

最後におまけとなりますが、とある強者の方が私とのやりとりでホンネを語ってくれたときの話を紹介します。

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やはり人によって得手不得手はあるんだなぁと、感じると共に、改めて麻雀は総合力だなぁと痛感した次第です。

◉ではどうすれば良いか

一言で言いますと

「全ての打牌の目視をサボらない」ということに尽きます。

手出しかどうかや、テンポやトーンがどうかは置いといて、まずは機械的にでも良いのでなるべく毎回視線を河に送るようにします。どうしても見られなかった場合は巻き戻して確認するようにします。

自手がノーテンで鳴く予定がなかったり、あるいは手出しの確認をする必要がない状況であれば、その都度視線を送らせなくても、後でまとめて見れば良いんじゃないかという考え方もあります。実際それでほとんど見落しがないのであれば、その人は特にやり方を変える必要はありません(むしろタスクが増えるだけです)。

しかし、少しでも見落とす傾向のある人は毎巡の目視をサボっていると、要所でつい見落としが出やすくなってしまいます。

具体的には、ポン材の鳴き忘れ(リアル麻雀)、待ち牌が直前に切られているのに気づかずにリーチ、ベタオリや回し打ちでのキー牌の見落とし、などですね。

その他、鳴き読みが苦手な人についても、手出し牌の記憶や逆再生の能力以外に「手出しかどうかを見ていない、あるいは見えていない」可能性を疑う余地があるかと思います。そもそも目視する頻度が下がっているようであれば、手出し情報を記憶して読みに活かすことは難しくなります。

◉具体的なやり方

①ネット麻雀
ネット麻雀は上家が打牌した後すぐに自分のツモ牌が出現するため、上家の捨て牌を見落とす可能性が他家の捨て牌より少しだけ高くなるように私は思います。

例えば天鳳の場合ですと、ツモ時・打牌時・抜きドラ時では効果音が異なります。打牌時の「タンッ♪」という音に合わせて、河に視線を送るクセをつけるのも一つの方法です。また、ゆうせーさんのように他家の捨て牌を声に出して確認するのも有効です。声に出さないにしても、無言で呼称するだけでも脳内に情報は刻まれやすくなります。

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なるほど。皆さん、個々で色々試行錯誤されているのですね。


②リアル麻雀
リアル麻雀では声に出して確認することができませんので、先ほどの無言で呼称する方法がオススメです。

下家の打牌は自分のツモ動作直後になるため、比較的見落としが発生しやすく注意が必要です。また、非テンパイ時や鳴く必要がないときに先ツモ気味にツモってしまう方は、上家の打牌をしっかり目視してからツモ山に手を伸ばすようにすると良いと思います。

そしてノータイムで牌を切れるとしても、意図的にコンマ数秒置いてから牌を切るように心がけます。そうすると手拍子で切るミスを防げるだけでなく、打牌テンポやトーンも一定になりやすくなります。ただし、長年染みついたクセを直すのは少し難しいかもしれません。

麻雀は同卓者と共有する時間を最小化するのが相手への思いやりでもあり、「さっさとツモってすぐに切る」ことが美徳であると私は思ってきたのですが、迷うときの長考さえ最小限にすれば、持ち時間を自分でコントロールして一定のテンポ、トーンで打つ方が良いのかなと最近思うようになりました(先ほどの師匠さんの話に通じます)。

復習すると
「上家が切る」
→捨て牌を確実に視認し、頭の中で呼称してからツモ山に手を伸ばす。
→ノータイムで切れるときも一呼吸置いてから切る。そうすることで自分が少考した場合とのタイム差がなくなり、テンポが安定する。

これを実践していると、他人の打牌リズムの変化にも気付きやすくなります。

例えば、雀荘では先ツモ気味にツモ山に手を伸ばして不要牌をノータイムで切る人も多いかと思いますが、そういう彼らもテンパイ時や鳴きたい牌があるときは、少しだけツモ動作が遅れがちになります。

また、少考して切った牌のイメージも残りやすくなりますので、対人ゲームならではのアナログな読みに活かすこともできるのではないでしょうか。

今回は以上となります。最後まで読んでいただきありがとうございました。



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