この世界は不思議な魔法に満ちている

私たちは不思議な世界に住んでいる

違う次元の物語が今ここに同居していて
意識のチャンネルを変えると見えてくる
別の放送がある

ごくさりげないところに
異次元の扉は隠されていてそこを開くと
見えてくる物語があったりする

子供の頃　天使や小人達や妖精と共に
生きていたみたいに　大人になっても
魔法はやはり存在している

例えば家の周りには住む人に必要な
植物が生えると言うけれど　今住んでいる
家の周りの植物も不思議

ここに越してきた頃は家の周りには
蔦がびっしり　その勢いたるや
怖いくらいで　二階のお風呂のガラス窓の
隙間を突き破って中までやって来た

薔薇の木の枝もぐんぐん伸びて
二階のベランダにまで絡まって侵入し　
ここは眠れる森なのかよと
思っちゃうくらい

どちらもある時期　大家さんにばっさり
切られちゃったけれど　ハーミット期の
眠れる私を護ってくれてるみたいな気がした

その後は野いちごやドクダミがびっしり
家の周りに生えてきだ

それも今は一斉にかられて
何もなくなっていて　何だか次に行きなさい
と言われているような気がしている

この間　玄関を開けたら　
大きな天使が立っている気がした

先日大家さんが家の前で倒れ
頭を打って入院

ヨーロッパ調の使わない植木鉢や家具が
家の周りにはゴロゴロや置かれていたのだけれど
先日一斉に撤去され今はスッキリしている

メディスンホイールの大きな輪が回った感じ

そろそろ見えないマントを脱いで
眠れる森から出る時なんだろう

白いヒエログリフの浮き上がる壁紙に
導かれてやって来たこのお家とも
お別れする時が近いづいているのかなと
感じている

お風呂場の換気扇で毎年ツバメが
雛を孵すのだけれど私達がいなくなっても
別のいいところがみつかりますように

まだ次の場所に引き寄せられていないため
今年いっぱいはいると思うので
住んでいる間はお家や花壇に
ありがとうを伝えながら
愛を持って過ごしたい

自分が愛せる場所に住むのは大事なことで
このお家は好きだったから
お家に感謝している

不思議の国のアリスに出て来そうな薔薇
が毎年咲いていたけど
それもばっさり切られちゃった

大家さんが来れなくなったので
お家の周りの花壇に勝手にちょっとずつ
お花を植えている