見出し画像

北原照久さんの『魅惑の小宇宙』


Facebookで6年連載している「北原コラム」より


最高の夢人生 北原照久の世界
番外1951 「数は力」を示す金言
 
 北原コレクションの展示会と言えば、基本は、ボリューム展示。何らかのテーマで並べられたり、様々なジャンルであったり。おびただしい数のお宝が並ぶ光景は、圧巻。目にした人は一様に圧倒され、「ものすごくたくさんある」と目を丸くするでしょう。
 
 コレクターの視点では、「ただ数が多いのではない」と言いたくなる時もあります。北原コレクションは、どのジャンルを見てもすごいレベル。量より一級品揃いの質に意識が向かいます。世界ナンバーワンと言えるジャンルも少なくありません。
 
 神がかり的なコレクションを持つ稀代の収集家。全てのお宝は、収集の天才の琴線に触れたモノばかり。だから、ただ量の多さにびっくりするのではなく、もっと深い意義や高い価値を知って欲しい。つい、コレクター目線でそんなことを思ってしまうのですが、北原さんは、「数は力だよ」。シンプルにコメントすることが多いです。
 
 以前は、自分とは求めるものが違うのかなと感じたことがありました。しかし、よく考えるともっともなこと。一般人では、「数は力」の収集は物理的に難しいのが現実。一般家庭で、「数は力」の収集を続けたら、大変なことになります。その意味で、決して自分では叶えられない夢世界を見せてくれる北原さんの大コレクションに感謝です。
 
 「数は力」に関連して、北原さんが朝の言葉で掲載していた禅宗の教えが印象的。それは、「点々連なり 線となす 線々並びて 面となす 面々重なりて 体となす」。何とも含蓄のある言い回しだと思います。
 
 北原さんはこの言葉を「何事も積み重ねていくことで形になる。どんな小さなことでも無駄なことは何一つない」という教えとして紹介していましたが、コレクションの真髄を示す言葉でもあります。
 
 やはり、コレクションの量は重要。たくさんあることで体系化し、一つ、二つでは気付かなかった当時の世相や移り変わりを知ることができる。あるいは、興味が生まれて学び、さらに深めることができる。「数は力」の醍醐味を見事に示す金言です。 
 
 2021.2.26 本多徹

⇩ 北原コレクション「小宇宙」のほんの一部

画像9

画像10

画像1

画像2

画像11

画像12

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像18

画像14

画像15

画像17

画像16

画像13

画像14





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?