フェイスシールド・マウスガードって有効?

フェイスシールド・マウスガードはマスクの様に鼻と口を覆わないため息苦しくなく、またクリア素材なので見た目にも違和感が少ないですよね。
その特性から、主に外見そのものが商品価値に繋がるタレントさんや、声が通らないと支障をきたす作業現場や教育機関、演劇、そしてブライダルの現場でも多く使用されています。

飛沫によるウイルス拡散を抑制するためのアイテムですが、実際のところどの程度効果があるのでしょうか。

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7割もの飛沫が拡散?!

理化学研究所が13日、スーパーコンピューター「富岳」を使ってウイルス等の飛沫拡散などを計算した結果によると、マウスガードを付けていても7割前後の飛沫が空気中に拡散していました。
次いでフェイスシールド、そしてマスクをしっかり着用した場合が一番拡散量が少なく、細かな飛沫が少量上へ漏れるのみ。

富岳による飛沫の飛び方「マスクの場合」

富岳による飛沫の飛び方「フェイスシールドの場合」

富岳による飛沫の飛び方「マウスガードの場合」

フェイスシールド・マウスガード、どちらも前方への拡散は抑えられますが、細かい飛沫は上へ広がり、大きな飛沫は口元から胸元にかけてかなりの量がボタボタと漏れていて衣類への付着も多く見られます。

衣類に触れた手で別の物に触った場合、そこから接触感染に繋がる可能性も。

「湿度」が変わると飛沫量も変わる!

また、気温と湿度が低下する冬を前に、飛沫の飛び方について「湿度」が大きく影響するという気になる結果も出ました。

エアロゾル飛散 湿度90%の場合

エアロゾル飛散 湿度30%の場合

湿度90%と比較した場合、湿度が30%以下になると空気中へ浮遊する量が急激に増えて霧状に広がり、飛沫感染およびエアロゾル感染のリスクが高まります。

理化学研究所のチームリーダー坪倉誠氏は「部屋の湿度は70%程度に維持するのが適切、特に冬場は換気するのが重要だ」と述べました。

この冬もマスクは必須!

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これらの事を考えると、鼻と口を覆っていないフェイスシールド・マウスガードはマスクの代わりにはならず、フェイスシールド・マウスガード着用時も可能であればマスクは着用したほうが効果的です。マスクの着用が難しい場合は、人と人との距離をしっかりとり、密閉空間にならないようこまめに換気をする必要があるでしょう。

この冬もマスクは必須、まだまだ手放せそうにありませんね。

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