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空を見上げて

#創作大賞2022

青空に太陽と雲
風とともに流れていく
鳥がさえずりながら飛んでゆく
茜色の空から 日が沈んでゆく
夜のとばりがおりると
月と星々が静かにまたたく
夜が明けてゆく 浅緋の空に
朝日がのぼってゆく
空は時とともに流れていく
今日も空を見上げて
また新しい日がはじまる

太陽

いつも眩しい君
差し込む光は白く輝き
目を閉じても赤く燃えている君
強すぎる陽射しに
焼き付いてしまう傷もあるけれど
僕たちの身体をあたためて
かがやかせてくれて
いつも勇気をくれるのも君だ
その姿を一日中追いかけても
明日もまた会いたいと思っている

君はいつも気まぐれ
勢いよくぶつかってきたかと思えば
優しく僕をなでるように去っていく
気が付けば周りをまわって
静かにとどまっていたり
激しく踊る君は
僕を切り裂いてしまうこともあるけれど
種を運び 空気を運び
そして熱を運びながら
一緒に旅をしてくれる
その君のおかげで
僕の心は軽くなっていく
君とまたどこかに出かけていきたいよ

フワフワとして 綿のように
やわらかそうな君
光と熱と一緒に
僕たちを 包んでくれる
僕が心のかけらを失うたびに
時に雷という痛みを 覚えながら
その身から涙を流し 川や海をつくる
僕に潤いを与えて 命を支えてくれる
君に何かおかえしができればいいのに

君は気持ちよさそうに
舞っているね
消えてしまわないか心配だから
僕という鳥かごに
閉じ込めてしまってごめんね
疲れたら止まり木で
空をとぶ心地をおしえて
いつも君の気をひきたくて
僕は君に水と食事を差し出すんだ
君が元気に羽ばたいていくのを
見ていたいから

いつも控えめで優しい君
闇夜を照らす優しい灯
僕らは自分だけで
光をはなつことはできないのに
君はその身に受ける光を
分け与えてくれている
僕は君に何ができているかな
もしかしたら
君のそばにいることだけかもしれない
僕らは決して重なることはないけれど
これからも隣にいて欲しい

遠く遠くにいる君
その輝く光を
時を超えて 届けてくれる
夜の寂しさを 紛らわせてくれる
君の命の輝きが
今の僕に希望を与えてくれる
僕自身は輝くことができないけれど
それでも僕は君のために
僕にできる役目を 果たしていくんだ

僕の周りを操る君
姿は見えないけれど
どこかで見てくれているんだね
辛く苦しいことはより長く
甘く楽しいことはより早く
そんな魔法を使えるのも君だけ
いつも大切なことを教えてくれる
いつも君は待ってはくれないけれど
どうかそのままでいて
僕は君を追いかけ続ける
いつか君か僕が止まるまで

君と会いたい
太陽や月と空が出逢い生まれる
玉響の時がくれた贈り物のような君に
その玉虫色の光の帯が
かける橋の向う側に
希望が見える気がして
君の姿を見かけるたびに
胸に光がともる気がするんだ
だから君に会いたくなって
僕は今日も空を見上げるんだ

空を見上げて

伝えきれない想いは
空に浮かべておこう
きっと君が見てくれると信じて
いつもありがとう
大好きだよ愛してる
今日も明日も一緒に生きていこう
空を見上げて

あとがき

 今年になって小説の読書感想を書くようにしていて、いつのまにかその中で感想を詩的な表現で作るようになりました。いつか自分で一から形にできたらとぼんやり思っていたところ、創作大賞の記事を見て、2021年の読書と詩との出会いへの締めくくりと、これから何かを残していきたいと考えて、今僕に残せる「ことば」を形にしようと考えてつくりました。
 作品の中身としては、ただただ当たり前のことなのかもしれませんが、僕の言葉が読んだ方の心の鏡のようになればいいなと思って書きました。できれば年齢問わず読んでほしいなとも。だから「僕」にも「君」にも私なりにいくつかの意味の幅を持たせて書いたつもりです。それは物なのか人なのか環境なのかはわかりませんが、人それぞれ違っててもいいので…
 できれば読んでくれた方が色々想像して、スクリーンに私たちにとって大切な存在が映し出せたらと願っています。もしよければ皆さんの感想を聞かせてくださるとうれしいです。ダメ出しも多いかもしれませんが(^^;

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