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コロナワクチン株、どうする?どうなる?株の未来はコロナと人類の戦いに繋がっている

1ヶ月ほど忙しくてノートの更新をさぼっていました。すみません😭。
その間にコロナワクチン株は祭りが来て、浮かれる間も無くトンネルに入りました。記事を書こうにも移り変わりが早すぎたということもあります。このノートでは短期的な一喜一憂ではなく(そういうのはツイッターでネタにします)、できるだけ中長期的に役に立つ情報を書いて行きたいと思います。

さて現在コロナワクチン、治療薬をめぐる状況は混沌としています。個人的にビッグニュースはロシアがワクチンを先行して認可したことです。※フェイクという話もありますが現時点で確定しないためフェイクでない前提で行きます。

コロナウイルスは2月くらいから、純粋な病気そのものよりも政治的な意味合いを強めてきています。ロックダウンや国境閉鎖に伴う監視社会がそれを加速させました。我々はワクチンや治療薬の治験プロセスに注目していますが、それはいつ薬品が正式に世に出回るかと関係しているからです。
対してロシアや中国のような社会・共産主義をベースにしている国にとって、ウイルスを野放しにして国を危機に晒すことは政情不安定にダイレクトに繋がります。のんびりしてられません。政権のエゴと言えばそれまでですが、エイズやマラリアのような感染者の少ない病気と違って、コロナは毎日何万人単位の感染者と死者が増える疫病ですので、それらの国が一刻も早くワクチンを投入し安定させたいというのは一理あります。(私に政治的イデオロギーがある訳ではありません)。

国家統治の観点からするとコロナパンデミックは政権側に不利で、日本アメリカを含めて各国で国家に対する信頼が揺らいでいます。よって強権を発動できる政権は、中国ロシア以外にもブラジルやフィリピン、アラブ各国なども独自の手法をドンドン進めてしまいます。アメリカやEUが文句を言っても彼らはやめないでしょう。
これは個人的には湾岸戦争の頃の西側対アラブみたいな対立軸を思い起こさせますが、今回は相手が独裁者でなくウイルスなので、「感染抑えられない国に言われたくないよ〜笑」というもっともな理屈が通用してしまい、西側諸国の正当性も微妙に思えます。

さてそんな中でロシアがワクチンで猫の首に鈴を付けに行ったということです。アメリカのファウチ博士などは「治験プロセスを吹っ飛ばしてワクチン認可するなんて危険すぎる」と批判していて、それは確かなのですが、仮にロシアがさっさとワクチン接種を進めてしまいさらに効果があるとなった場合、「慎重に進めた結果いつまでも感染者を抑えられない国」の方が無能👎、ということになります。いくら国民の為におこなったと言っても、感染が広がって死者が増えれば国民は納得しないでしょう。
よく日本で「コロナによる死者と経済ダメージによる死者、どちらが深刻なのか」と言っている人がいますが、同様に「ワクチン治験に時間かけてその間に増える死者と、ワクチンを早めに投入して出る被害とどちらが深刻なのか」と言われることになります

国内事情によりワクチン投入が遅れると、トランプ大統領初め西側諸国の現政権は後手に回り、ロシアのワクチンを各国が称賛し買いに行く流れになります。中国も当然、中東諸国で進めているフェーズ3の治験結果が良ければサッサと認可するでしょう。西側諸国のワクチンが認可されるまで、先行したワクチンの優位性は何ヶ月も続きます。よってこれは各国のワクチン開発レースの行き先を変えるキッカケとなり得るビッグニュースと思っている訳です。今は世界が(品質はどうあれ)ワクチンの一般流通をほぼ確信したタイミングと言っても過言ではありません。

早速、ロシアは費用持ちで他国の治験に協力。こうなってくる訳です。

では次に、アメリカ主導のコロナワクチンが仮にフェーズ3を無事通過したとして、あるいはロシアや中国のワクチンが効くとなったとして、何が待っているのでしょう。それは製造と実施の問題です。試しにツイッターで「日本 ワクチン」と検索してみましょう。ワクチン反対のツイートがゾロゾロと出てくると思います。アメリカなども同様です。もはや多くの人が、ワクチンも治療薬も、はたまたロックダウンも経済施策も、国民の為なのか政治的な圧力なのか訳わからなくなっています。カオスです。昔の日本のように国民総出・挙国一致で協力するという風潮が出てくるとは思えません。詳しくは前回記事参照

ピンと来ない場合はレムデシビルのことを思い出してください。以前日本ではコロナ感染者がアビガンを使ったという報道が良くありました。その後アビガンに関する話は下火になりました。レムデシビルは正式な治療薬として認可され、コロナで失われる命は大きく減ることが期待されました。しかし報道で「レムデシビルで治った」という話はほとんどありません。聞こえてくれば気持ちは明るくなりますがよくわかりません。これはレムデシビルが効かないということではなく、聞こえてくる情報にはバイアスがかかっているので、世論は流されやすいということです。これは日本に限ったことではないです。良いワクチンが認可されて投入されたとしても、それで一気に解決に向かうかは不透明です。(むしろ逆かも)

現在、各国はワクチン確保に動いており契約がバンバン決まってますが、アメリカのワープスピード作戦以外は「ワクチンが承認されたら」買うよという仮契約みたいなものです。イギリスはアストラゼネカ、ファイザー、ノババックスなど複数と率先して契約していますが、これはEUとの協力関係を止めたからです。
ワクチン買ったは良いけれど無事に国民全員ワクチン接種といくのでしょうか?あるいは売る側は十分な生産量を確保できるのでしょうか?その点はまだ不明で織り込んであるとは言えません。
日本のようにアメリカ産ワクチンと、WHO経由で買い付けるその他ワクチンを両方確保しておくというのが各国の無難な方法でしょう。各社ワクチンの効果に疑義が出ればスパッと切られるだろうし、疑義が出なくても生産が間に合わず納品に時間がかかる可能性もあります。

上記のような理由で、コロナワクチン株については再び不透明な流れになってきています。ただし元々Winner takes allという独占市場では無いので、いろんなワクチンが次々出てくることになるでしょう。わからないまま何かを決めつけるのは早いです。以前との違いは、ワープスピード作戦というアメリカ一国の養成主義から、世界的なレースが本格化しているいうことです。またロシアや中国の台頭により、アメリカの治験だけが「失敗でした」という訳には行かなくなると思います。それはプラス材料と言えるでしょう。

逆に最悪のシナリオを想定するとすれば、ロシアなどでワクチンによる健康被害が続々と報告され、それに伴いアメリカの治験も慎重になり認可がおりなくなる。世界はワクチン期待から突き落とされコロナ収束への未来が暗黒となる。その可能性も当然あります。しかしその場合は経済崩壊により世界の体制や治安に大きな負のインパクトを与えるでしょう。よっぽどのことです。
またロシアなどはワクチンに失敗するものの、アメリカ産ワクチンは成功して世界に波及していく。その可能性もあります。
いずれにしても世界の人の命が1人でも救われれば良いという気持ちと、実際の政治やお金の損得は時に相反するので、我々は難しい時代を生きていると思います。

投資家としては悲観して降りるも良し、上昇を期待して待つも良しです。自己責任で行きましょう。



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