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《読書感想文》会話を哲学する

三木那由他さんの、「会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション」を読み終えました。

めちゃくちゃ興味深くて、楽しく読めました。
もともと簡単に言葉で説明できることでもぐるぐるぐるぐる考えて
少し小難しくしたりとか、深掘りしまくるのが大好きな私<(*¯꒳¯*)>笑
毎日なんとなく営んでいる事柄について考察したりとか、哲学が大好きなんですよね。ふふふ。

この本を手に取ったのは、私がうる星やつらのラムちゃんが大好きで
帯の「ラムちゃんとあたるは『好きだ』と言わないことで互いになにを伝えているのか?」
という赤文字にぐぐぐっと惹き付けられたからです。
すぐに立ち読みしてみると、日頃感じている会話の面白さや奥深さが
言葉になっていて、これは全部読みたいぞと思ってすぐに購入しました。
(セーちゃんが本を買いたいと言ったので、ならママも!って感じでもありました笑)

会話は、コミュニケーションという側面と、マニピュレーションという側面があって、
コミュニケーションは発言を通して約束事をつくりあげていくことで、
マニピュレーションは発言を通して話し手が聞き手の心理や行動を操ろうとすることで、
このふたつの要素からなると説明されており、
いろんな会話の場面をもちいて考えていく本です。

めちゃくちゃ奥が深い……!!!
ほんと、コミュニケーションの、というか相手から発せられる言葉には
背景とか、感情とか、いろいろ含まれているんだなって改めて思います。
尊いっす。語彙力なさすぎる!!でも尊いんです!!w

今まで私は、話し手が伝えたいことをバケツに入れて聞き手に渡し、聞き手がそのバケツを受け取って
話し手が伝えたいとすることをバケツの中から受け取る、みたいなことが会話だと思ってました。
言葉にするとね。でもそれだけでは語れない現象がたくさん起きてる!確かに起きている!
三木先生の約束事をつくりあげていく、という会話では、話し手と聞き手の理解のズレとかいう複雑な現象も想定内で、
「話し手と聞き手のあいだでの交渉によってなにが「正解」と見なされるのかが相互的に調整されていくという見方」
になっていると書かれていて、なるほどー!と、改めて会話の魅力を実感しました。

最近まさに、いろんな関係を築いていく中での意思表示とか、自分のみせかたとかコミュニケーションとか
いろいろ悩んで考えたりしてたので、このコミュニケーションとマニピュレーション
という概念にかなり惹き込まれましたね~。
目的のあるコミュニケーションや会話ばかりではないんだよな~と。
相手を誘導するマニピュレーションというものもありますけど、
なんというのかな、相互的に調整されていくものと思えば相手を尊重する気持ちって
自ずと出てくるよなあーと。

日頃から指導の場面が多いので、どうしても型にはまったコミュニケーションになりがちだったり、
柔軟なコミュニケーションを忘れがちになってしまいます。反省。
指導者という立場でのコミュニケーションを振り返る。
またマイノリティな方と対等なコミュニケーションできてたかなあ?とか。
コミュニケーション的暴力、意味の占有についても考えさせられ、深く自覚しました……。
この本を読んで普段なんの気なしに放ってる言葉についても考えちゃいましたね。

1番、深い!深すぎる!と思ったのが、
マニピュレーションはコミュニケーションとはレベルが異なっているという点。
これめちゃくちゃ難しいですよね。
恋愛とかでも巧みにマニピュレーションがうまい人、みたいな人いますよね?!
好きじゃなきゃこんなことしないよ……みたいなのもそうなのかなと思ったりして(笑)
でも、好きなんて言ってないとか勘違いだって言えてしまうし、
聞き手に責任を擦り付けられる、というところ……。
なんとでも解釈できちゃう事柄を、相手に勝手に解釈してもらって、それでいいですみたいな
受け身な人もいますよね……。

あとは少し見方を変えると察してちゃんもこれかな?
不機嫌な態度をとりながら、平気なフリをするみたいなところ??

やっぱり私は、誠実でありたいといつも思うので、
丁寧なコミュニケーションを心がけるに尽きるな!!と強く思いました(笑)

奥が深いです。ほんと。
楽しく読ませてもらいました(* 'ᵕ' )☆


カフェラテの香りと、穏やかな春の日差しを感じながら触れる活字が最高だな!と。
未だにマミーブレインっぽくて文字を追いながらたまに別の考え事に脳みそを占拠されながら、
集中力との戦いになりながらなのが悔しいところ……。

ここに書いたよりも遥かにたくさんのことを感じたのになあー!笑
是非、みなさんも読んでみてくださいー!!



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