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hidekのエンジニアと長話 第2-3回【全文書き起こし】

stand.fmで配信中の「hidekのエンジニアと長話」2人目のゲストはグリー株式会社で最高技術責任者を務めている藤本真樹さんです。

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「hidekのエンジニアと長話」はメルペイVPoEのhidekさんこと木村秀夫さんをメインパーソナリティお招きし、毎回登場する様々なゲストエンジニアとともに作っていくスペシャルトーク番組です。

第2-3回の今回は、第2-1回・第2-2回に続き、グリー株式会社で最高技術責任者を務めている藤本真樹さんをお招きして、最近の技術や機械学習、3D酔い、健康などについて語りました。

※本記事は、2020年11月27日にstand.fmで配信を開始した番組を書き起こしたものです。

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Profile
<ゲスト>
藤本真樹 氏
グリー株式会社 取締役 上級執行役員 最高技術責任者

<「hidekのエンジニアと長話」メインパーソナリティ>
hidek(木村秀夫)氏
株式会社メルペイ VPoE(Vice President of Engineering)

<「hidekのエンジニアと長話」アシスタント役>
gami(池上)氏
株式会社プレイド エンジニア

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・最近、興味がある技術
・Jitsi MeetとかRustとかWebAssemblyとか
・自分を支える技術
・機械学習の難しさ
・仕事以外でしていること
・3D酔いが尋常じゃない話
・健康って大事ですね
・今回の感想と反省

最近、興味がある技術

hidekさん(以下、敬称略):たまに藤本さんと話してて、最近手を動かしてるとかそういう話を…。

藤本さん(以下、敬称略):あー、はいはい。

hidek:最近、興味がある技術的なところって何かあります?

藤本:うーん、その度合いとか方向はいろいろだけど、それこそ、あんまり本腰入れて、というか、教養レベルだけど、分散システムステートマシンうんぬんってあったじゃん。あそこで絶対出てくるのが、形式書法による形式的証明みたいなもの。どちらかというと算数の話だけど、分散システムの前の証明という意味ではセオリーっちゃセオリーらしいけど、そういう真面目っぽいのを一通り勉強するか、みたいな話もあるはある。あとは、これは結構前に読み終わっちゃってあれだけど『効果検証入門』という本を。

hidek:え、何それ?

藤本:バイアスをかけずに…。『〜正しい比較のための因果推論』。

hidek:へー。それは何? 数学? 統計学?

藤本:うーん、そうっちゃそうかな。あんまり僕、このカテゴリーの学問というか、この本みたいな感じで…。まさにこの効果検証、「AとBどっちがよかったの」というのを正しく判断するには、みたいな当たり前だけどそういう話。当然、普通に算数の話はあるにはある。

hidek:特定技術というよりはアルゴリズム系の方を?

藤本:これもあるし、あとは普通に個人でサービスちまちま作ってるとかもあるし。

hidek:へー。

藤本:もう半分、誰かのためというより、今の「普通に作ったらこうだよね」というのに多少体をなじませておかないと。今、開発の環境で言えば、いまだにターミナルでVREでコード書いてたら、さすがに「はぁ?!」ってなるじゃん。

hidek:すみません(笑)。

藤本:(笑)。なんもしないとそうなる。唯一の正解ではないけど、VS Codeとか使った方が、ダントツに効率いいはいいし。回ってるエコシステムも全然違うし。で、ここでVS Codeでリモートコンテナ使って、各種エクステンション使ってやったほうがとても幸せだなって、そういう。でも、それも慣れておかないとだし、それを例えばGKEとかにデプロイして普通にサービスを…。それこそメルカリ、メルペイレベルでばーって動かすというのまでいかなくても、一通り普通にサービス動かすね、みたいなところまで、体なじませておかないと、いざ、「こういうの作りたい」、ソフトウェアエンジニアとして「こういうのは普通に作れるよね」みたいな、レベル感とか技術要素とかあるじゃん。で、もちろん頑張れば、昔ながらっぽいやつでも動かせなくもないと思うけど、それをサクッとできるように、たまにキャッチアップしておくっていうのは定期的にやっている。あと、これを何回かやって、みんな思ってると思うんだけど、いっとき、年に1回くらいそういうのやって、最近「またキャッチアップしなきゃ」ってやって、前のを完璧忘れていてうんざりする、みたいなのがある。なので、ちまちまと作っていくことで継続しよう、みたいなのがここ2〜3カ月くらいは、そんな感じでやっていたりはする。最近、そういうの本当に楽だしね。便利な時代だなぁ、と思って。

hidek:でも、それを楽って感じられるのはやっぱり若い、というかさすがですよ。僕ね、IDEが昔から苦手で、IDEの学習コストが僕にとってめちゃくちゃ高くて。XcodeとVS Codeと、それこそちょっと前だとEclipseとか、何回したか(笑)。

藤本:(笑)

hidek:それこそ、Qiitaとかに手順を書いておかないと絶対に忘れるし。

藤本:あー、忘れるね。「エクステンションこれ入れたっけ?」とか「これどうやったら使えるんだっけ?」とかあるけど。だからこそ、いろいろやった結果、ちょっとずつでも、無理くりでも、触り続けなければいかんな、ってことで。で、API書いて、Next.jsで、ブラウザ・フロントエンド辺りは普通にやってるけど。

Jitsi MeetとかRustとかWebAssemblyとか

藤本:あと、興味があるので言えば、この間どこかで記事出てたけど、Google Meetの背景のやつ。あれで一番「ああ」って思ったのは、ベラベラ喋るけどつまんなかったら止めてね。オープンソースの会議システムで俺、読み方わかんないんだけど「JITSI」っていう。あれ、なんて読むんだろう?

hidek:「JITSI 読み方」って出てくるよ(笑)。

藤本:(笑)

hidek:「Jitsi Meet(ジッチミート)」らしいよ。

藤本:「Jitsi(ジッチ)」か。これで遊んでたことがあって。フロントエンドがReactかな、で、それはよくて、ブラウザでMeetより先に背景ぼかすのがついてて、ブラウザオンリーで。これは結構重くって、TensorFlow.jsのBodyPixのモデルを使ってやっていて、結構コストが高かったんだよね。弱いマシンだと厳しいなというので、「あれ、Meetどうしてたんだろう」と思って、あの記事で、「RustでWebAssemblyかぁ」というのも。その辺の流れで、Rustで今さらデモ書こうみたいな気持ちじゃないけど、WebAssemblyはもうちょい使おうと思えば使えるオプションとしてちょっと慣れておきたいな、というのは。Rustはちらっとは遊んだりはしたけど、まだちょっとできるには程遠い、みたいな。そこはちょっと興味あるから、もっといろいろやってみたいな、というはある。

hidek:WebAssemblyって、今、ほとんどのブラウザってサポートしてるんでしたっけ?

藤本:細かい仕様は迂闊なこと言うとあれだけど、キャッシュできるとかできないとか、細かい仕様はちょいちょい違うはず。だけど、動く動かないで言えば、結構動くと思うよ。

hidek:これ、PCでもスマートフォンでも?

藤本:スマートフォンも、まあ、そうだね。

hidek:クロームとか普通にエンジン一緒だから動くのか。

藤本:動くはず。その辺はあれですね、キヒラさんが相変わらずめちゃめちゃ詳しいところ(笑)。

hidek:あ、そうだ!

藤本:30分くらい喋ってくれると思うよ(笑)。

自分を支える技術

hidek:たぶん、そうだね(笑)。リハビリっていう観点で、僕は、それすらも最近やってなくてやばいんだけど、自分を支えるコード? 自分を支える技術。よくさ、「なんとかを支える技術」って一時期流行ったじゃん。「モバゲーを支える技術」とか。それをちょっとあれして、「自分を支える技術」と称して、それこそアイドルの握手会をスケジューリングする仕組みだとかアプリだとか。最近、それすらもやっていないから、ちょっと「やらないといかんなぁ」という気はしている。

藤本:あとはやっぱ、教養としてやっておかなきゃね、というところで言えば、最近できてないのがUnityとかUnrealとか。Unityは前に一通りはやったからキャッチアップすればどうにかなるけど、Unrealはほとんど触ったことなかったりするし。あとはBlender。やっぱ、きょうび、エンジニアたるもの3Dモデルの一個くらいよしなに扱えないといけないのだ、というのは。

hidek:グリー、結構、それこそVTuberとかめっちゃ力入れてるよね。

藤本:まあね。普通に身近にはあるはあるけど。でも、僕らとかは油断するとサーバーサイドとかでコード書いて満足しちゃうわけですよ。

hidek:そうですね。

藤本:そういうのはよくない、みたいな。

hidek:でも、あそこのフロントエンドというかツラの方、興味持てます? 僕、本当に苦手で。

藤本:僕も正直、これよく言うけど、「僕、JSON返すからよしなにやっておいて」みたいな感じではあるはあるけど。さっきの繰り返しだけど、ソフトウェアエンジニアとして、「これくらいは作ろうと思えば作れるよね」みたいな感じでは。それがすごく特別なものでなくてもよくて。普通に3Dのモデルもゼロから作るのでなくてもいいけど、あるものよしなに使って3D空間をある程度自由に扱えるアプリケーションを作れる、みたいなのは、もうきょうび、ことここに至ると「これくらいできて別に普通くね?」みたいなのもあるはあるし。別にこれは難しいけど、Unityとかで言えば、それっぽいのは、それこそエンジニアでもない、っていう言い方はあれだけど、別にそんなちゃんと勉強していない人でも、1カ月くらいでも動かすだけだったら作れちゃう時代ではあるし。そういうところはできないとね。

hidek:僕の3Dの知識はOpenGLで止まっています。

藤本:まあ、別にOpenGL自体は現役であるので、そこが詳しいのであれば、それはそれで素晴らしいのでは、みたいな話はあるはあるけど。その辺は、やらなきゃと思いつつ、全然手ついてないな、みたいなところですね。というわけで、ご質問に戻ると、どっちかというとすごく最先端な何かでガリガリっていうよりは、ちょっと今は足もと見直そうか、というタイミングではあるはある。ちょっと新しいところでは、RustとWebAssemblyくらい。でも別に技術としてはそんなに新しくないからね。

hidek:うん。基礎体力を鍛えるための、今は「筋トレ期間」みたいな。

藤本:そうだね。もちろん情報としてはいろいろトラックは当然するけど、自分で手を動かしてちょっと研究っぽく何か、みたいなところは、今はなかなかねぇ、っていうのはあるはあるよね。

機械学習の難しさ

hidek:機械学習方面のキャッチアップってしんどくないですか?

藤本:そうだね。いっとき、それこそみんなで勉強したりとか。もちろんね、チームの人はバンバンやってるけど、今も。でも、ある程度、コモディティ化はとにかくしていくと思うので、一応頑張って一回勉強したはしたので、例えばGoogleのサービスとかを平均よりは、どこの平均だって話はあるけど、もう一段解像度高く理解して使えるくらいにはしておきたいな、とかはあるはあるけど。難しいね。GoogleのAPIとしてできたサービスを使う、とかでも最低ラインいいかもしれないし、もう一段いくと、「SageMakerを使ってある程度のことはできます」みたいなのもいいかもしれないし、もう一段ね。と、TensorFlowでもKerasでもいいけど、そういったフレームワークで。自分でゼロからモデルを作るまではいかないけど、ありもののモデル、あるいはありもののネットワークを使ってどうこうできます。で、それをある程度タスクに合わせて応用できます。それくらいができれば生きていける気がするかな。

hidek:機械学習、うちだと「信用スコア」みたいなことをやってるじゃないですか。

藤本:あー、はいはいはいはい。

hidek:で、あそこが行動履歴だとかいろんな要素を持ってきてスコアリングをするんですけど、それなりにアルゴリズムがあるんですよね。そこをある程度理解しないと、僕がコードを書くわけじゃないんだけど、今後の例えば、このモデルを新たに作り直す時に、「どれくらい工数がかかって」とか考えないといけないじゃないですか。そこの理解をしなきゃいけないんだけど、いやー、本当にね、難しい。

藤本:いや、ああいうのはすげー難しいと思うよ。あれって、マシンラーニングでもやっているのか?

hidek:マシンラーニングでもやっていますね。

藤本:あー、はいはい。それこそ最近、最近っていってもここ何年かの話題だけど、結局そこの透明性、あるいは説明可能性みたいなところって、結構求められたりするの?

hidek:そうなんですよ。それ、まさにあって。信用スコアの方もそうなんだけど、むしろ、この前、外に発表したんですけど、クラウドディテクションっていう、要は不正検知。

藤本:あー、はいはいはいはい。

hidek:悪い人が使っちゃうというのがあるので、それを検知して止めないといけないんですよね。それにマシンラーニングをちょっと導入してるんですよ。もともとはルールベースでやってたんですけど、ルールベースだとコンサバに倒しがちで…。

藤本:そうだね。そうだね。

hidek:最終的に全部人がチェックするみたいなことになるので、そこをもうちょっと効率化できないか、ということでマシンラーニングを導入したんですよね。やっぱりそこに、「間違って止めちゃう」みたいなことがあるじゃないですか。その時に、マシンラーニングだと、間違って止めちゃって、結局使えなくなる、というのはそれはまずい話だよね、「そもそもそれって正当化できるの?」みたいな話をしていた時に、これも僕ちょっと勉強したんだけどもうすでに忘れたけど、それをちゃんと証明するアルゴリズムもまた別にあるんですよね。そこも最近、ちゃんと研究は進んでいて。

藤本:あー、うん。うちの会社でもそれを研究している人、いる。ただ聞いたけど、わかるようなわからないような。

hidek:そうなんだよね。でも、うちのCTOはその辺、強いので。あとは、もちろんマシンラーニングのマネジャーがいるので彼が判断してやっている。最近そういうね、マシンラーニングの結果の妥当性みたいなところを証明する、それはそれであるみたいですね。研究が進んでいるみたいですね。

藤本:まあ、そうだよね。結局、何がダメでこう止まったんだっけ、とかは必要になる場面っていうのはあるはあるよね。そういうので進歩が止まらないように、みたいなのは大事にしたいところではある。気持ちはあるはある。

仕事以外でしていること

hidek:うん。そうだね。仕事以外って何してるの、普段。

藤本:仕事以外…。うーん、Netflix(笑)。

hidek:(笑)

藤本:それこそ今、自宅隔離期間、自主隔離期間なので、本当にいい機会なので、コードを書くリハビリ…。リハビリ? キャッチアップ、コードを書く。Netflix・アマプラ的な動画・映像を見る。本を読む。あとは、リングフィットアドベンチャー。

hidek:あー、ゲーム好きだよね?

藤本:うん、まあね。あと、ゲームでやってるのは、リーグ・オブ・レジェンドか。知ってる?

hidek:あー、はいはい。知ってる知ってる。

藤本:まあ、いわゆるモバに分類されるやつだけど、いやぁ、すげー難しいな、って思う。

hidek:(笑)。PS5当たりました?

藤本:全然当たんねーよ。バンバンはずれるね。

hidek:申し込むのは申し込んだ?

藤本:うん、それは一応ね。一応ね。いちるの望みをかけて。

hidek:全部、抽選のやつですか?

藤本:そうそう。ただ、申し込むは申し込むけど、「すげーほしいか?」と言われると…。

hidek:そうなんだよね。

藤本:自慢できるから、みたいな。

hidek:そうそう。本当にそう。はずれたから強がり言っているわけじゃないんだけど(笑)。

藤本:(笑)。どうせそんなにやる時間もないはないし。

hidek:そうそう。最近、僕、Switchであれやってますね、今さらだけど、スプラトゥーンとモンハン(笑)。

藤本:なるほどね(笑)。スプラかー。

hidek:あれ結構、短時間で、10分くらいで完結するじゃないですか?

藤本:まあね。うん。

hidek:なので、やめ時がはっきりしているというか。ロールプレイングとかだと本当、とことんまでやっちゃう。

藤本:まあね。スプラはスプラで、とことんやる人はめっちゃとことんやっちゃうけどね。それに関連して、結局、リーグ・オブ・レジェンドとかもそうだけど、いわゆる戦略・戦術みたいなのはあるはあるけど、ど根本・筋力的なところって動体視力と反射神経じゃないですか。「それはどうやったら鍛えられるんだろう」っていうのは結構やってる。

3D酔いが尋常じゃない話

hidek:最近、マジ悩みがあって。もともと酔いやすかったんですけど、最近、3D酔いが尋常じゃなくて。

藤本:あー、はいはいはいはい。

hidek:すぐ酔っちゃうんですよ。で、この前ね、僕、マーベルの、マーベルってアイアンマンとか…。

藤本:あー、うんうんうん。

hidek:あの映画、すごく好きで。マーベルのPS4のゲームが出たんですよ。で、買ったんですけど、15分以上続けられないんですよね。全然進まない。

藤本:なるほどね(笑)。

hidek:これ、びっくりするかもしれないけど、ファイナルファンタジーってあるじゃないですか。

藤本:あー、はいはい。

hidek:ファイナルファンタジーセブンのリメイク出たじゃないですか。僕、あれで酔うんですよね。

藤本:えー! なるほどね。

hidek:みんな3Dじゃないですか。むしろ、できるのがドラクエくらいしかないとかそんな感じ。すごく辛い。

藤本:(笑)。でも、そういう人いるよね。

hidek:会社にも似た人がいて、「どうしてるの?」って聞いたら、「乗り物酔いの薬を飲んでやるといいですよ」って言われて。

藤本:酔い止め(笑)。

hidek:そこまでしてやるかな、って(笑)。すごいな、そこのモチベーション、とか思いながら。

藤本:でも、昔はそうでもなく、最近、酔うようになったってこと?

hidek:最近ですね。ちょっと前、それに気がついたのが、PS VRってあるじゃないですか。あれを買って、バイオハザードをやったんですよね。

藤本:あれはやばい。あれは本当に無理だと思う。

hidek:バイオハザードって、あれ、セブン? あれって屋敷の中じゃなくて屋敷の外からはじまるんですよね。

藤本:そうそう! 俺もあれ、屋敷の中にたどり着けなかった。

hidek:そう! 俺もそうなんですよ。屋敷の中にたどり着けなくて、俺、まだゾンビと会ってないんですよ(笑)。

藤本:そうそうそう。VRだとね。

hidek:あれから、「あれ、俺、もしかしてダメ?」と思って、で、気がついたらいろんなゲームができなくなって。スパイダーマンとかもダメでしたね、あのPS4。めっちゃ面白かったのに。

藤本:あー、はいはいはい。結局、その視覚で入ってくる情報と、それに関して実際に三半規管がどういう風に調整するか、みたいな話だと思うので、VRで歩くのは本当に鬼門だと思うね。友達にも、すげーゲームうまいけどFPSはできない、みたいなやつはやっぱりいて。というわけで、最近やってるので言えば、ゲームはリングフィット、ゲーム・オブ・レジェンド、あとは自社ゲーは当然あるとして。あとは、シンプルにスマートフォンの画面の真ん中に円が描いてあって、その円が黄色く点滅したら画面をなるべく早くタッチする、というやつをやっている。

hidek:何それ(笑)。

藤本:え、反応速度を測る。これが早くならない限り、そんな、スプラトゥーンとかうまくなりようがないわけですよ、当たり前ですけど。

hidek:まあ、たしかにね。

藤本:光が目を通して入ってきてから、体がちゃんと動かないことには話にならないから。そういう基礎体力を鍛えるっていうか。hidek、もう50歳だっけ?

hidek:うん、今年50歳になりましたね。

健康って大事ですね

藤本:やっぱりそんな先輩を前にしてあれですけど、体がちゃんとしてないとパフォーマンス出しきれないというか。

hidek:それはそう。

藤本:なので、そういうところにちゃんと投資をしないと、なんだろう、マイナスが大きい歳になってきたなってやつですよ。

hidek:結構、本当に悩んでるんだけど、3D酔いするのって老化なんですか?

藤本:どうなんだろうね。とりあえず僕が、本当か嘘かわからないけど面白いからやっているのは、「反応速度がどうやったら上がるか」と適当にググると、目つぶって片足で立つ練習をするっていうのは出てきて。

hidek:あー、やばそう。

藤本:ね。これを1カ月くらいやってみて、マジでさっき言ったタップ速度が早くなるかっていうのを測りたい、みたいなそんなことをやってるわ。アホっぽいよね(笑)。

hidek:これが必要なゲームって、FPSとかあの辺なの?

藤本:ダイナミックな動きがあるあらゆるゲームはそうじゃない?

hidek:あー、そうか。まあ、音ゲーとかでもそうか。

藤本:うん。だから、将棋とかそういうスタティックなゲーム以外では全般…。というかそこで、すごい人は本当にすごいし。よく言われるけど、eスポーツとかはピーク20歳とかその前とか言われるようなあれだから、そもそもだけど。でも、そこをちゃんと衰えないようにするっていうのは今後に向けて大事じゃん、みたいな。

hidek:今後ってなんなんだろう(笑)。

藤本:いや、今後30年とか40年、ちゃんとパフォーマンスを、それこそ車の運転とかもそうかもしれないしね。

hidek:まあ、たしかにね。

藤本:よりよい状態で動かし続ける、体も、頭も。というところに関して、真剣に頭使って、ある程度、投資をするとか。20代のころ、そういう人を見て、ぶっちゃけまじですげー馬鹿にしてたというか、「あー、はいはい。意識高い高い」とか思ってたけど、この歳になると、マジでそういうことを真剣に考えないと、勝負しきれんなって思うね。

hidek:それはね、本当にそう。話が変わっちゃうかもしれないけど、お酒とかも本当に弱くなるとか、おじいちゃんが昔言ってたのが、「そんなことあるか!」と思ってたけど、本当に弱くなるね(笑)。びっくりした。

藤本:俺はまだそれはない(笑)。

hidek:本当に? あのね、弱くなるよ(笑)。本当に最近ダメで、ビールが次の日に残るんですよね。

藤本:え、ビールどのくらいで?

hidek:量は飲みますけど。10杯くらい。でも、昔は大丈夫だったんですけど、本当に次の日に残る。

藤本:わかんないけど、ビール10杯は飲み過ぎだよ。どっちにしろね。やめよう、そもそも。

hidek:やめた方がいいね、たしかにね。

藤本:先輩には長生きしていただきたいんで、一応。

hidek:(笑)。最近ね、睡眠の改善っていうのをちょっと…。

藤本:あー、はいはい。

hidek:まだ、寝具を変えるまではいってないんですけど。寝るタイミングだとか、起きるタイミング。

藤本:トラックアプリ使ってる?

hidek:アプリは使ってないんだけど、意識していますね、普通に。タイマー、アラームを使って(笑)。

藤本:なんだろう。やっぱり「改善しよう」ってなったら、計測しないで何を改善しようと思ってんだ、っていう。

hidek:計測しろ、と(笑)。

藤本:(笑)。ちょっとそれはよくないんじゃないの、って思った。

hidek:すみません。

藤本:計測しよ。

hidek:計測します!

藤本:(笑)

hidek:でもね、「体は資本」っていうのは本当によく言ったもんだな、というのは、この歳になって、すごく感じていますね。

藤本:タイミングとか皆さんそれぞれあると思うけど、僕的には、この1〜2年くらいはすごくそういうのを意識している昨今ではあるし、普通に現場で負けたくないじゃん?

hidek:そりゃそう。おじさんの…。

藤本:なんだよ、この話(笑)。

hidek:暗い話で終わりそうなんだけど、大丈夫かな(笑)。

藤本:(笑)

hidek:しんみりして終わりそうなんだけど(笑)。

gamiさん(以下、敬称略):たしかにそうですね(笑)。早く終わる分にはいいですけど、たしかに、最後に「健康って大事ですね」みたいな感じになっちゃいますね。

藤本:確実に最後の話題にしないといけないあれはないけど。いや、本当になんでもいいけど、とにかくやっぱコードを書くのは大変よろしい、とにかく楽しい。一個だけ問題があるとすれば、本当にやりはじめるとマネジメントとか割とどうでもよくなる方に。「俺、これ書きてぇんだよ」みたいなので頭が埋まっちゃう問題へのアプローチさえ、もうちょっと自分の中で折り合いがつけられれば、これで生きていける。

hidek:コードを逃げ場にする人って結構多いですよね。

藤本:逃げ場って言うな!(笑)

hidek:マネジャーで「コード書きたいです」とか言い出すと、「あ、こいつ病んでるな」ってたまに思いますよ。

藤本:(笑)

hidek:ちょっとアサインし過ぎたから優しくしてやろう、とか思いますよ。

藤本:(笑)。モノ作るのはやっぱり楽しいし、原点っちゃ原点だしね。

hidek:まあ、そうですね。それが、個人でアウトプットを出すのか、チームでアウトプットを出すための…。

藤本:まあね。

hidek:その辺は、いろいろあると思いますけど、モノ作りは楽しいですね。

藤本:うん。なんだろう。どうやって終わればいいんだ?

gami:(笑)

hidek:池上さんにいい感じに締めてもらって。

藤本:なるほど。

gami:そうですね。全然、ヌルッと終わる感じで大丈夫です。

今回の感想と反省

藤本:なんか、わかんない。感想っつうか、ツッコミとか聞きたいですね。せっかくなんで。

gami:僕からってことですか?(笑)

藤本:そうそう。「割とつまんなかったな」とかいろいろあるじゃないですか。

gami:僕、Rebuild.fmっていうポッドキャストがすごく好きで、それを聞いて自分でもはじめたくらいではあるんですけど。結構、あれも年齢層高めになってきて、ひたすら健康の話とかをしているので、それと近いものを感じました。

藤本:(笑)

gami:まさに睡眠の話とかリングフィットの話とか、僕もリングフィットやってるのでそれはいいですけど。いや、でも大事なんだなって、今からちゃんと考えようって思いました。

hidek:(笑)

gami:やばい、最後にこの話してしまった。健康で終わってしまう。

藤本:あれ、Rebuild.fmってまだバンバンやってるの?

gami:やってますね。普通に週1とか2週間に1回とかでは更新していると思います。

藤本:すごいなー。

hidek:しかも、レギュラーメンバーがちょっと、だんだん…。昔はhakさんとか、でもその辺もまだ出てるのか。

gami:そうですね。

hidek:higeponとかね、drikinさんとかね。

藤本:あー。

hidek:typesterとかまだ、そっか、向こうに行ったのか。

藤本:なるほどね。

hidek:オードリー・タンとか出てますよ、だって、そもそも。

gami:そう!

藤本:へー。

hidek:すごいよね。

gami:たまに宮川さんの人脈ですごい人が出るんですけど。なので、話を聞いていて、Rebuild的な空気を感じて僕は楽しかったです。

藤本:あー、僕もいつか呼ばれるように頑張ろう。

gami:「出たいです」って言ったら出られそうですけど。

hidek:うん。

藤本:まず、「誰?」からはじまるのであいさつに行かないと。

hidek:そんなことないよ。

藤本:でも僕、宮川さんね、たぶん最後のYAPCかなんか、ビッグサイトでやったやつ。その時に、俺行ってて、そこで宮川さんもいらっしゃってて。あんだけ有名人であんだけ周りに知り合いだらけなはずなのに、すごくいつ見ても、ずっと観察してるわけじゃないけど、「宮川さんだ!」って思うたびに、ひとりでコミュ障を全開に丸出しな感じで寂しそうな感じにしてるのを見て、「あ、この人すげー好き」って思った(笑)。

hidek:結構、ポツンとしてること多いよね(笑)。

藤本:そうそう。でも、僕にも話しかける勇気はない、みたいな(笑)。

gami:すごい意外ですね。Rubyのカンファレンスとか行って、Matzが意外とひとりでいる、みたいな話とか聞いたことあって、それと同じ空気を感じました。

藤本:(笑)

gami:感想はそんな感じで、特に話し足りないことがなければ…。

藤本:はじめ、ちょっと至らない点があったというか、もっと有意義な話ができたんじゃねぇのって、すげー思うけど、まあ、知らんわ! 文句は呼んだhidekまでお願いします(笑)。

hidek:はい、結構でございます(笑)。

gami:そうですね。その辺も、忌憚のない感想もリスナーさんからあれば、stand.fmのコメント機能とか、Twitterのハッシュタグ「#hidekのエンジニアと長話」までいただければなぁ、と思います。

藤本:お願いします!

gami:(笑)。その辺で、「面白かったよ」という声が多かったら、藤本さんも「出てよかったな」ってなると思うので、恥ずかしがらずにツイートしていただければと思っております。じゃあ、今回はこんな感じで締めたいと思います。ゲストは藤本さんでした! ありがとうございました!

藤本:ありがとうございました!


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