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暴力を振られた家族

病気の状態が悪く、興奮したり、被害妄想や幻聴に影響されたり、頭が混乱して何が何だか分からない状態となり、家族に暴力を振ってしまった人は比較的多い。

暴力に対する態度と思い

本人はその当時の記憶が曖昧なことが多い。

そのため暴力を振ったという話になっても、「そうなんだ・・・」「ごめんなさい」などと、あまり実感のない感じで話すことが多い。

「今さら そんなこと言われても・・・」というのが本音である。

しかし家族は非常に強烈に印象に残っている。

また悪くなるのではと不安に感じたり、
ちょっとでも表情が硬くなったり、
口調がきつくなると、
恐怖に襲われることが多い。

当然ながら家族は退院に対して消極的になる。

この態度には両親でだいぶん異なることが多い。

父親は完全に距離を取り、「一生入院させてくれ」と言い、面会にもほとんど来ないことが多い。

母親は、”かわいい子ども”という感覚が強いのか、母性本能なのか、怖いと感じながらでも定期的に面会をし、「退院させてあげたいけれど怖い」「でも一生入院はかわいそう」と嘆く。

暴力の影響

症状がある程度安定しなければ長期入院はやむを得ない。

ある程度安定しても、暴力を受けた家族のわだかまり、悩み、不安、恐怖は強く、自宅への退院は苦労する。

自宅への退院はできずに施設への入所となることが多い。

暴力はその人の将来に極めて大きな影響を与える。

そのため怒りのコントロールや暴力をしない練習は極めて重要になってくる。

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