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春の悔しさを晴らし、           新たな歴史をつくるとき        八戸工業大学第一高校

撮影◉小野幸子 文◉工藤璃子

結実の春に見えた課題

 今年の春季県大会準優勝の八工大一。惜しくも決勝で敗れたものの、打撃面での収穫があった。力を入れて取り組んできた体づくりやウエイトトレーニング、毎日何千本と積み重ねてきた素振りが実を結び、本塁打を量産。チームは全4試合で6本塁打を記録した。うち3本は田端陸玖(3年)のバットから放たれ、田端個人としては大会打率5割(16打数8安打)の活躍ぶり。長谷川菊雄監督も「非常にいい準優勝だった」と振り返る。

 
 一方の守備面では終盤にミスがあり、球際やそういった局面での精神的弱さが出た。大会後はディフェンス中心の練習に取り組み、強化しているという。チームは「なんとか夏は優勝旗を持ってこよう」という思いで一丸となり、一番いい形で夏に挑もうとしている。

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副主将も務める田端陸玖(たばた・りく)

謙虚なエースとキャプテンシー溢れる大将

 好投手を数多く輩出していることで知られる八工大一。プロ野球や六大学野球で活躍を見せるOBもいるなか、今年もまた注目を集める投手がいる。今春の県大会で自己最速149km/hをマークした黒田将矢(3年)だ。188cmという長身を活かした粘り強いピッチングが持ち味で、追い込まれたときも踏ん張りを見せる。チーム内ではいじられキャラで、長谷川監督が「もっと調子に乗ってもいい」と言うほど。謙虚なエースが見せる覇気あるピッチングに注目したい。

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エース・黒田将矢(くろだ・まさや)[188cm/80kg/右投右打/大平中出身]

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