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ゲーム開発のPMとリーダーの違いって?PMへの近道は?現役ゲームPMが考えるPMへの道|PM座談会 note vol.2

こんにちは!ゲーム業界でプロジェクトマネージャー(以下、PM)として働いている内川です!

前回のnoteでは久我より社内で行ったpm座談会について紹介しました。今回は自分より、「どうやったらPMになれるのか」について書いていこうと思います。
(※Product Managerと言われることもありますが、今回はそちらではなく Project Manager についての話となります。)
(※ゲーム業界でその役割はプランナー、ディレクターが担当することが多くなるためです)

第一回の記事はコチラから

前回の記事では座談会という形で『PMとは一体どのような仕事を行うのか』について紹介しました。そこでは、こう解説しています。

プロジェクトを管理し、開発を円滑に進める職業です。スケジュールやタスクを管理してメンバーと関わることもあれば、クライアントや経営陣に計画立案や工数提案をしたりもします。
現状のゲーム業界ではPMの定義は幅広く、プロジェクト進行に携わる何かしらの業務を行っている人をPMと呼んだりもしています。

ただ、今回はもう少し簡略化して「総合的に面倒を見る人」としてお話ししていきます。(この定義は後で使います)

<ひとくちメモ>
プロジェクトマネージャーを「総合的に面倒を見る人」という文章は、ゲームボーイで発売された『とっとこハム太郎』のゲームの説明書に書いてあったものを使っています。他にもプログラマーやプロデューサーの説明がとてもわかりやすくかいてあるので、もし気になった人は検索してみてください!

PMへのなり方

では、そんなPMになるにはどうすればいいのでしょうか?ルートとしては主にふたつあると考えています。

  1. 資格を取得することでマネジメントのスキルがあることを認めてもらう

  2. 各職種のリーダーになって管理を経験する

①の資格の取得でのルートはわかりやすく、「資格取得=PMを行うだけのスキルがある」と認められるため、有効な手段の一つに挙げられると思います。代表的な資格としては、

あたりになるでしょうか?他にも数多くの資格はありますが、有名どころと言われるとこのあたりが思い浮かびます。
ただし、これらの資格の取得は決して簡単なものではありません。
プロジェクトマネージャー試験は純粋に難易度が高く、PMPは受験資格に実務経験が必要になり、認定スクラムマスターは個人で受けるには中々高額な費用が必要になってきます。PMになりたい!と思っても、資格から進むルートは容易ではなく、中々覚悟が必要な手段になってきます。

では、②の「各職種のリーダーになって管理を経験する」はどうでしょうか。
一見すると順当なルートに見えますが、ゲーム開発現場は「リーダー」や、「PM」のようなポジション名が同じでも、現場によって役割が違うことが多くあります。
そこでまず、ゲーム開発体制におけるリーダーとはどういうものなのか整理しましょう。

ゲーム開発現場におけるPMとリーダーの違い

ゲーム開発体制を図にしてみるとこんな感じになります。
(ものすごくざっくりしているので、うちのチームとはここが違う!というツッコミはありそうですがご容赦を。)

図の上の方にいるディレクターは、ゲームについて色々と決めていく人で、
ディレクターの元には、デザイン、企画、プログラマー等の様々な立場からゲームの要素を作っていく人がたくさんいます。その各分野にはそれぞれのセクションリーダーがいて、リーダーはその分野のゲーム要素について最終的な責任を担っていきます。
このリーダーがいないと、人によって内容のとらえ方が違ったり、ディレクターの意図を外して仕事を進めてしまったり…。そんな時に軌道修正したり、クオリティを揃えたりするのがゲーム開発現場における”リーダー”です。

リーダーは否が応でも自分の担当分野全体を見る必要があるため、自然と視野が広がり、視座が高くなり、また別の視座を得られるようになります。自分たちの業務を行うときに「誰に情報共有すべきか?」「誰と連携すべきか?」「ユーザーがゲームを触ったときにどう感じるか?」を考え始めるきっかけができます。

ではその1段階上にいるPMはどうでしょうか。
PMの責任範囲は最初の定義のところで話した通り、「総合的に面倒を見てくれる人」になります。この図を見てもらうとわかりますが、PMの業務を行うとなると、リーダーよりもカバー範囲が広い分、更なる「広い視野、高い視座、複数の視座」が必要になってくるというわけです。
各分野のリーダーほどの専門性を求められないにしても、ある程度その分野について理解を持っていることが重要になり、その素養がPMへと繋がります。

資格を取得してPMを目指すのも、リーダーを経験してPMを目指すのも、どちらも有効なルートと言えますが、リーダーとしての経験は大きなアドバンテージにもなります。
直ぐ直ぐリーダーになれなくとも、リーダーシップを意識して業務にあたるだけでもこの力は身につけることができますので、是非チャレンジしてみてくださいね。

参考に視点・視野・視座の参考記事を貼ります。1つめの記事は視点・視野・視座の違いについてわかりやすく語られ、2詰めの記事はリーダーシップについて語られている内容です。
リーダーであるための視野・視座・視点
リーダーシップとは自分の生きたいように生きること【後編】

PMを目指すために大切なこと

PMになるには、今まで担当していた業務領域とは別の地道なプロセスが必要です。
焦らず目の前の業務を誠実に行い、リーダーを務められるになることが一番の近道ですし、その上でPM領域の技術も学ぶ必要があります。そのために資格取得を活用するのも1つの手段だと思います。

自分の周りのPMの人の経歴を聞いてみても、「PMになりたくてなった」というよりは、「いつの間にかPMの業務を担当していた…」というパターンが多いのですが、「これから目指したい」!という方は是非上の内容を参考にして目指してくださいね!

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