休むくらいなら辞めてくれ
11月から新しい仕事が決まった。
前職場と話し合った結果、辞めることになったのだ。
精神疾患になり、休職していたが、現実はそんなに甘くなかった。
仕事に行かないとはいえ、職場に拘束されていることは変わりない。
定期的に職場の人と交わすやりとりは非常に苦痛だった。
常に仕事を休んでいる罪悪感があるが故、どこに行こうとも落ち着かない。職場の誰かに見られて文句を言われるんじゃないかと思ったら外出もしにくく、怯える生活になってしまった。気分はまるで犯罪者だ。
物事の捉え方が敏感になり、全て嫌味に聞こえる職場の人とのやりとりは「休むくらいだったら辞めてくれ」と言う風に聞こえてしまった。
逃げるように職場を辞めた。
書類のやり取りはほぼ郵送。
きちんと挨拶もせず、残した荷物をそそくさと取りに行き、職場を出た。
涙が止まらなかった。
こんな形で辞めたくなかった。
こんな自分になりたくなかったし、なるとも思わなかった。
若くて元気だった頃の私は、こんな形で辞めた人を軽蔑し、否定していたかもしれない。
だけど、今は思う。
こんな形で辞めた人を軽蔑する方がよっぽど恥ずかしいと思う。だけど、大半の人間が軽蔑するしネガティブな感情を持つことも理解している。
人は何が起こるかわからない。
こんな自分もしょうがない。
周りなんて関係ない。
私が私を受け入れなければ。
カッコつける必要はない。
もう少し時間はかかるかもだけど、こんな自分もありだし、私の人生のこの出来事は大したことはないんだ。むしろ、よい経験だった。
そうきっと割り切れるまでもう少し。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?