Scrapboxで1000ページを超えた。パラダイムシフトしてた。

二ヶ月くらい前からScrapboxを使い始めた。たくさん書けばパラダイムシフトできるらしい。期待してゴリゴリ書いていたが、いつの間にか1000ページを超えていた。

https://scrapbox.io/sta/

パラダイムシフトできたのか?

答えはYes。3つある。

・書くというより「箇条書き」ベースで端的に「並べる」ようになった

・リンクと補完により、自分が新しく考えたことやつくった概念を発展させやすくなった

・整理しなくなった

1:箇条書きベースで並べるということ

Scrapboxを使っていると「しっかりとした文章を書かねば」という重責から解放される。

思考や検討の過程を箇条書きで淡々と書き殴り、あとから並び替えや階層構造の変更など整理を行い、結論が言えそうになったタイミングで上の方にさらっと書いておけばいい。これだけだ。

「ああ、しっかりした文章にしなくても結論まで行けるんだな」という体験ができる。なんていうか、「しっかりした文章を書くコスト」から解放されるのだ。無論、他者向けのアウトプットなら「しっかりした文章」は必要だが、自分で結論を出したいだけなら不要だ。

結果として(日頃から思考や検討をこねこねして結論を出したい僕は)QoLが爆上がりした。

まあ「しっかりした文章」を書くのがだるくなるという弊害もあるが……。この note 書いてるのも実は結構しんどい(苦笑)

2:自分が新しく考えたことやつくった概念を発展させやすい

僕は知的生産が趣味であり、日々色んな概念やら手法やらを考えている。小説を書いたりプログラミングしたりするのと同じ「ものづくり」だ。

ただ、このいわば「概念的なものづくり」はとてもむずかしい。なにがむずかしいかって、自分がつくったことを覚えておくのがむずかしいのだ。

たとえば新たにA, Bという概念をつくったとする。AとBを組み合わせて、さらにCという概念をつくる。今度はCをもとにDをつくる……というふうに、ものづくりは「自分が以前つくったこと」を使って積み上げていく。

このとき、AやらBやらCやらを覚えておくことがむずかしいのだ。昨日はAの定義がXYZだったのに、今日の自分はXZYと解釈していたりする。これが一週間以上も空いてしまったら、もうAをつくったことさえ忘れていて、またAを一からつくりなおしたりする。もったいないことだ。

Scrapboxだと、このあたりの無駄を比較的軽減できる。

リンク自動補完のおかげだ。

[A]と書くだけで、ページAへのリンクを張ることができる。また、[]の中を記入している最中は、インクリメンタルサーチ(入力中の単語で都度自動で補完すること)が働く。

つまり過去つくったページ(概念)への言及がしやすい。操作に慣れてくると、息を吐くようにスラスラと言及していける。当然ながら定着もしやすい。

おかげで僕はタスク管理の体系化が加速している。

https://scrapbox.io/sta-taskmanagement/

3:整理しなくなった

Scrapboxには整理という概念がない。フォルダをつくってファイルをここに置くとか、タグをつけて後で検索できるようにするとか、そういった行動をしなくても回るようになっている。

じゃあどうするかというと、さっきも言ったリンクだ。ページとページはリンクで結ばれており、目的のページには別のページからリンクで辿れるようになっている。

よく使われるページはリンクされるので辿れる。逆に使われないページはリンクされないので辿られない。そうやって「使うもの」と「使わないもの」の選別が自分の嗜好べースで自然と行われていく――

だから整理は必要ない、と。そういう哲学になっている。

僕も最近になって、ようやくこの哲学がわかるようになり、整理という作業から解放された。僕はただただ書き殴り、リンクを張ればいい。

※ちなみに「そういえばこれ、以前書いたよな」という記憶を頼りにリンクを張ろうとすると、自動補完が働いてヒットすることがある。この「過去書いたことと繋がった感」はかなり気持ち良い。Scrapboxの魅力だろう。

おわりに

・Scrapboxで二ヶ月ちょいで1000ページ超えた

・パラダイムシフトできた感触がたしかにある(本文参照)

・人は選ぶかもしれないが、僕のように日々思考や検討をしている人には特に刺さるはず



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