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地球上で最もスピードの速い生き物とは?

三十六計(さんじゅうろっけい)
→ 逃げるべき時は逃げて身の安全を計るのが最良の策である。

逃げるが勝ちということわざもあるように、逃げることも戦略の1つである。

ビジネスにおいては撤退ということも同義になるかもしれないが、スピード重視が求められる世界では撤退、つまり逃げるという選択肢も常に考えておいていい。

とまあ偉そうに書いているが、今となっては逃げることに対してなんのプライドもなく即実行することはできる。

けれども、若い頃は逃げることは恥ずかしいことだと思っていたのも事実だ。

くり返しになるが、引くこと、逃げること、撤退することは次に向けての立て直しを図る戦略だ。

無理に突き進んで出血多量で取り返しがつかなくなるよりも、潔く逃げることも覚えておくことをオススメする。

動き始めるスピードもはやい方がいいが、逃げる決断スピードも当然はやい方がいい。

ということで、ちょっと目線は変わるが、物理的にスピードのはやい生き物ランキングを紹介していこう。

陸上を走るのが速い生き物

まずは、陸上においてスピードの速い生き物に注目しよう。

といっても、多くの人はその存在を知っているのではないだろうか。

答えは、アフリカのサバンナに生息するチーターだ。

チーターの最高時速は110kmということで、100mを走らせたとしたら、3.27秒で駆け抜けるスピードだ。

2023年1月の時点での人間界においての世界記録はウサイン・ボルトの9.58秒だということを鑑みても、驚異のスピードだということがわかる。

そんなチーターばかりが目立つが、他にも走るスピードが速い生き物も紹介しておこう。

  • キリン:時速52km

  • グリズリー:時速56km

  • シマウマ:時速64km

  • ハイエナ:時速64km

  • ライオン:時速70km

  • ヌー:時速80km

  • プロングホーン:時速98km

プロングホーンは、北アメリカとメキシコに生息する草食動物の1種で、見た目はシカのように思う人も多いだろう。

気になった人は是非ググってもらいたいが、プロングホーンはチーターに次いでスピードが速い陸上の生き物だ。

時速を98kmと記載したが、実際はそれ以上のスピードも出せるという説もある。

また、あえて触れていないジャンルが鳥だ。

鳥の世界で最もスピードの速い生き物は、ダチョウだ。

そんなダチョウの走る速度は時速70kmで、100mを5.14秒で走りきるスピードなので、ウサイン・ボルトボルトの約2倍のスピードで走れるということになる。

鳥の中には他にも北アメリカの砂漠に生息する、オオミチバシリ(ロードランナー)は時速42kmというスピードが出せる。

ちなみに、ウサイン・ボルトの時速は37.58kmなので、それよりも速いスピードだ。

水中を泳ぐのが速い生き物

一方で、水中で最速のスピードを誇る生き物は、クロカジキだ。

そのスピードは時速129kmで、小学校や中学校にある25mプールであれば泳ぐのに1秒もかからない。

比較対象として、マグロは泳ぎ続けている魚として知られているが、そのスピードは時速70km程度だということも併せて知っておくといいだろう。

参考までに、水中の生き物のスピードは下記のとおりだ。

  • イルカ:時速46km

  • ナガスクジラ:時速55km

  • トビウオ:時速56km

  • シャチ:時速65km

  • ヨシキリザメ:時速69km

  • カツオ:時速74km

  • サワラ:時速78km

ちなみに人間界の水中最速は、ブラジルのセーザル・シエロが記録した100mを46.91秒なので、時速にすると8.6kmということになる。

こうして考えると、人間界においては陸上と水中で随分と差が生じている印象だ。

空を飛ぶのが速い生き物

陸上、水中とくれば、空も気になるところだろう。

陸上のところで、ダチョウやオオミチバシリについても触れているが、空を飛ぶ鳥ではない。

イメージしてもらえたらわかると思うが、生き物の世界で最も速いのは空を飛ぶ鳥だ。

そして、水平飛行の場合と急降下するスピードでさらに差が出ている点にも注目してもらいたい。

実際、ギネスブックには、2種類の世界一速い鳥が記載されている。

1つ目の水平飛行で最も速いのはハリオアマツバメで時速170kmだ。

もう1つは下に向かって急降下する速さの記録で、そのスピードは驚異の時速389kmが出せるハヤブサだ。

ハヤブサの狩りの方法は、まず上空から一気に急降下して、体重をかけてロックオンした獲物をけり落とす。

それから急旋回して、落ちていく鳥を掴んで飛び去るというものだ。

この獲物を追って急降下するときの最速スピードが時速389kmを記録しているというわけだ。

とある研究者の1人が飼いならされたハヤブサと一緒に気球に乗って上空からエサを投げ落とし、そのエサを追いかけて急降下したハヤブサのスピードを測ったという。

同様に、高い空から急降下するイヌワシでも速度を計測したというデータがある。

そのスピードはハヤブサには及ばないまでも、時速322kmという記録だ。

ただし、猛禽類と呼ばれる、タカ、ハヤブサ、フクロウの仲間たちは常にこんなスピードで飛んでいるわけではない。

水平飛行での最高時速はハヤブサもイヌワシもせいぜい時速110~130km程度で、平均時速はハヤブサで時速70~90km、イヌワシで時速40~50km程度である。

一方で、水平飛行での最高スピードは、ハリオアマツバメが時速169km、アマツバメが時速166kmという記録を持っている。

アマツバメ類は、ネーミングにツバメの文字が入っているとはいえ、ツバメの仲間ではなくヨタカやハチドリと近いグループだ。

上空を高速で飛び、上昇気流でふき上げられた虫を捕食するという生活を送っている。

加えて、生活の大半を空を飛びながら過ごし、寝るときも空中で眠っているのではないかといわれている。

それでは、ツバメのスピードはどうなのだろうか。

細くて長い翼をを持ったツバメが、いかにも高速で飛んでいるような光景を見たことがある人も多いのではないだろうか。

ところが、上述したアマツバメ類とくらべると小回りのきく飛び方はできるが、水平飛行のスピードはそんなに速くない。

渡り鳥という習性もあり、その時速は40〜50km程度だとされている。

鳥の世界の豆知識

鳥が生き物の世界で最速だということがわかったので、せっかくなので鳥の世界の豆知識もいくつか紹介しておこう。

ツバメの水平飛行はそんなにスピードが速くないことは書いたが、ツバメは渡り鳥の1種でその飛行距離は優に1,000kmを超える。

春になると南の国からツバメたちがやって来て巣をつくり子育てをしている姿を見たことがある人も少なからずいるだろう。

また、冬になると北の国からハクチョウたちがやってくる。

ツバメは春夏に日本にいるので夏鳥、ハクチョウは冬に日本にいるので冬鳥と呼ばれている。

では、なぜ鳥たちは移動してくるのだろうか。

その答えは、食べ物を求めてくるのと子育てのためだ。

ツバメが夏にかけて日本にやってくるのは、虫が多くいる春から夏に日本で子育てをするためというわけだ。

それから、ハクチョウたちが冬に北からやってくるのは、冬になるとシベリアの大地が雪と氷で覆われ、エサを探すことができなくなるからである。

そんな渡り鳥の中には、様々な記録を持っている鳥たちがいる。

例えば、オオジシギだが、オーストラリアまでの7,800kmをどこにも降りることなく飛び続け、6日間で越冬地に着いたというものだ。

計算してみると、時速は約50kmとなった。

もっとすごい記録を持っている鳥もいる。

それは、オソリハシシギで、アラスカの繁殖地から太平洋を超え越冬地のニュージーランドまで12,000kmを一度も休むことなく飛行したというものだ。

越冬地のニュージーランドまで11日間で到着していて、その平均速度は約時速45kmということだ。

まとめ

陸上、水中、空の3つにわけてスピードの速い生き物たちを紹介してきたが、いかがだろうか。

こうやってまとめてみると、ちょっとした生体の違いからスピードも全然違うことがよくわかる。

まあ、あくまで物理的なスピードであって、物事を進めていくスピードや冒頭に述べた撤退するスピードとはまた別次元のものであることはいうまでもないが、知っておいても損はないだろう。


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株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。