え、オイラー標数を高校で扱う!?

できらぁ! という世代があったというのを初めて知ったすたりむですよこんにちわ。マジ驚いたわ。

グラフ理論におけるオイラーの定理だったらわかるんだよ。平面グラフの点と線と面の数の関係はこんな感じ。でもこれ多面体ってことは三次元空間だろ。なにそれウケる。

いやまあ、できるけどね証明。どうせ多面体だから球面と同相だろうし、後は立体射影使って平面グラフに対するオイラーの定理に持ち込めばいいだけ。そしてそれはわりと簡単っていうか、頂点1つで辺のないグラフから初めて、辺をひとつ増やすと頂点か面がひとつ増えることから数学的帰納法で示せる。ここに書いてるややこしい証明よりずっと楽だと思う。

が、「どうせ多面体だから球面と同相」ってところ、これガチで証明しようとするとガチガチのガチになるだろうなあ。やだなあ。僕が位相幾何を嫌いな理由、こういうとこなんだよなあ。気になって細部を埋めようとするとごりっとしたものが出てくるの。

……実際、どうやって証明するんだこれ。ジョルダン=ブラウワーの分離定理って角がある図形にも適用できたっけ? できるなら内部があってそこから半直線出せば一回しか交わらないことを証明して、それで座標系作れるのかな。うわー、細かいとこ埋めたくねえ。死にそう。

あとまあ、細かいところ。数学の美しさに関する主観には立ち入らない。まあ美しさを感じる点は人それぞれだろう。ただ、受験問題でこの定理が使われなかった理由はなんとなくわかるよ。つまり、受験問題レベルで(東大でもいいから)、合否判定に役立つ難易度に落として、この定理に関連した問題なんてそもそも作れるの? っていう。追加するとなんとなく僕、この定理知ってる数学の出題者って少数派な気がする。僕は数理経済学者だからなんとなく両方かじってたけど、普通に僕の周りにいる関数解析屋さんたち、たぶんこれ存在すら知らないんじゃねえの?

というかオイラー標数による三角形分割の不変性とか美しさ感じる以前にトラウマだわ。あれたしか対応してうまいベクトル場作って、ポアンカレ=ホップあたりに持ち込むんだよね。うーわ考えたくねー。細部埋める作業量考えただけでめまいがする。

つまり端的に換言すれば、解析屋と幾何学者はどうやってもわかり合えないということだと思いました。まる。

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