微分方程式の話

実はさっきから考えてて、ある問題のHJB方程式の解V(k)に対して、y(k)=V(k)-kと置くと

ky'(k)+1/4y'(k)=y(k)

と書けることがわかっていた。で、y(k)=Ak+1/4Aが解になることを見つけて、価値関数はこれではないので、よっしゃ勝った! と思っていたんだけど。

y(k)=\sqrt{k}も解じゃんこれ……しかもこれが価値関数に対応しているという。

まったく価値がなくなったわけではないが……だいぶ目劣りする結果になった。うぐぐ、厳しい。

とはいえ、成果がなくなったわけではない。とりあえずわかったのは、価値関数の候補の空間になんの増大条件もない場合、HJB方程式には無数の解があって、しかもその中には価値関数とまるで違う挙動をするものがありうるということだ。この問題はu(c)=c+\sqrt{c}なので効用関数は狭義凹で、f(k)=kなので稲田条件は満たされないがそれはあまり関係ない。

まあ、とりあえず今後例のひとつとして使いましょうということで。


追記(22/2/16):親切な人から、上の微分方程式がクレロー型と言われるものであることを教えていただきました。

https://batapara.com/archives/clairaut-equation.html/

これ見ると\sqrt{2}は明らかに特異解で、Ax+1/4Aは一般解ですねぇ……

というわけで、まとめやすくはなった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?