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3分読了!カンゲキレビュー!~劇団5454『tag』〜

ステージチャンネルの仲 俊光(なか としみつ)です。

ステージチャンネルにご登録いただいた劇団5454(ランドリー)さんの『tag』のレビューを書かせて頂きます。

ちなみに私は劇団5454のことを「ゴシゴシ」と呼んでいる。
いやがられちゃうかな。。
「ゴシゴシ」という響きも好きだし、「本当はランドリーだけどね」と思いながら使ってることも好きだ。

レビュアーの趣味嗜好(不要な方は飛ばしてくださいまし)

カンゲキレビューでは、参考までに少しだけ私の趣味嗜好をお伝えしております。

「カンゲキ人口の拡大」をミッションに掲げておりますため、演劇ではなく別のエンタメ作品を挙げさせていただきまっす。

好きな映画:『バック・トゥザ・フューチャー』『トイストーリーシリーズ』『幕末太陽傳』『500日のサマー』『少年と自転車』あと黒澤映画など挙げればキリがありません。

今クールの好きなドラマ:『スカーレット』『麒麟が来る』『テセウスの船』『コタキ兄弟と四苦八苦』

好きな脚本家:古沢良太、野木亜希子、安達奈緒子、荒井晴彦、田中 陽造、加藤正人などなど。

好きなアニメ:『映像研には手を出すな!』『スラムダンク』

好きな漫画:『スラムダンク』『シュート』『マスターキートン』『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』『天使なんかじゃない』『ピンポン』

好きな落語:立川談志『芝浜』立川談春『文七元結』桂南光『火焔太鼓』橘家文蔵『猫の皿』桂枝雀『まんじゅうこわい』春風亭一之輔『初天神』などなど、これまたキリなし。

最近の人生の感想:コロナもそうだけど、目に見えないものは恐怖心が急にやってきて、いつの間にか薄まっていくな。

劇団5454『tag』レビュー

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【あらすじ】いつの間にやらまとわりついて、自分の一部になっていく。人間科学を専門とする大学講師のコジマは、嫌だった。同僚ヨネヤマの、誰にでも理想的な助言をする様が。学生ショウタの、常に集団の真ん中にいる様が。妻メグミの、雑誌の片隅のおまじないを実行する様が。かと言って、これらの否定は野暮ったい。だから、助言や薦めは聞き流す。人と適度な距離感を守っているはずのコジマに、陰気な学生フミは言う。「先生のタイムライン、随分荒らされてますよ」
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2014年の作品で「タグる」という言葉が流行るかなり前にできている。
この時代感覚も劇団5454の魅力だ。

ついSNSを起点とした話かと思って観てしまったが、人間模様を描いた普遍的な物語
共感を与えながらも、その姿を客観視もさせてくれて
ステージがスマホ画面で、タイムラインを見ているような感覚に陥った。

SNSをモチーフにした作品は、承認欲求をテーマにしたものが多いが
『tag』は違う視点で描かれる。逆とも言えるかもしれない。

ストレスを風船で伝えているのが、とてもわかりやすい。
普通に勉強になると同時に、作品の方向性を示す役割を果たしていて
この手法は小津安二郎作品のサイレント映画でよく利用されていた気がする。
書きながら思い出せるのは『生まれてはみたけれど』だけだが。

劇団5454作品には心理学数学などが物語を突き進める役割を担うことが多いが
これによって人間観察の視点を観客に与えているように思う。
とっつきにくそうな要素がエンターテイメントの支柱になっている点は、とても興味深い。

カンゲキ初心者へのオススメ度:3.5(5段階評価)

6年前の初期作品ながら、個人的に劇団5454の魅力と捉えている、美術、照明、時間の飛ばし方は健在。小ネタも豊富で笑える作品。

大きなストーリーがあるというよりは、人の本質を深掘りしていく作品だと感じたので、カンゲキ初心者へのオススメ度は3.5にしました。

物語のゴールが提示されている方が観やすいのではないかという主観です。人の本質を理解していける作品で、ずっと観ていられるなぁという印象も持ちました。

劇団5454:次回公演のお知らせ。

次回公演は今年5月の『嫌い』という作品です。ビジュアルも素敵なので是非観ていただきたい!稲穂(レキシグッズ)を持って観劇しに行こうかな。

チケット発売日は4月5日(日)から!https://5454.tokyo/stage/kirai.html

他にも、『tag』主演の村尾俊明さんが東京マハロ 第23回公演 『あるいは真ん中に座るのが俺』に出演中です。3/29(日)まで上演されています!

カンゲキサイコー-04


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